■株主還元策
三和ホールディングス<5929>は株主還元を配当によることを基本としている。その実施に当たっては、企業体質の改善、経営基盤の強化を図りつつ、企業価値増大に向けた経営をさらに推進するために安定した配当性向を維持し、連結業績に連動した利益配分を行うことを基本方針としている。具体的な基準としては、従来は親会社株主に帰属する当期純利益に対する配当性向35.0%を目安としていたが、推進中の中期経営計画2024において目安を40.0%に引き上げている。
2024年3月期は業績の大幅改善を反映して、前期比20.0円増の年間配当金78.0円(中間配当29.0円、期末配当49.0円)と大幅な増配を実施し、配当性向は39.8%に上昇した。2025年3月期には減益予想するものの、安定配当の方針に基づき、年間配当金78.0円(中間配当39.0円、期末配当39.0円)の維持を予定し、配当性向は40.2%に上昇する見通しだ。配当性向は、2023年3月期におけるプライム市場全産業平均の34.7%を上回る水準である。また、同社は2020年3月期まで、度々自社株取得を実施している。2025年3月期も必要な戦略投資を行い、手元資金を考慮しつつ自社株取得を検討する。さらに、長年、毎年3月31日の最終株主名簿に記載または記録されている株主を対象に、株主優待を実施している(100株以上保有の株主にはオリジナルQUOカード500円分を、1,000株以上保有(保有期間2年以上)の株主にはオリジナルQUOカード2,000円分を進呈)。こうした株主還元は、同社グループの株主重視の経営姿勢を示すものと評価できよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
股东回报策略
三和控股<5929>以通过股息回报根据其基本方针。在实施此项措施时,将维持稳定的股息比率,同时实施企业体质改善和经营基础强化,推进企业价值的增长和利润分配与综合业绩相联系的管理增值。具体标准是,在过去将股息率35.0%作为归母公司股东当期纯利益的目标,但在正在推进的2024年中期经营计划中,将目标提高到40.0%。
2024年3月份显示了业绩的大幅改善,年度股息为78.0元(中间股息29.0元,期末股息49.0元),比前一期增加20.0元,实施了大规模的增股,并将股息比率提高到39.8%。尽管在2025年3月期内预计将有减益,但基于保持稳定分红的方针,计划维持年度股息78.0元(中间股息39.0元,期末股息39.0元),并提高股息比率至40.2%。股息比率高于2023年3月份主板市场的全部行业平均34.7%水平。此外,该公司在2020年3月期以前多次回购了自身股票。在2025年3月期内,它将进行必要的战略投资,同时考虑手头的资金,考虑回购自己的股票。此外,多年来,该公司针对在每年3月31日的最后股东名册中列出或记录的股东,实施股东优惠(对持有100股或以上股份的股东赠送500元的原版QUO卡,对持有1,000股或以上股份(持有期2年或以上)的股东赠送2,000元的原版QUO卡)。这种股东回报可以反映出该公司集团根据股东至上的经营态度。
(作者:富士客座分析师国重希)