■キャスター<9331>の業績推移
2023年8月期までの過去5年間の業績を振り返ると、売上高は稼働社数の増加とARPUの伸びとともに右肩上がりで拡大してきた。平均売上成長率(CAGR)は45.2%に上る。
一方、損益面では、事業の立ち上げや成長基盤の整備に向けた先行費用(広告投資やシステム開発、人的投資等)により創業来赤字が続いてきたものの、売上高の伸びで固定費や先行費用を吸収し、2023年8月期に初めて営業黒字化を実現した。粗利率は40%前後で安定推移する一方、販管費率は売上高の拡大とともに低下傾向をたどっている。ただ、2024年8月期については、さらなる成長加速に向けた広告投資の増額により、再び営業損失を計上する見通しとなっている。
財政面では、創業来赤字が継続してきたなかで、優先株式の発行などを通じて財務基盤の安定を図り、自己資本比率は改善傾向をたどってきた。もっとも、本来資産を必要としないビジネスモデルであることから、総資産の80%以上が現預金であり、今後の成長に向けた広告投資やM&Aを含むセグメント拡大に向けてどのように活用していくのかが注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
■业绩推移
回顾至2023年8月期的过去五年业绩,营业收入随着活跃用户数量的增加和ARPU的增长而稳步增加。平均营收增长率(CAGR)达到45.2%。
然而在盈亏方面,由于业务的开展和基础设施投资(广告投资、系统开发、人力投资等)持续导致创业来的亏损,但通过营业收入的增长吸收了固定成本和先行投入,使得在2023年8月期首次实现营业盈利。毛利率稳定在40%左右,销售及管理费用比率随着营业收入的扩大而呈下降趋势。然而,对于2024年8月期,由于进一步加大广告投资以加速增长,预计将再次录得营业亏损。
财务方面,尽管持续亏损,通过优先股发行等手段稳固财务基础,自有资本比率呈改善趋势。然而,由于本质上属于不需要资产的业务模式,总资产的80%以上是现金及存款,因此人们关注如何利用这部分资金用于未来的广告投资和包括并购在内的业务扩张。
(撰写:FiSCO客座分析师柴田郁夫)