■四電工<1939>の事業概要
4. リスク要因・課題・対策
建設業界の一般的なリスク要因は、景気等に伴う建設投資の変動と受注競争激化、人件費や資機材価格の高騰による工事利益率の低下、人手不足による施工力の制約、計画変更等による工期遅れ、施工不具合に伴う賠償責任、環境規制や技術革新への対応遅れなどが挙げられる。
建設投資については、一般民間建築に関しては変動の可能性があるものの、大都市圏の再開発案件や地域の社会資本整備等により底堅く推移する見込みである。同社の場合は四国電力グループ向け電力送配電設備工事が安定収益源となっているため、需要変動によって業績が悪化するリスクは小さいと弊社では考えている。人件費や資機材価格の高騰に関しては、業界全体として受注価格への転嫁が進展しているもようである。
人手不足による施工力の制約リスクについては、2024年度から適用開始された時間外労働の上限規制による影響が同社だけでなく建設業界全体のリスク要因として意識される。一方で、昨今の旺盛な建設需要に対して施工力が追いつかない状況であるため、限られた施工力を最大限に有効活用するように受注案件を精査し、採算性を一段と重視した受注(いわゆる選別受注)を行うことで工事の採算性向上につなげている。同社は資機材調達を含めた原価管理の強化や施工効率の向上に加えて、積極的な人材採用・育成を進めており、M&Aも活用しながら徐々に施工力を高める方針である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
■四电工<1939>的业务概要
4. 风险因素、问题和对策
建造业界一般的风险因素包括:随着经济等的变化,建设投资存在波动性和竞争加剧,人工成本和资本设备价格上涨导致工程利润率下降,施工力受制于人工短缺,工时变化等导致工期延误,施工问题导致赔偿责任,应对环境法规和技术革新迟缓等。
建造投资方面,一般民间建筑可能存在波动性,但由于大都市圈的再开发项目和地区社会基础设施建设等,预计会稳定下来。对于该公司来说,由于四国电力群向电力输配电设施工程稳定的收益来源,我们认为需求波动导致业绩下降的风险较小。对于人工成本和资本设备价格上涨问题,据报道整个行业似乎已经开始向受动态调整的受订价进展。
施工力受制于人手短缺的约束风险,目前已开始意识到作为同公司不仅仅是建造行业的风险因素,因为从2024年度开始实施的超时工作上限限制的影响。同时,鉴于最近旺盛的建造需求,施工力无法跟上的情况,限制施工力的受订单案进行精细分析,采用更为重视盈利性的受订单(即精选订单)以提高工程的盈利性。该公司力争通过增强原价管理和提高施工效率,并积极招聘和培养人才,同时以M&A为手段逐步提高施工力。
(撰写: FISCO特约分析师 水田雅展)