■今後の見通し
1. 2025年3月期の業績見通し
ユビキタスAI<3858>の2025年3月期の連結業績は、売上高4,022百万円(前期比15.6%増)、営業利益40百万円(同44.1%減)、経常利益38百万円(同56.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失22百万円(前期は32百万円の利益)と増収減益の見通しだ。売上は、前期は半期分だったグレープシステムの売上が通期で寄与する。2024年8月に吸収合併するエイムとグレープシステムのオフィスを統合し受託開発の連携・受注強化を進めるほか、成長が見込めるIoT機器のセキュリティ対策など品質向上支援ツール群の販売強化を進めていく計画だ。営業利益はグレープシステムにおいて連結前に発生した費用の処理がなくなるため営業利益が34百万円改善し1百万円の黒字となるが、それ以外の既存事業においては、強化した収益力をさらなる成長につなげるための人材開発、研究開発、販促強化などへの積極的な投資を計画し、39百万円と前期を65百万円下回る見込みだ。のれん償却前の営業利益は133百万円と前期の償却前利益より5百万円下回る水準で推移する見通しだ。ただし、のれん償却費93百万円(ライトストーン38百万円、グレープシステム55百万円)は税法上損金算入されず法人税などが膨らむため当期純損失を予想する。なお、計画に織り込まれていないが、「HEXAGON」におけるスタートアップ企業と協業での受託開発、製造業DXでのソリューション提案などの取り組みが進んでおり、収益の実現化が期待される。
2. 事業セグメント別業績見通し
(1) SP事業
SP事業は売上高831百万円(前期比20.5%増)、営業利益は19百万円(同10.6%増)を見込む。Linux/Android搭載機器向けに高速起動製品を展開していくとともに、自動車・IoT分野を中心とした組込み機器向けのネットワーク、セキュリティ関連製品を国内外パートナーとの協業も含めて展開する計画だ。グレープシステム製品の売上が通期分で186百万円と前期の2.4倍を見込む。グレープシステム以外の既存事業は、過年度に採用された顧客製品の出荷が開始されロイヤルティ収入による安定した売上増加によって売上高は645百万円と前期比5.4%増を見込む。営業利益は、既存事業においては高速起動製品の新たな半導体・OSへ対応するための研究開発投資などもあり17百万円と前期を3百万円下回るが、グレープシステムの営業利益が2百万円と5百万円改善し、前期比増益となる見通しだ。
(2) SD事業
SD事業は売上高1,339百万円(前期比7.8%増)、営業損失56百万円(前期は14百万円の損失)を見込む。ソフトウェア開発品質向上支援ツール、サイバーセキュリティの需要増加に対応する検証ツール・サービスの販売を強化する。一方で収益面に関しては、注力製品の販売強化に向けた人員の先行投入により費用負担が増え、前期比減収での着地見込みとなっている。
(3) SS事業
SS事業は売上高1,002百万円(前期比51.0%増)、営業利益64百万円(同53.3%増)を見込む。グレープシステムの売上が通期で反映する。また、グレープシステムと連携して受託開発力を強化し、製品販売関連の受託開発、製品販売を伴わない既存顧客からの受託開発を積極的に獲得していく。連結前に発生した費用を前期に一括処理したグレープシステムの利益が改善するため、営業利益は改善する見込みだ。
(4) DA事業
DA事業は売上高850百万円(前期比-3.8%減)、営業利益13百万円(同51.9%減)を見込む。パッケージ製品を中心とした安定した売上を確保するが、前期に発生した官庁向けの大口受注が剥落するため減収、減益を見込む。AIの普及に伴い増加する統計などへのデータ解析機会へのアプローチを強化する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)
■未来展望
2025年3月期的业绩预测
Ubiquitous AI<3858>2025年3月期的业绩预测为:营业额4,022百万日元(同比上涨15.6%),营业利润40百万日元(同比下降44.1%),经常性利润38百万日元(同比下降56.6%),归属于母公司所有者的期间净亏损22百万日元(上期为32百万日元的利润)。营收方面,上期Grapps系统的营收贡献了半个财期,在本期将有所贡献。2024年8月,将合并“AIM”和“Grapps”系统的办事处,推进受托开发协作,订单强化,以及推进IoT设备的安全对策等品质改善支持工具的销售和强化。营业利润方面,由于Grapps系统内在集成前会出现费用处理问题,因此归属于母公司所有者的营业利润将减少340百万日元,达到1百万日元盈利。为了将其他现有事业的强化的收益力转化为进一步增长,规划积极投资人才开发,研究开发,促销强化等事项,预计将达到390百万日元,较上期相比下降65百万日元。经营利润在未扣除商誉摊销前为133百万日元,预计将低于去年同期摊销前利润5百万日元的水平。但是,未计划的“HEXAGON”相关的受托开发和制造业DX方面的解决方案提出等,即使预期有实现收益的可能性。
2.按业务部门预测的业绩
(1)SP业务
SP业务的销售额预计为831百万日元(同比增加20.5%),营业利润预计为19百万日元(同比增加10.6%)。计划推出适合Linux/Android设备的高速启动产品,同时展开国内外合作伙伴的网络、安全相关产品的嵌入式设备,加强销售。预计Grapps系统产品的销售额将达到186百万日元,是上期的2.4倍。除了Grapps系统的其他现有事业外,还预计推出顾客产品的出货量,将其反映在其稳定的收入和收益上,预计销售额将增加5.4%至645百万日元。在营收方面,除了花费投资研究和开发、适应新的半导体和操作系统等方面的高速启动产品之外,在其现有事业方面,预计将投入成本以加强人才的发展、研究开发和促销方面的投资,营业利润将比上期下降3百万日元,为17百万日元,而Grapps系统的营业利润将达到200百万日元并有望实现赚取差价。
(2) SD业务
SD业务的销售额预计为1,339百万日元(同比增加7.8%),营业亏损预计为56百万日元(上期为14百万日元的亏损)。加强销售针对软件开发品质的支持工具和网络安全方面的需求,推出验证工具和服务。但是,从收益的角度来看,由于将先投入人员以加强重点产品的销售,因此成本负担已增加节奏,因此预测将以较少的收益水平实现为上期相比的减少。
(3) SS业务
SS业务的销售额预计为1,002百万日元(同比增加51.0%),营业利润预计为64百万日元(同比增加53.3%)。预计承接关于Grapps系统的销售,推出相关受托开发的强化战略,定位产品销售相关的受托开发。由于已经处理了在整合之前Grapps系统中出现的费用,预计营业利润将得到改善。
(4) DA业务
DA业务的销售额预计为850百万日元(同比减少了3.8%),营业利润预计为13百万日元(同比下降了51.9%)。虽然确保以包装产品为中心的稳定收入,但由于去年同期对政府机关的大宗订单萎缩,因此预计将呈下降态势。打算通过加强针对寻求数据分析的增加型感知技术的销售等,加强向统计领域等存在数据分析机会的领域的增加型感知技术套件销售的投资。
(编写:Fisco客户体验分析师Matsumoto Akira)