■中長期の成長戦略
1. 中長期計画における数値目標
リアルゲイト<5532>では2024年9月期を初年度とし、2026年9月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を推進中である。2023年9月期の業績を基準として売上高及び営業利益で年率15%前後の成長ペースを計画した。運営物件・運営面積を増やし、ストック型中心の売上構成を維持しつつ、フロー型収入の獲得も追加する。2024年9月期第2四半期が終了した時点では、通期の営業利益計画に対して上期の進捗率が100%を超えて折り返し、初年度の余裕を持った目標達成が見えてきた。下期は2025年9月期以降に向けた仕込みにリソースを充当できるため、2025年9月期以降の業績にもプラスのインパクトがでる。このような背景から、2024年9月期第2四半期の決算説明においては、営業利益の中期の成長ペースを15%から25%~30%に引き上げることが示唆された。仮に、営業利益の30%成長を前提とすると、2024年9月期は712百万円、2025年9月期は926百万円、2026年9月期は1,204百万円と想定され、この水準が達成可能な上限と考えられる。
2. 成長戦略:保有モデルと大型化がポイント
同社では中期経営計画の中で、6つの成長戦略を掲げている。
1) 運営物件・運営面積増
2) ML・保有増
3) POPUPショップ・イベントスペース拡大
4) 大型・築浅案件増
5) 環境配慮型ビル再生
6) 同社による街づくり
特に成長のドライバーとして重要になるのが、「2) ML・保有増」と「4) 大型・築浅案件増」である。「2) ML・保有増」に関しては、保有モデルの比重を高めていくことで、より大きな収益を獲得できる。財務基盤が鍵となるが、サイバーエージェント傘下に入り上場したことで、金融機関の協力体制が強化されており、自己資本比率20%前後を維持しながらレバレッジを活用した展開が可能となっている。「4) 大型・築浅案件増」に関しては、同社がメインの対象としてこなかった大型ビルからFWP事業によるソリューションのニーズが増えている。この背景には、都心部の大型・築浅ビルの空室率の上昇がある。既に、同社では「RandL TAKANAWA GATEWAY(7,650m2、2023年11月竣工)」で実績を積んでいる。
現在、年間8棟から10棟程度をオープンさせる組織体制が確立されており、この体制で保有モデルや大型化に取り組むことで、向こう数年間は目標とする成長が可能である。その先は、FWP事業固有の専門性を有するプロジェクトマネージャーなどの希少な人材をいかに育成できるかが成長のバロメーターとなるだろう。
3. 大きく広がる潜在市場
同社は、現在都心の一部エリア(渋谷区、港区、目黒区)に絞ってドミナント展開をしており、東京23区であろうとも、むやみにエリア拡大をしない方針である。潜在市場の規模感を把握するために、渋谷区・港区のオフィス床面積(2,457万m2)と同社の運営面積(9.6万m2)を比較すると1,000対4となり、大きな潜在市場が存在することがわかる。また、現状のオフィスだけでなく、ホテル・店舗・住宅などからオフィスへトランスフォーメーションをすることを考えれば、さらに事業拡大可能性が広がっている。築年数の観点では、都心5区の中小規模オフィスの80%が、大規模オフィスの56%が、築20年以上を経過しており、同社のターゲットである築古ビルの多さが確認できる。現時点で新しいビルでも、いずれ古くなり資産価値や競争力を失っていくため、ますますの差別化が求められる。これらの観点から、同社のFWP事業のターゲットは潜在的に十分あり、今後も増え続けると言えるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
■中长期增长战略
1。中长期计划的数字目标
Real Gate<5532>正在推进一项三年中期经营计划,将2024/9财年作为第一年,2026/9财年作为最后一年。根据截至2023/9财年的业绩,我们计划销售额和营业利润每年增长约15%。将增加经营物业和运营面积,在保持以股票类型为中心的销售结构的同时,还将增加对流量型收入的收购。在截至2024/9财年的第二季度末,与全年营业利润计划相比,该财年上半年的进展率超过100%,第一年的目标实现情况显而易见。由于可以分配资源为下半年截至2025/9财年的准备工作,因此也将对截至2025/9财年的财务业绩产生积极影响。在此背景下,在解释截至2024/9财年第二季度的财务业绩时,有人建议将营业利润的中期增长速度从15%提高到25%至30%。假设营业利润增长30%,预计截至2024/9财年为7.12亿日元,2025/9财年为9.26亿日元,2026/9财年预计为12.04亿日元,这一水平被认为是可以达到的上限。
2。增长战略:所有权模式和更大的规模是关键点
该公司在其中期管理计划中制定了六项增长战略。
1) 增加运营特性和运营面积
2) ML/增加所有权
3) 扩建 POPUP 商店和活动空间
4) 增加大型和未建项目
5) 环境友好型建筑物再生
6) 公司的城市开发
作为增长的驱动力,特别重要的是 “2) ML/所有权的增加” 和 “4)大型/未建项目的增加”。关于 “2) ML/增加所有权”,通过增加所有权模型的比例可以获得更大的利润。金融基础设施是关键,但自从它归入CyberAgent并上市以来,金融机构的合作体系得到了加强,在保持20%左右的股权比率的同时利用杠杆进行发展是可能的。关于 “4)大型/未建项目的增加”,该公司未将大型建筑作为主要目标的大型建筑对FWP业务解决方案的需求正在增加。其背后的原因是市中心大型新建建筑的空置率增加。该公司已经通过 “RandL TAKANAWA GATEWAY(7,650 平方米,于 2023/11 年完工)” 积累了业绩。
目前,已经建立了每年开放8至10座建筑物的组织结构,通过研究所有权模式和扩大该系统,有可能在未来几年内实现有针对性的增长。除此之外,我们如何开发稀缺的人力资源,例如项目经理,他们拥有FWP业务特有的专业知识,将是增长的晴雨表。
3.潜在市场的显著扩张
该公司目前主要通过将其范围缩小到市中心的某些地区(涩谷区、港区、目黑)来进行扩张,其政策是不必要地扩大该区域,即使是东京的23区。为了掌握潜在市场的规模感,将涩谷区和港区的办公建筑面积(2457万平方米)与公司的营业面积(96,000平方米)进行比较时,为1,000比4,可以看出存在很大的潜在市场。此外,不仅考虑到目前的办公室,而且考虑到从酒店、商店、房屋等向办公室的转型,业务扩张的可能性正在进一步扩大。从年龄的角度来看,市中心5个区80%的中小型办公室和56%的大型办公室已经建成了20年或更长时间,可以证实,有许多旧建筑是公司的目标。目前,即使是新建筑物最终也会变旧,失去其资产价值和竞争力,因此需要越来越多的差异化。从这个角度来看,公司FWP业务的目标可能足够了,可以说未来还会继续增加。
(由 FISCO 客座分析师角田秀夫撰写)