■会社概要
2. 沿革
ユビキタスAI<3858>は、ユビキタス・ネットワーク化の進化により、携帯電話、家電、ゲーム機器、AV機器、自動車など身の周りのあらゆるものがネットワークに接続されたコンピュータで制御されるようになると考え「いつでも、どこでも、誰でも」面倒な操作なしにユビキタス・ネットワークの利便性を享受できる快適な生活を実現させるために、2001年5月に(株)ユビキタスとして設立された。創業者の一人、鈴木仁志氏(元同社CTO:最高技術責任者)はマイクロソフト創業者ビル・ゲイツとのプログラミング勝負で勝利した逸話を持つ天才プログラマーである。
同年11月には主力製品となる「Ubiquitous TCP/IP」を開発した。これは、インターネット通信プロトコルであるTCP/IPを、車載機器、医療機器、産業機器など多岐にわたる組込み機器向けに最適設計したもので、省メモリでの実装が可能な「小ささ」、非力なCPUでも動作する「軽さ」、効率よく通信する「速さ」を実現した製品だ。この製品を組み込めば、開発者は組込み機器をインターネットに接続し、データ通信を行えるようになる。2002年8月には「Ubiquitous TCP/IP」「Ubiquitous SSL(インターネットでデータを暗号化して送受信するためのプロトコル)」が「ニンテンドーDS」用の通信ライブラリに採用され、任天堂<7974>との間でソフトウェア使用許諾契約を締結した。2008年8月には「Ubiquitous TCP/IP」の累計出荷ライセンス数は1億本を突破し、通信機能を実装するためのミドルウェア「Ubiquitous Network Framework」も2010年9月には累計出荷数2億本を突破した。
2010年3月には主力製品である「Ubiquitous QuickBoot」の販売を開始した。これは、デジタル家電や車載情報端末など高機能化された機器を、電源オフからユーザーの操作性を損なわずに瞬間起動を実現するソリューションであり、2023年4月には累計ライセンス数7,000万本を突破し、直近の2024年3月には累計8,000万本突破と1年間で1,000万本近くを販売する同社の代表的な商品である。カーナビゲーション、ディスプレイオーディオ、ドライブレコーダーなどの車載システム分野でのニーズが高く、JVCケンウッド<6632>や(株)デンソーテンのAVナビゲーションシステムに搭載されるなど、国内外を含め出荷数を伸ばしてきた。
そのほか、ネットワーク、データベース、セキュリティに関連するソフトウェアの自社開発製品を多数リリースしてきたが、2016年4月には自社製品の拡販のための受託開発力強化を目的として、1987年の設立以来組込み系ファームウェアの受託開発を行ってきた独立系のソフトウェア開発会社であるエイムを100%子会社化した。エイムは、組み込みシステム、WEB・クラウド、スマートフォン・PCアプリケーションなど、顧客のニーズに応じた機器・システムのシステム提案から開発・実装、運用保守までトータルエンジニアリングサービスを提供しており、特に音楽関係、カーナビゲーションシステム、AV機器製品の開発経験が豊富で、音楽レコメンドシステムの開発も手掛けている。日本語CDDB(Compact Disk DataBase:音楽の演奏者や制作年度などの情報が格納されたデータベース)の運営を独自に開始し、米国Gracenoteの楽曲認識テクノロジーと連携したアルバム名、曲名、アーティスト名のフリガナデータ「YOMI」や、ニックネーム、短縮名、間違った読み方等で構成されるアーティスト情報「別名」をコンテンツ・サービスとして提供する。また、Gracenoteの公式開発パートナーとしてカーナビゲーションを中心にしたデバイスへの組込み制御システムの開発やデバイスへのGracenote製品の組込み、顧客のソフトウェア受託開発などを手がけてきた。
