■業績動向
1. 2024年2月期の業績概要
パパネッツ<9388>の2024年2月期の業績は、売上高は前期比12.1%増の4,491百万円、営業利益は同14.9%増の337百万円、経常利益は同16.2%増の341百万円、当期純利益は同16.2%増の235百万円となった。コロナ禍の警戒レベルが下がったことで社会活動が正常化し、外国人観光客の需要も回復してきたなか、「管理会社サポート事業」においては、「建物定期巡回サービス」が安定して実施され、巡回する建物の数が増加した。企業の出張が再開されたこともあり、「マンスリーマンションサポートサービス」では、既存顧客と新規顧客の両方で、設営や退去後の清掃の受託件数が増加した。一方で、「インテリア・トータルサポート事業」では、ハウスメーカーや家具メーカーの販売の回復が遅れており、サービスの需要がコロナ禍前の水準に戻っていない状態が続いている。
(1) 事業別売上高
2024年2月期の事業別売上高を見ると、「管理会社サポート事業」は前期比14.1%増の3,308百万円、「インテリア・トータルサポート事業」は同5.9%増の1,153百万円、「その他」は同52.6%増の29百万円となった。
2024年2月期の業績は、「管理会社サポート事業」が2ケタ成長を遂げた。国内外の旅行者・出張者の増加という市場ニーズを見込み、営業強化と現場の作業員の人員強化を図る事業戦略が合致した。「インテリア・トータルサポート事業」の成長が比較的控えめである点は、市場の飽和または競争の影響を受けていることを示している可能性があり、戦略的な見直しの必要を示唆している。全体的に同社は成長軌道にあるものの、各部門の成長率の差は事業の多様性と市場条件の変化への適応能力を反映している。今後の展望としてはインテリア・トータルサポート事業での市場ポジションの強化が必要であると弊社は考えている。
(2) 「建物定期巡回サービス」における対象物件数
同社が受託している「建物定期巡回サービス」における対象物件の棟数を見ると、賃貸住宅において、2024年2月期末は前期末比13.0%増の17,487棟まで伸長し、2,005棟増加した。レンタルコンテナにおいては、同26.1%減の1,667棟となり、588棟減少した。全体の棟数においては、レンタルコンテナが大きく減少するものの、賃貸住宅の増加が牽引し、2018年2月期末から連続して順調に増加しており、同8.0%増の19,154棟まで伸長し1,417棟増加した。
(3) サービス別売上高
同社の主力である4つのサービス「建物定期巡回サービス」「レンタルコンテナ点検サービス」「マンスリーマンションサポートサービス」「全国ツーマン配送ネットワークサービス」における2024年2月期の売上高は、「建物定期巡回サービス」は前期比15.3%増の699百万円、「レンタルコンテナ点検サービス」は同11.6%増の528百万円、「マンスリーマンションサポートサービス」は同19.1%増の1,627百万円、「全国ツーマン配送ネットワークサービス」は同1.9%増の655百万円となった。各サービスの売上高は全体として堅調に推移しており、特に「建物定期巡回サービス」と「マンスリーマンションサポートサービス」が成長をけん引している。「マンスリーマンションサポートサービス」の売上成長率が最も高いのは、住宅市場のトレンドや消費者のライフスタイルの変化に同社がうまく適応しているためと見られる。「全国ツーマン配送ネットワークサービス」は微増に留まったが、2025年2月期以降に「インテリア・トータルサポート事業」のパフォーマンスが回復すること、市場で設営や退去に関連するサービスの需要増により既存顧客のほか新規顧客獲得も見込まれることから、売上の拡大を予想している。
(4) クライアント数
2024年2月期のクライアント数を見ると、「管理会社サポート事業」では2024年2月期末の目標である380社に対し355社を獲得し、「インテリア・トータルサポート事業」は同目標である270社に対し234社を獲得した。「管理会社サポート事業」「インテリア・トータルサポート事業」はともに上期までは順調に拡大したが、下期は伸び悩んだ。両サービスの新規契約数が予想を下回った主因は、同社が将来の潜在的な不良債権を避けるための予防措置として財務的に不安定なクライアントとの契約を終了したことによる。これにより短期的にはクライアント数の成長が制限されたが、企業が直面している市場環境や信用リスクの現況に適応し、安定した事業成長を優先する同社の姿勢を反映したものと弊社は見ている。
(5) 売上高成長率と営業利益率
2022年2月期からの売上高成長率を見ると、2022年2月期は目標に達していないものの、2023年2月期、2024年2月期は改善が見られた。2023年2月期は目標をわずかに上回り、2024年2月期には目標の109.1%を大きく上回る112.1%を達成した。営業利益率は目標と実績がより近い値を示しており、2022年2月期には目標が6.3%に対して実績が6.7%、2023年2月期には目標が7.0%に対して実績が7.3%と目標を上回った。2024年2月期の実績は目標の7.7%には及ばなかったものの、7.5%と安定した営業利益率を維持した。
