■今後の業績見通し
1. 2025年3月期の業績見通し
いい生活<3796>の2025年3月期の期初予想は、売上高で前期比11.1%増の3,119百万円、営業利益で同43.2%減の100百万円、経常利益は同52.4%減の99百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同54.1%減の67百万円とした。
2025年3月期における業績予想は、着実な成長が見込まれている。2024年3月期から仕掛かっていた大型案件は上期中に完了し、稼働開始が予定されており、これに伴う売上計上が期待される。新規顧客の獲得と既存顧客へのクロスセルやアップセルにより、約11%の売上成長が見込まれている。特にエンタープライズ顧客のSaaSシフトが加速しており、賃貸管理SaaS案件の積み上げと導入支援ニーズの堅調さが成長を支えている。さらに、2026年3月期においても10%超の売上成長が見込まれており、持続的な成長が予測されている。2026年3月期稼働向けの受注活動も開始しており、導入支援系の受注残も堅調に推移している。
持続的成長に向けて、同社は人的資本への投資を継続している。必要な人材の獲得およびリテンションを図るために、グループ全体で平均10%超の給与水準引き上げを実現した。さらに、プロダクト開発・改善のペースを加速させ、ラインナップ拡充のために開発チームを増員している。また、売買向けSaaSの強化やエンタープライズ顧客にニーズのある建物管理・工事管理機能などの新プロダクト投入準備も加速している。セールスおよび導入支援コンサルティング部門を増員し、エンタープライズ顧客のSaaSシフトに対応するための体制を強化している。特に、提案から稼働までを担う部門に重点的に配置を行い、スムーズな導入支援を提供している。一方で、期ずれした案件の仕掛品の費用計上が今期に行われるため、一時的な費用増加が予想されるが、売上と費用は2025年3月期に計上される見込みであるため、財務面での影響は限定的である。総じて、2025年3月期の業績予想は、エンタープライズ顧客のSaaSシフトの加速と新規プロダクト投入による売上成長が期待され、持続的な成長に向けた戦略が着実に進行していることが伺える。
2. 2025年3月期の基本方針・成長戦略
2025年3月期における同社の基本方針と成長戦略は、大手企業へのSaaS導入推進と唯一無二のポジショニングを活かしたSaaSシフト支援に焦点を当てている。特に、インボイス制度や電子帳簿保存法などの法改正に適切に対応し、大手企業のカスタマイズ志向に応えるためのSaaS導入に注力している。同社は、不動産賃貸管理および賃貸募集業務を一元管理できるSaaSオンリーのシステムを提供する唯一の上場企業として、その独自のポジショニングを活かしている。これにより、エンタープライズ顧客のSaaSシフトを支援し、業務の効率化と法令遵守を実現する。「いい生活Square」プラットフォームを通じて、不動産会社を無料ユーザーとして獲得し、物件供給力の高い大手賃貸管理会社を顧客化することで業者間流通を拡大している。特に、「いい生活賃貸クラウド 物件広告」や「いい生活賃貸クラウド 営業支援」を推進し、仲介側ユーザーにエントリーしやすいサービスを提供している。2024年3月時点で約19,000社が「いい生活Square」に登録済みであり、これが今後の成長の基盤となっている。さらに、連携サービスの拡大にも力を入れており、ウェブ会議や汎用性ある電子契約ツールの販売代理を通じて導入を増やしている。これにより、従量課金をビルトインし、安定した収益を確保している。データ保存ツールもラインナップに加え、ワンストップサービスの提供を加速している。
これらの戦略により、同社は持続的な成長を目指し、業界内での競争力を強化している。大手企業の高機能ニーズに応えるとともに、中小企業にもスケーラブルなSaaSソリューションを提供することで、市場シェアを拡大し続ける方針だ。弊社では、法改正に対応する柔軟なシステム提供と連携サービスの拡充が、同社の成長を後押しする要因となると見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
■未来业绩展望
2025年3月期的业绩预测
截至2025年3月的期初预计,iLiv的营业额将增长11.1%至3,119百万元,营业利润将同比下降43.2%至100百万元,经常性利润将同比下降52.4%至99百万元,净利润将同比下降54.1%至67百万元,股东净利润降幅为同比54.1%至67百万元。
预计2025年3月份的业绩表现将稳健增长。大型项目自2024年3月开始已启动,在上半年完成,并计划启动,预期会带来收入提升。通过获取新客户和为现有客户提供跨销售和提升销售等服务,预计销售额将增长约11%。特别是企业客户的SaaS转型正在加速进行,目前租赁管理SaaS项目的积累和新实施需求支持了其业务增长。此外,预计在2026年3月份也将有超过10%的销售增长,持续增长可预见。此外,向2026年3月期提供服务的订单处理也已开始,并且支持实施的订单现在也正在稳步增长。
为了实现持续发展,该公司将继续投资于人才资源。为了获得所需人才并保留人才,全集团实现了平均超过10%的薪酬水平上涨。此外,为了加快产品开发和改进速度,该公司也在扩大开发团队以增加产品的种类。此外,该公司还加强了销售和支持咨询部门,并正在增加企业客户的SaaS转型。特别是,它着重配置由提案到实施的部门,以提供顺畅的实施支持。同时,由于期望在本期计入拖欠案件的成本费用,因此预计会出现暂时性的费用增加,但由于销售和费用预计将在2025年3月计入,因此会限制对财务的影响。总之,2025年3月的业绩预计将实现企业客户的SaaS转型,销售额将增长并且该公司的战略将按计划稳步进行。
2.2025年3月期的基本方针与成长战略
该公司的基本方针和成长战略是专注于推进大型企业SaaS的推广和利用唯一无二的定位支持SaaS的转型。特别是,该公司已适当应对诸如发票制度和电子簿记保存法等法律改革,并致力于向满足大型企业客户定制需求的SaaS转型。iLiv是仅有的一家提供SaaS-only管理房地产租赁和招商业务的上市公司,其独特的定位得到了充分利用。通过这种方式,iLiv支持企业客户的SaaS转型,并实现了业务效率和法律遵从性。通过“iLive Square”平台,可以作为免费用户获得房地产公司,并实现增加高物业供应力度的大型房地产管理公司的客户。特别是,通过推进“iLive rent cloud property advertising”和“iLive rent cloud business support”等,提供易于让中介端用户使用的服务。截至2024年3月,约有19,000家公司已注册为“iLive Square”,这为未来的增长奠定了基础。此外,该公司还通过扩大协作服务的深入发展,增加了网络会议和普适的电子合同工具等服务的销售代理,以增加其采用。此外,还增加了数据保存工具并扩大其尺寸,实现了一站式服务。
通过这些策略,该公司旨在实现可持续发展并增强其在行业内的竞争力。该公司不仅迎合了大型企业的高性能需求,还提供可扩展的SaaS解决方案,从而继续扩大市场份额的政策。我们认为,弹性系统提供对法律改革的反应和扩展协作服务将成为推动公司增长的要素。
(撰写:FISCO资深分析师中山博词)