■テクマトリックス<3762>の会社概要
(2) アプリケーション・サービス事業
アプリケーション・サービス事業では、特定市場や特定業界向けにシステム開発、アプリケーション・パッケージ、テスト・ソリューション、クラウドサービス等の事業を展開している。対象分野はCRM、ビジネスソリューション、SE、教育の4つの分野である。2024年3月期の売上構成比では、CRM分野、ビジネスソリューション分野、SE分野でそれぞれ約3分の1を占め、2021年より新規事業として参入した教育分野の売上構成比はまだ小さい。
a) CRM分野
CRM分野では、企業の顧客サービス向上を支援するコンタクトセンターCRMシステム/FAQナレッジシステム「FastSeries」をオンプレミス及びクラウドサービスで提供している。オンプレミス版についても3年前よりサブスクリプション課金モデルへの移行を進めており、2024年3月期は売上収益の約6割をストック売上で占めるまでになった。CRMシステム市場では、パッケージ製品で国内トップシェアとなっており、SaaSではセールスフォース・ドットコムが主な競合先である。また、2023年4月にはタイに現地法人TechMatrix Asiaを設立し、東南アジア市場での事業拡大を現地企業と提携しながら推進している。
主要パートナーは、(株)ベルシステム24(ベルシステム24ホールディングス<6183>子会社)のほか、NEC<6701>や伊藤忠テクノソリューションズ(株)など大手SIerがあり、各企業のコンタクト(テレマーケティング)センターや顧客サポートセンターに導入されている。また、製薬業界では日本製薬工業協会(製薬協)において提唱されている「くすり相談窓口」を各製薬企業が設置しているが、その多くに同社のCRMシステムが導入されている。
b) ビジネスソリューション分野
ビジネスソリューション分野では、主に金融ソリューション、学術・公共ソリューション(学術研究事業支援)、BI(ビジネス・インテリジェンス)ソリューションのサービスを提供している。金融ソリューションでは、アレクシアフィンテックが金融機関向けに開発・販売する金融取引統合管理システム「ARECCIA」シリーズのほか、海外有力ベンダーの金融商品評価・分析、ALMリスク管理ツール等の導入支援、保守・運用などを展開している。学術・公共ソリューションでは、国立研究開発法人(日本医療研究開発機構、科学技術振興機構等)向けに、研究課題管理システムや論文、研究データに登録するDOI※の発行・管理システムの開発、運用・保守などを行っている。また、連結子会社のカサレアルでインターネットサービスに関連するシステム開発や技術者向けの教育研修サービス、クラウドネイティブ開発向けコンサルティングサービスを行っている。
※DOI(Digital Object Identifier)とは、インターネット上のドキュメントに恒久的に与えられる識別子のこと。学術論文の分野で利用されることが多い。
c) SE分野
SE分野では、ソフトウェアの品質向上や開発工程の生産性向上を目標に、開発過程での全ライフサイクルを支援するベスト・オブ・ブリード※の開発支援ツール(テストツールなど)及びコンサルティングサービスを提供している。取扱製品のなかでは、Parasoftのソフトウェアテストツールが組み込み系ソフトウェア開発の分野で高シェアを握っている。
※同一メーカーのシリーズ製品を使うのではなく、メーカーが異なっても最良と思われる製品を選択し、その組み合わせで利用すること。
対象となるのは、デジタル家電や情報通信機器、自動車、医療機器、ロボットなどソフトウェアが組み込まれる機器のほか、金融システムのようなミッションクリティカルなソフトウェア等も含まれる。市場別売上収益では、AD(自動運転システム)やADAS(先進運転システム)、カーナビ、パワートレインなど様々な車載システムの開発需要が旺盛な自動車業界向けが最も大きい。ここ数年は、開発支援ツールをクラウド基盤に載せてSaaSとして提供することに注力しており、2024年3月期は売上収益の約8割をストック売上で占めるまでになっている。
d) 教育分野