2017年4月には、製品ラインアップ拡充と案件獲得体制強化を目的として、1985年の設立以来海外の組込みソフトウェアベンダー製品を取り扱ってきた専門商社である(株)エーアイコーポレーションを100%子会社化した。その後2018年7月には、両社の連携をより密にし、エーアイコーポレーションの海外パートナー企業と同社との共同開発や、パートナーを通じた海外での自社製品販売活動を通じたシナジー創出を加速・強化するため、エーアイコーポレーションを吸収合併し、社名を(株)ユビキタスAIコーポレーションに変更した。エーアイコーポレーションは、機器組込み用ソフトウェアの専門輸入商社として、ネットワーク、コネクティビティ、ストレージ分野などの各種ミドルウェア、品質向上支援・テストツール、キャリアグレード分野の各種ソフトウェア、UEFI-BIOSなど、30社を超える世界のトップメーカーから最先端の技術を持つユニークなスタートアップ企業までの代理店としてライセンス販売を行ってきた。またオープンソースをベースとした自社開発による高性能なリアルタイムOSも提供してきた。加えて、これらの製品群の販売やサポートのみならず、車載・民生・通信・産業機器など幅広い分野の顧客の要望に応じた移植やカスタマイズなどによって、高い付加価値の提供に注力してきた。
2016年から2018年にかけての上述2社の連結により、同社のビジネスは顧客の製品の企画・開発段階からソフトウェアの設計・開発・実装、そして製品の品質向上・検証・サポートまで開発工程すべての要素に対応できる事業基盤を確立した。売上高は2016年3月期の970百万円から、2019年3月期は2,406百万円に急成長した。2022年4月には東京証券取引所の市場変更に伴い東証スタンダード市場に上場し、同年7月には社名を「(株)ユビキタスAI」に変更した。
2023年4月には、次の成長ステージに向けて事業領域を拡大することを目的にライトストーンを連結子会社化した。1995年3月に設立されたライトストーンは、子会社化・吸収合併したエーアイコーポレーションと同様、海外ソフトウェアベンダーの製品を取り扱う専門商社であり、「Origin」「Stata」など研究開発で使用される統計・数値データ解析などの技術系ソフトウェア商品を取り扱い、全国の大学・高専などの教育機関、政府系研究機関、企業の研究開発・調査部門などに多くのユーザーを抱えている。これにより、製品ラインアップとして研究開発に必要なソフトウェアが新たなポートフォリオとして加わるとともに、新たな販路を獲得することで、顧客数の増加や一部製品のクロスセルなどによる新たな収益獲得機会を創出した。
2023年10月には、続けてグレープシステムを連結子会社化した。1991年7月に設立されたグレープシステムは、2022年3月に同社が一部株式を取得し資本・業務提携を行っていた。両社は、いずれも組込み機器開発に必要とされるソフトウェアの開発・販売および受託開発を行う企業であり、同社の多彩かつ豊富な製品ラインアップにグレープシステムの組込み機器を中心とした受託開発力という強みを生かした事業連携の強化によって事業上のシナジーが広がる可能性を確信し、2023年10月に100%子会社化した。
2024年8月には、エイムを吸収合併する。人材の交流も含めてより連携を深め開発力を強化していく考えだ。また、それに先立ちエイムとグレープシステムの本社事務所を統合する。より人材、業務の連携を進め、開発力をさらに強化していく予定である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
■公司资料
2. 发展历程
UbiquitousAI<3858>通过普及网络化的进化,认为随着移动电话、家电、游戏器、AV器、汽车等身边的所有物品都连接到网络控制的计算机,人们可以在任何时候、任何地点、不需要繁琐操作的情况下享受便利的UBIQUITA网络,是为了实现舒适的生活而在 2001 年 5 月成立的Ubiquitous(Stock)公司。其中一位创始人,鈴木仁志(前同社CTO:最高技术负责人),是一个拥有与微软创始人Bill Gates对峙的代码缔造者的天才程序员。
同年11月,它开发了主力产品“Ubiquitous TCP/IP”。 这是一种TCP / IP互联网通信协议,可将其最优化地设计为嵌入式设备,例如车载设备、医疗设备、工业设备等,其实现的产品具有省存储器、非力CPU的特点和有效的通信速度。只要安装了该产品,开发人员就可以将嵌入式设备连接到互联网并进行数据通信。 2002年8月,“Ubiquitous TCP/IP”和“Ubiquitous SSL(用于在互联网上加密数据的协议)”被采用为任天堂DS的通信库,并与任天堂(7974)签订了软件使用许可协议。2008年8月,“Ubiquitous TCP/IP”的累计发货许可数突破1亿本,并且用于实现通信功能的中间件“Ubiquitous Network Framework”的累计发货量在2010年9月也突破了2亿本。
