■テノックス<1905>の中期経営計画
2. 事業別戦略
事業別では、土木事業(国内)、建築事業(国内)、海外事業、土木建築コンサルティング事業の各事業で戦略を展開し、2027年3月期に土木事業(国内)で売上高88.5億円、経常利益4.0億円、建築事業(国内)で売上高164億円、経常利益10.4億円、海外事業で売上高12億円、経常利益0.45億円、土木建築コンサルティング事業で売上高7億円、経常利益0.35億円を目指す。
土木事業(国内)では、多発・激甚化する自然災害を想定した防災・減災及び国土強靭化などのプロジェクトに対し、「折り込む力」によって案件を確保しストックの増加につなげる方針である。事業の拡大に向け、社会資本メンテナンスへの「折り込み」戦略と杭工事の収益力強化の2つを軸に成長戦略を展開する。前者では、老朽化した重要土木構造物(道路、河川、港湾、農水、空港土木施設、官庁施設など)をターゲットに、自社工法の技術提案を「折り込む」ことに注力する。具体的には、リダンダンシー整備プロジェクトにおいて、災害発生時の人流や物流を確保するため交通ネットワークの多重化整備が課題となっているが、道路や鉄道などの交通インフラ整備事業に同社工法が採用され、中期経営計画の中核となっている。また、大型台風や局地的大雨による水害などを防止する風水害対策工事では、水門や排水設備などの構造設計の技術提案を進めている。後者については、省力化を目的としたDX化の推進や施工現場におけるKPI(目標効率)の徹底管理など、新しい働き方に沿った施策を展開することで、杭工事の収益力を強化する。なお、新中期経営計画期間中に施工完了予定の北海道新幹線延伸事業の受注残が多いこと、また、リニア中央新幹線関連の事業を折り込んでいないことから、同社想定はやや保守的と言え、上振れて着地する可能性もあると弊社は考える。
建築事業(国内)では、新開発した工法や研究技術を駆使して複合提案を推進し、変化・多様化する建築ニーズにキャッチアップする方針である。事業の拡大に向け、杭工事では、新たに営業を開始した高支持力コンクリートパイル工法により物流施設やデータセンターなどへの設計提案力を増強する。地盤改良工事では、従来の深層混合改良工法に加え、浅層改良工法や新たな技術を組み合わせた複合的な提案を推進する。具体的には、都市圏郊外でデータセンターの増設需要が拡大していることから、同社の高支持力工法ラインナップを提案する。また、大規模地震によって発生する液状化現象に対して、機能継続を担保できる杭と地盤改良工法の複合提案を推奨する。
海外事業では、ベトナム経済の成長政策(社会資本整備計画)に基礎技術で貢献していく方針である。事業の拡大に向け、機材・労務の両面でTENOX ASIAの自社施工体制を増強して現地での施工基盤を強化し、現地企業とのアライアンスによるローカル化を促進する一方、国内設計業務の現地委託に向けてグループシナジーを活用した技術者の育成を推進する。具体的には、社会資本整備事業が加速するなかで交通インフラ整備が最優先されていることから、高速道路建設や治水計画に基礎構造技術や施工技術で貢献する。また、現地での基礎コンサルティング体制も構築する。現地資本の大型製造工場の基礎工事を受注したことを機に技術提案を強化しており、次期工事や同種構造物など新たな受注につなげる。
土木建築コンサルティング事業(複合技術研究所)では、グループでプロジェクトと戦略を共有し、複合技術研究所内の戦略企画室を活用してシナジーを創出する方針である。具体的には、地震・液状化、津波、斜面崩壊などの自然災害に対する拡大防止対策や大型インフラ整備事業など、多様化・高度化する顧客ニーズに対し、土木・建築コンサルティングのメニューである試験・実験・解析に基づく合理的技術提案と最適設計により、カスタマーソリューションを高度化させる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■Tenox <1905>的中期经营计划
2. 业务分类战略
在业务分类中,我们将制定土木业务(国内)、建筑业务(国内)、海外业务、土木建筑咨询业务的战略,旨在2027年3月期望在土木业务(国内)实现销售额达到88.5亿元、经常性收益达到4亿元,在建筑业务(国内)实现销售额达到164亿元、经常性收益达到10.4亿元,在海外业务中实现销售额达到12亿元、经常性收益达到0.45亿元,在土木建筑咨询业务中实现销售额达到7亿元、经常性收益达到0.35亿元。
在土木业务(国内)方面,我们将注重“折叠力”并开展项目以确保案例的增加。我们推行“折叠”战略和杭工程收益的两大核心来扩大业务。为实现前一个目标,我们将专注于推广自己公司的技术,将自己公司的工艺提供给目标客户,例如在解决灾害发生时保障人流和物流方面的重要基础设施(如道路、河流、港口、农业、水利和机场土木设施、政府机关设施等)的基础设施建设项目等。在灾害综合济济项目方面,交通网络的多元化建设是当前的主要任务。如道路和铁路等交通基础设施建设项目采用公司内部工艺,这也是中期经营计划的核心。此外,针对由大型台风和局部暴雨引起的水灾等,我们正在推进抗风水灾设施的水门和排水设施等结构设计的技术方案推广。至于后者,我们将采取与新的工作方式相符合的激励措施,如推进DX化以促进简化,并实施KPI(目标效率)的全面管理,从而增强杭工程的收益能力。值得一提的是,由于北海道新干线延伸项目的施工完工计划较多,并且未考虑线性中央新干线等相关工程,因此该公司的计划略为保守。但是,我们认为有可能会从上升中实现。
在建筑业务(国内)方面,我们将利用新开发的工艺和研究技术推进复合建议,以适应变化和多样化的建筑需求。为扩大业务,在杭工程方面,我们将增强高支持力混凝土桩工法在物流设施和数据中心等方面的设计建议性。在地基改良工程方面,我们将推进深层混合改良工艺等传统技术与浅层改良工艺和新技术的复合建议。具体而言,我们将通过将自己公司的高支持力工艺系列推向用户,以扩大其业务所在的都市郊区的数据中心扩展需求等。此外,针对由大规模地震引起的液化现象,我们将推广具有功能连续性的作业和地基改良工艺的复合建议。
在海外业务方面,我们将根据越南经济增长政策(社会基础设施发展计划)以基础技术为基础为其做出贡献的方针。为扩大业务,我们将增强TENOX ASIA在设备和劳动力两个方面的内部实施组织,加强在现地的施工基础设施建设基础上,促进与现地企业的联盟并利用集团综合发挥技术人员的培养,以便将国内设计业务委托给现地。具体而言,由于当地的社会基础设施建设正在加快,交通基础设施建设受到最高优先考虑。因此,我们将在高速公路和治水计划等基础设施技术和施工技术方面做出贡献。此外,我们还将建立目光另外的现地咨询制度。由于受注残余的北海道新干线延伸项目施工计划较多,而线性中央新干线等相关项目没有被考虑在内,因此该公司的计划相对保守。但是,我们认为有可能从小高到底实现。
在土木建筑咨询业务(综合技术研究所)方面,我们将与集团共享项目和战略,利用综合技术研究所的战略计划室来发挥协同作用。具体而言,针对各种多样化和高度化的客户需求,如防止自然灾害(如地震、液化、海啸、坡面崩塌等)的扩大性防止措施或大型基础设施调整项目,我们将通过建筑设计和土木建筑咨询的菜单来推进基于试验、实验和分析的合理技术建议和最佳设计,以提高客户解决方案。
(作者:华富证券客座分析师宫田仁光)