新規事業として、教育機関向けクラウドサービス「ツムギノ」の提供を2021年4月より開始した。子どもの主体的かつ対話的な深い学びをサポートすることを目的に開発したスクール・コミュニケーション・プラットフォームをベースに、校務支援システムを実装したプラットフォームサービスである。今まで蓄積してきたクラウドサービスや情報セキュリティシステムの構築ノウハウを生かして開発された。特長としては、低価格(月額数百円/IDの利用料)を実現していること、マルチプラットフォームに対応可能なこと、子どもが中心だが保護者や地域の住民なども参加できるプラットフォームとして設計されていること、情報基盤事業で培ったノウハウを生かして堅牢な情報セキュリティ対策が施されていることなどが挙げられる。特に、情報セキュリティ対策については教育機関にとっても重要な評価ポイントであり、競合サービスとの差別化要因になると考えられる。事業開始以降、アクティブラーニングを指向する先進的な教育理念を持つ私立の中高一貫校や一部の国・公立校で導入が進んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■TechMatrix<3762>的公司资料
(2)应用程序服务业务
应用程序服务业务主要提供面向特定市场和行业的系统开发、应用程序包、测试解决方案、云服务等业务。目标领域包括CRM、业务解决方案、SE、教育4个领域。2024财年销售构成比例中,CRM领域、业务解决方案领域、SE领域各占约三分之一,教育领域作为2021年新业务的销售构成比例仍较小。
a) CRM领域
在CRM领域,该公司提供可支持企业改善客户服务的联系中心CRM系统/FAQ知识库系统“FastSeries”,并且提供本地版和云服务。从3年前开始,即向订阅付费模式转移,2024财年已经占据近60%的销售收入。在CRM系统市场上,它是国内销售最高的软件包产品,在SaaS领域,其主要竞争对手是Salesforce.com。此外,该公司在2023年4月成立了当地法人TechMatrix Asia,与当地企业合作推进其产品在东南亚市场的扩展。
主要合作伙伴包括 (株)ベルシステム24(ベルシステム24ホールディングス<6183>子会社 )、NEC<6701>、伊藤忠テクノソリューションズ(株)等大型SIer公司,其产品已被引入各公司的联系中心(电话营销)和客户支持中心。此外,虽然各制药企业都设有任用顾问的窗口,但是在其中大多数是使用该公司的CRM系统。
b) 业务解决方案领域
在业务解决方案领域,主要提供金融解决方案、学术/公共解决方案(学术研究事业支援)、BI(商业智能)解决方案等服务。在金融解决方案领域,它提供Alexia Fintech开发和销售面向金融机关的集成管理系统“ARECCIA”系列,还展开了海外知名供应商的金融商品评估分析、ALM风险控制工具等导入支持、保养和使用。在学术/公共解决方案领域,为了面向国立研究机构(日本医学研究开发机构、科学技术振兴机构等),该公司开发了研究课题管理系统和论文、研究数据登记的DOI*发布和管理系统,同时进行运营保养等。此外,其子公司Casa Real提供与互联网服务相关的系统开发和从业者向的教育研习服务,以及提供面向云原生开发的咨询服务。
*DOI(Digital Object Identifier)是指分配给在互联网上的文件等对象的持久标识符,通常用于学术论文。
c) SE领域
在SE领域,公司提供一个以提高软件质量和开发流程的生产力为目标的开发支援工具(测试工具等)和咨询服务,以支持整个开发过程。在其处理的产品中,Parasoft的软件测试工具在嵌入式软件开发领域占据高市场份额。
适用于数字家电、信息通信设备、汽车、医疗设备、机器人和其他嵌入软件的设备,以及类似金融系统等任务关键性软件。按市场销售收入计算,对于汽车行业而言,自动驾驶系统(AD)、先进驾驶系统(ADAS)、车载导航、动力系统等各种车载系统的开发需求最大。在过去的几年中,该公司专注于将开发支援工具嵌入云基础结构中以SaaS的形式提供服务,并已拥有约80%的销售收入来自于已售出的批量产品。预计至2024年3月为止继续占有这一比例。
d)教育行业
作为新的业务,从2021年4月开始提供面向教育机构的云服务“Tsumugino”。这是一个以学校沟通平台为基础开发的平台服务,实施了学校管理支持系统,以支持儿童主导和具有互动性的深层次学习。该服务利用了过去积累的云服务和信息安全系统构建的知识和技术。特点包括实现了低价(每个ID的使用费用为每月几百元),支持多平台,不仅以孩子为中心还可以参与保护者和当地居民等。该服务的信息基础设施业务的基础技术已经在其内部应用中是成熟的,并实施了可靠的信息安全策略,是该服务的一个重要卖点,也是与竞争服务的区别性要素之一。自服务开展以来,受到先进的教育理念的引领并走在前列的私立中学和一些国家和公立学校也开始引入该服务。
(撰写:FISCO客座分析师佐藤让)