2010年3月,其主要产品“Ubiquitous QuickBoot”的销售开始。 这是一种解决了数字家庭电器和车载信息终端等功能强化设备的从电源关闭到瞬间启动而不影响用户操作性的解决方案,到2023年4月为止,累计的销售授权已超过了7000万份,代表其销售了近1000万份。该公司需要满足汽车导航、显示音频、驾驶记录仪等车载系统领域的需求,已内置于JVC Kenwood(6632)和(株)Denso Ten的AV导航系统等已出货到国内外。
此外,为针对网络、数据库和安全保障相关的软件,该公司发布了自己开发的大量产品,但2016年4月,为了扩大其产品销售,增强受托开发的权力,该公司将独立的嵌入式固件受托开发自成立以来的1987年交给自家产品,并使其成为其100%子公司。组装系统、WEB ·云、智能手机·PC应用等,它提供了根据客户需求提供设备·系统的总工程服务,从系统规划到开发、实施和运行维护。特别是在音乐、汽车导航系统和AV设备制品的开发经验方面经验丰富,并承担了音乐推荐系统的开发,它独自开始了日文CDDB (Compact Disk DataBase:存储了有关音乐演奏者、制作年份等信息的数据库)的运营,与美国Gracenote的音乐识别技术结合使用,提供由专辑名称、歌曲名称、艺术家名称组成的片假名数据“YOMI”以及有昵称、缩写名称、错误读取构成艺术家信息“别名”作为内容·服务。此外,作为Gracenote的官方开发合伙人,他们主要负责中心汽车导航控制系统的开发和设备组装控制,内置Gracenote产品到设备中,以及客户软件授权开发等。
为了扩大产品线和加强项目获得能力,于2017年4月,该公司收购了自成立1985年以来一直代理境外嵌入式软件供应商产品的专业商社(株)AI Corporation的100%股份。此后,为了更加紧密地合作,加速和强化双方的合作,包括联合开发和通过合作伙伴在海外销售其自己的产品,该公司吸收合并了AI Corporation,将公司名称更改为(株)Ubiquitous AI Corporation。AI Corporation是专门进口机器嵌入式软件的商社,作为代理商从30多家业内先进的公司,从网络,连接性,存储等各种中间件到用于提高质量支持测试工具、运营级领域的各种软件,UEFI-BIOS等,直到拥有最先进技术的独特创业公司,AI Corporation提供授权销售。此外,除了销售和支持这些产品系列,该公司还致力于提供高附加值,以满足车载,生活,通信和工业设备等各个领域顾客的移植和定制要求。
通过2016年至2018年两家公司的合并,该公司已经建立了企业基础设施,可以满足客户从产品规划和开发阶段到软件设计、开发、实施以及产品质量改进、验证和支持的所有开发阶段的要求。营业收入从2016年3月期的970百万日元激增至2019年3月期的2,406百万日元。 2022年4月,该公司将在东京证券交易所市场变更后上市并更名为东证标准市场,同年7月,更名为“(株)Ubitus AI”。
为了实现下一个增长阶段的目标而于2023年4月将Lightstone作为子公司连结。Lightstone成立于1995年3月,是一家专门代理海外软件供应商产品的商社,与已经子公司化和并购的AI Corporation一样,代理“Origin”,“Stata”等用于研究开发的统计数值数据分析等技术型软件商品,在全国各大学,高等专科学校等教育机构,政府研究机构和企业的研究开发和调查部门拥有大量用户。这样,作为研究开发所需软件的产品线增加,通过获得新的销售渠道,创造新的收益机会,包括增加客户数和跨产品销售的一部分产品。
接着在2023年10月将Grape System连结子公司化。Grape System成立于1991年7月,2022年3月,该公司收购了其部分股份并进行了资本和业务提携。两家公司都是从事嵌入式设备开发所需软件的研发,销售和受托开发的公司,将双方公司的广泛和丰富的产品线与Grape System的嵌入式设备为中心的受托开发能力相结合,通过增强业务联合合作,本公司创造了业务上的协同作用,并在2023年10月将其作为100%的子公司。
将于2024年8月并购Aim。为了更加紧密地合作,加强开发能力,包括人才交流,还将整合Aim和Grape System的总部办公室。将加强人才和工作流程的协作,计划进一步加强开发能力。
(编写:Fisco客户体验分析师Matsumoto Akira)