■業績動向
1. 2024年8月期第2四半期の業績動向
プロディライト<5580>の2024年8月期第2四半期の業績は、売上高1,048百万円(前年同期比9.4%増)、営業利益62百万円(同0.2%減)、経常利益61百万円(同2.0%増)、四半期純利益36百万円(同5.1%減)となった。期初の業績予想に対して、売上高で64百万円、営業利益で14百万円、経常利益で14百万円、当期純利益で13百万円の未達となったが、売上高の期ズレが主な要因であることから、下期で取り返せる範囲と考えられる。なお、特別損失で、上位回線キャリアの障害及び販売端末のファームウェア不具合の発生に伴う損害補償金を計上した。
日本経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行により社会経済活動の正常化が進み、雇用・所得の改善を背景とした個人消費の増加やインバウンド需要の回復などもあって、緩やかに回復している。しかし、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化といった地政学リスクの高まり、世界的な金融引締め、中国経済の先行き懸念などによる海外景気の下振れがリスクとなっており、また、円安や物価上昇、人手不足などの国内の課題もあり、依然として先行き不透明な状況が続いている。一方、クラウドPBX及びIP電話サービスの市場は、テレワークやフリーアドレスなど働き方改革やオフィス環境の変化に関連したDX需要などを取り込んで、好調を維持している。このような環境下で同社は、自社開発のクラウドPBX「INNOVERA」を中心に様々なIP電話回線、スマートフォンアプリ、ネット回線、固定端末をワンストップで提供することにより顧客の「電話のDX」実現に向けて、「INNOVERA」の継続的進化、AI技術を応用したオプションサービスの開発、パートナーシップの強化及びターゲットの拡大、情報発信やスポンサーイベントによるブランド力強化といった中期経営計画に沿った事業戦略に取り組んだ。また、後述するように、さらなる収益力の向上を目指し、顧客利便性を重視したサービスの追求や新たな顧客創出に努めた。
売上面では、クラウドPBX市場の成長を背景に、据え置き型からスマートフォンがあればどこでも受信可能なクラウド型へのシフトが進むなか、「INNOVERA」の売上高が順調に伸長した。特にシステム、回線、端末をワンストップで提供できることが強みとなってパートナーの動きが活発化、パートナー経由でクラウドを要望する顧客が増えているようだ。また、上場を機に大手企業を紹介されるケースが増えたことで、使い勝手の優位性が評価されることが多くなり、そうした大手企業のラインナップに加えてもらう機会も増えたようだ。なお、顧客属性は、ビジネスフォンのためどのような業界もどのような顧客も対象となるが、同社のサービスは大手企業であるほどメリットが大きくなる傾向があることから、大手顧客が増え始めたことは自然な流れと言うことができよう。一方、元々、中長期的に見込んでいた現行の「INNOVERA」とは別のプラットフォームで動作するアウトバウンド架電システムの縮小が想定よりやや早まった影響を受け、未達となった。
利益面では、システムや回線の利益は増加したが、大手パートナーが増えたことで初期費用やインセンティブが発生して売上総利益率が低下した。販管費は体制強化に向けて人件費や採用教育費が増加したものの、コントロールを徹底したことで販管費率は改善した。この結果、営業利益率はやや低下して微減益となった。一方、当初業績予想に対して未達となった主な要因は、先述のアウトバウンド架電システムの縮小が想定よりも早かったこと、さらにそれが回線との相関が強いシステムであるため回線も未達になったことである。なお今後、拡張性が高い新型プラットフォーム「INNOVERA 2.0」の成長加速及び第3四半期以降の着実な刈り取りによるアカウント数増加を背景に、この縮小をソフトランディングさせる考えである。なお、売上総利益率は足元では既に取り返しつつあるようだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■业绩动向
2024年8月第二季度业绩动向
Prodelight(5580)2024年8月第二季度业绩为,营业收入1,048百万日元(同比增长9.4%),营业利润62百万日元(同比下降0.2%),常年利润61百万日元(同比增长2.0%),本季度净利润36百万日元(同比下降5.1%)。与期初预期相比,销售额差距为64百万日元,营业利润为14百万日元,常年利润为14百万日元,本期净利润为13百万日元,但由于销售额期差是主要原因,因此认为这可以在下一期内弥补。此外,计入特别损失,由于发生了上层运营商故障和销售终端固件故障导致的赔偿费用。
随着新型冠状病毒感染症进入第5类,日本经济正在逐渐复苏,这得益于社会经济活动的恢复,就业和收入的改善以及个人消费的增加和入境需求的恢复等。然而,地缘政治风险的上升,如俄罗斯乌克兰危机的长期化和中东局势的紧张,全球金融收紧和对中国经济前景的担忧等,预示着海外经济下挫的风险。此外,还存在国内的问题,如日元贬值、物价上涨和劳动力短缺等,经济前景仍不明朗。与此同时,在云PBX和IP电话服务市场中,与DX需求,如工作方式改革和办公环境变化有关的,市场保持良好状态。在这种环境下,公司致力于实现客户的“电话DX”,为顾客提供自主开发的云PBX“INNOVERA”为核心的各种IP电话线路、智能手机应用程序、网络线路和固定终端服务,推动了中期经营计划的业务战略,包括“INNOVERA”的持续发展、应用人工智能技术的选项服务的开发、伙伴关系的加强和目标的扩大、信息发布和品牌力度的强化等。此外,努力追求顾客利便性,以追求服务、创造新的顾客。
在销售方面,在云PBX市场增长的背景下,在从固定式到可以用智能手机随时接收的云式的转变中,“INNOVERA”销售额稳步增长。特别是,公司的优势在于可以一次提供系统、线路和终端,伴随合作伙伴的活动,需要云的客户也在增加。另外,由于上市后引荐了大公司,使用方便性得到了评价,评估了这样的大公司的行列。此外,顾客属性是商务电话,任何行业和顾客都是目标,但是由于公司的服务在大公司中的优势更大,因此大型客户的增加被认为是自然的趋势。 另一方面,由于已远远达不到目标,加之中期看好的现行的“INNOVERA”以外的平台上运行的营销电话系统收缩比预计略早,所以未能达到目标。
在利润方面,尽管系统和线路的利润有所增加,但由于大型合作伙伴的增多而产生了初始成本和奖励,销售总利润率下降。销售和管理费用正在为加强体制而努力增加人员成本和员工的教育成本,但由于严格控制,销售和管理费用比率得到了改善。作为结果,营业利润率略有下降,微降为盈利。另一方面,主要原因是营销电话系统的缩减比预期早一些,并且由于与线路相关联,线路也未能达到目标。此外,在背景下扩大了新型平台“Invera 2.0”的成长加速以及截至第三季度以后的账户数稳步增加,预计可以软着陆。此外,销售总利润率似乎已经恢复到现在的水平。
(作者:华富证券客座分析师宫田仁光)