■イチネンホールディングス<9619>の事業概要
(2) ケミカル事業
主力製品は、プロ向けケミカル(潤滑剤、防錆剤、各種洗浄剤、補修塗料等)。そのほかには発電用大型ボイラー及び船舶エンジン向け燃料添加剤、一般消費者向けケミカル(自動車用クリンビュー等)、特殊ケミカル(ゴム、エラストマーなどの難密着素材へのコーティングや各種OA部品向けケミカル製品等)などを扱っている。部門の約75%が自社製品で残り約25%が仕入商品であるため、部門の粗利率は高い(30〜50%)。
(3) パーキング事業
土地所有者から土地を借りて駐車場事業を行うもので、コイン式・立体式・管理受託など契約形態は様々である。全国展開しているが、関西地区の比率(約56%)が高くなっている。総合病院や大型の商業施設に付帯する駐車場の一括運営管理にも注力している。また2022年には、パーキング事業を行う(株)オートリをグループ化した。
(4) 機械工具販売事業
既述のように、同社は自動車メンテナンス受託事業の関連で全国約8,800の自動車整備工場と提携している。同社は、これらの整備工場向けに機械工具を販売することでシナジーを得られるとして、この事業に参入した。同事業は、子会社である(株)イチネンアクセス、(株)イチネンMTM 、(株)イチネンTASCO、(株)イチネンネット、(株)イチネンロジスティクスが行っている。イチネンアクセスは、自動車用品、自動車整備用機器、電動工具やDIY用品等を扱っており、オリジナルブランドによる幅広い製品ラインナップを揃えている。イチネンMTMは、産業・建機部品、自動車・農機部品の販売を行っている。イチネンTASCOは空調工具や環境計測器を扱っており、空調工具の「TASCO」ブランドは業界一の売上実績がある。そして、イチネンネットは機器工具等のインターネット販売を、イチネンロジスティクスは物流業務を行っている。なお同事業はタイの合弁会社を設立し、海外販売も行っている。
(5) 合成樹脂事業
合成樹脂事業では熱可塑性の合成樹脂原料を扱っているが、さらに4つのサブセグメントに分けられる。遊技機部品事業は、主にパチスロ・パチンコ機の筐体部分を設計・製造するもので、商社及びメーカー機能を併せ持っている。科学計測器事業では酸素濃度計、ガス検知警報器の開発・製造・販売も行っている。また2023年10月に子会社化したマルイ工業(株)及びその子会社群が行うエンブレム等の自動車内外装部品の製造がこのセグメントに含まれる。
(6) 農業関連事業
M&Aにより規模が大きくなったことから、2024年3月期第3四半期から新たに独立セグメントとなった。以前は「その他」に含まれていた農業事業(ミニトマトやピーマン等の栽培)に加え、M&Aにより子会社化した日東エフシー(株)等が行う肥料事業及び関連事業が含まれる。
(7) その他
不動産の賃貸・管理事業、ガラス加工事業などが含まれる。ガラス加工事業については、2021年10月に新光硝子工業(株)及び新生ガラス(株)を子会社化したことで参入した。曲げガラス・樹脂合わせガラスなどの製造・販売を行っている。
2. 特色、強み
(1) 変化に強く、安定性がある
多角化経営により、環境の変化に対して柔軟な対応が可能。さらに業績の増減をそれぞれの事業でカバーし合うことで、全体として安定した経営を継続的に行うことが可能である。
(2) グループ一体経営
グループ間における人・モノ・資産の共有化、ノウハウの融合などシナジーを最大限に生かし、グループ全体で成長を続けている。
(3) 高い資本収益性
ROE(自己資本当期純利益率)が株主資本コストを、ROIC(投下資本利益率)がWACC(加重平均資本コスト)を上回っており、安定的に資本コストを上回る資本収益性を実現している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
■一年控股<9619>的业务概要
(2) 化学业务
主营产品为面向专业人士的化学品(润滑剂、防锈剂、各种清洁剂、补修涂料等)。此外还经营供发电用大型锅炉和船舶发动机的燃料添加剂,面向普通消费者的化学品(汽车用清洁剂等),特殊化学品(涂覆在橡胶、弹性体等难以粘附的材料上的涂料,面向各种OA元件的化学制品等)等等。由于部门约75%是自产产品,其余约25%是采购商品,因此该部门的毛利率较高(30-50%)。
(3) 停车业务
从地主那里借用土地进行停车业务,契约形式包括硬币式、立体式和管理托管等各种形式。尽管全国都有布局,但关西地区的比例(约56%)较高。公司还专注于一揽子运营管理医院和大型商业设施的停车场。此外,该公司在2022年将(株)オートリ的停车事业分组。
(4) 机械工具销售业务
如前所述,该公司与全国约8,800个汽车维修厂合作,提供汽车维修承包业务。该公司进入这个市场,主要是通过向这些维修厂销售机械工具来获得协同效应。该业务由其子公司(株)Ichinen Access,(株)Ichinen MTM,(株)Ichinen TASCO和(株)Ichinen Logistics经营。Ichinen Access销售汽车用品、汽车维修设备、电动工具和DIY用品等,提供系列广泛的原厂商品。Ichinen MTM销售工业和建筑机械部件,汽车和农业机械部件。Ichinen TASCO销售空调工具和环境测试仪器,其中空调工具TASCO品牌是行业销售业绩最佳的品牌。而(株)Ichinen Net则销售设备工具等等的网络销售,而(株)Ichinen Logistics则进行物流业务。此外,该业务还成立了泰国合资公司,开展海外销售。
(5) 合成树脂业务
该公司处理热塑性合成树脂原料,但它又被分为四个子部分。游戏机零部件业务主要设计和制造赌博机器的机身部分,咨询销售业务既承担商业功能又承担制造商功能。在科学仪器业务中,该公司还开发、制造和销售氧气浓度计、气体检测警报器等。此外,从2023年起,通过子公司化的Marui工业株式会社及其子公司群从事制造汽车内外饰部品的徽章等。
(6) 农业相关业务
通过M&A业务的扩大,从2024年第3个季度开始,成为了一个新的独立业务部门。之前,农业业务(培育小番茄、甜椒等)曾被包括在“其他”中。此外,通过M&A,还包括日东EF-Cの(株)及び其附属企业的肥料业务及相关业务。
(7) 其他
包括房地产出租和管理业务、玻璃加工业务等。关于玻璃加工业务,该公司于2021年10月收购了新光硝子工业(株)和新鲜玻璃(株),以进入这个市场。它从事弯曲玻璃、树脂合成玻璃等的制造和销售。
2. 特色、优势
(1) 具有强大的变革和稳定性
由于实行多元化经营,可对环境变化做出灵活的应对。通过在每个业务中抵消业绩的增长和减少,可以实现整体稳定的经营。
(2) 集团整体经营
使得在集团范围内共享人员、物资和资产,融合专业技术,以最大化协同效应,使整个集团持续增长。
(3) 净资本回报率高
ROE(净利率)高于股东成本,ROIC(投资回报率)高于WACC(加权平均资本成本),实现了稳定高于资本成本的资本收益率。
(作者:日经FISCO客座分析师 寺岛昇)