売上高は時間をかけて目標値に近づいており、特に最近の2023年2月期、2024年2月期は目標を達成した。営業利益率は一貫して目標を上回るかそれに近いパフォーマンスを維持しており、運営の効率性が高まっていることを示している。全体的に、コロナ禍の時期に比べ、同社は健全な成長傾向にあり、運営効率も改善していることが見受けられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
■业绩动向
2024年2月期业绩概要
2024年2月期的营业收入为44.91亿元,同比增长12.1%;营业利润为3.37亿元,同比增长14.9%;经常性利润为3.41亿元,同比增长16.2%;当期净利润为2.35亿元,同比增长16.2%。随着警戒水平下降和社会活动的正常化,外国游客的需求也在复苏,管理公司支援业务的建筑定期巡回服务得以稳定实施,巡回建筑的数量也在增加。由于企业出差的重新启动,在每月公寓支援服务中,现有客户和新客户都增加了安装和退租后的清洁承包数。然而,家具制造商和房屋制造商的销售恢复缓慢,室内全面支援业务的服务需求仍未恢复到新冠疫情前的水平。
(1) 按业务收入分类的营业收入
从2024年2月期的按业务收入分类的营业收入来看,“管理公司支援业务”实现了141%的同比增长,达到了33.08亿元,“室内全面支援业务”实现了5.9%的同比增长,达到了11.53亿元,“其他业务”实现了52.6%的同比增长,为2900万元。
2024年2月期的业绩实现了管理公司支援业务的两位数增长。为了应对市场需求,预见到了国内外旅行者和出差者的增加趋势,事业战略包括扩大业务范围、增加运营人员的员工数等将得到加强。在室内全面支援业务上,增长相对较慢,这可能表明它受到市场饱和或竞争的影响,并暗示着需要战略性修正。尽管公司总体上处于发展轨道,但各部门的增长率差异反映了各业务领域的多样性和对市场条件的适应能力。未来展望是,我们认为在室内全面支援业务中需要加强市场地位。
(2) "建筑定期巡回服务"的目标数量
查看该公司承包的目标物业数量,“建筑定期巡回服务”在出租住宅方面,至2024年2月期末为17,487幢,同比增长了13.0%,增加了2005幢。在设备租赁商店方面,则减少了26.1%,达到了1,667幢,同比下降了588幢。总体来说,虽然设备租赁商店数量大幅减少,但在出租住宅方面仍呈连续顺势的增长,从2018年2月期末开始,同比增长8.0%,达到了19,154幢,增加了1,417幢。
(3) 按服务分类的营业收入
该公司的主要业务有四个,分别是"建筑定期巡回服务"、"租赁容器检查服务"、"每月公寓支援服务"和"全国双人配送网络服务"。这四项业务中,2024年2月期的营业收入分别为:"建筑定期巡回服务"抬升了15.3%至6.99亿元;"租赁容器检查服务"同比增长11.6%,达到5.28亿元;"每月公寓支援服务"同比增长19.1%,达到16.27亿元;"全国双人配送网络服务"则同比增长1.9%至6.55亿元。总体而言,各业务领域的营业收入表现坚挺,并以"建筑定期巡回服务"和"每月公寓支援服务"为主要发展引擎。"每月公寓支援服务"的销售收入增长率最高,这可能是因为该公司成功应对了住房市场趋势和消费者生活方式的变化。虽然"全国双人配送网络服务"增长较慢,但预计其销售额将继续扩大,因为在2025年2月期以后,室内全面支援业务的性能将得到恢复,预计将增加现有顾客以及新顾客的利润。
(4) 客户数
2024年2月份客户数量的数据显示,在“管理公司支撑业务”方面,取得了355家公司,而原目标为380家;在“室内整体支撑业务”方面,取得了234家公司,而原目标为270家。虽然这两项业务在上半年期间持续扩大,但在下半年期间增长速度放缓。新签署的客户合同数量未达到预期,主要是由于为了避免未来有潜在的不良贷款风险,该公司终止了与财务上不稳定的客户的合约。短期内,这限制了客户数量的增长,但反映了适应企业所面临的市场环境和信用风险现状,优先考虑稳定业务增长的公司立场。
(5)营业收入增长率与营业利润率
2022年2月期开始的营业收入增长率数据显示,虽然2022年2月期未达目标,但2023年2月期和2024年2月期有所改善。2023年2月期略微超过目标,2024年2月期大幅超过目标达到了112.1%,远高于109.1%的预期。营业利润率达到预期并接近实际,2022年2月期目标为6.3%,实际为6.7%;2023年2月期目标为7.0%,实际为7.3%,都超过了预期。2024年2月期实际表现为7.5%,虽然未达到7.7%的预定目标,但保持了稳定的营业利润率。
营业收入逐渐接近预期值,特别是最近的2023年2月期和2024年2月期已达到目标。营业利润率一直保持在目标以上或接近目标的水平,表明经营效率得到了提高。总体而言,与疫情期相比,该公司具有健康的增长趋势,经营效率也得到改善。
(撰写:FISCO资深分析师中山博词)