■今後の展望・課題
児玉化学工業<4222>の今後の事業について大きく期待されるのが、ガラス繊維マットプレス新工法による自動車部品での金属からの代替、三次元加飾工法による高度加飾分野への展開だ。
ガラス繊維マットプレス新工法の新製品は、トヨタ自動車の「レクサス LS」の後部座席構造材に金属代替部材として採用されたことで、技術の高さを示すとともに製品に対する信頼度が高まった。ガラス繊維マットプレス新工法は炭素繊維とのハイブリッド化のニーズが期待できることからも、自動車向けはもとより自動車以外の分野からも引き合いが出始めており、収益源としての期待が高い。また、三次元加飾工法による高度加飾分野においても、多くの有力車種に採用されている。
ADRによる再建が終了したことにより、今後は復配を目指すことになるが、同社は将来的に株主還元に積極的に取り組む意向を示している。
同社は2022年6月に2026年3月期を最終年度とする中期経営計画「KCI2025」を策定し、最終年度に連結売上高22,500百万円、連結営業利益2,250百万円の達成を目標に掲げた。
主要施策は、モビリティ事業では、商圏エリアの拡大、新規顧客の開拓、新規部位への参入で、リビングスペース事業では、新規顧客の拡大、新領域製品の拡大、オリジナル製品への参入である。アドバンスド&エッセンシャル事業では、新複合材製品の拡大、医療・介護市場への参入拡大、新環境対応製品の拡大を挙げている。
なお、同計画策定時に想定していた国内住宅設備市場やタイのマーケットなどは事業環境が大きく変化したことから、同計画の軌道修正・再構築を行う予定だという。特に、収益構造改善の切り札となった新規製品が1年~1年半遅れたことは誤算だったが、足元では量産化に成功し、今後同社の屋台骨を支えていくことになりそうだ。更新される中期経営計画の内容とその進捗に注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)
■展望及課題
广泛期望于児玉化学工业<4222>今后的业务发展是通过玻璃纤维垫片压制新工法在汽车零部件中替代金属,并在高度饰面领域中采用三维加饰工法来扩展。
玻璃纤维垫片压制新工法的新产品作为丰田汽车的“雷克萨斯LS”的后排座位结构材料,不仅展示了技术的高度,还提高了对产品的信赖度。由于玻璃纤维垫片压制新工法具有与碳纤维的混合化需求,有望从汽车行业以及其他领域获得引用,并具有很高的收益期望。此外,三维加饰工法在高度饰面领域也被多款主流车型采用。
由于通过ADR进行了重建,现在目标转向恢复分红,该公司表明将积极致力于未来的股东回报。
该公司于2022年6月制定了为期至2026年3月的中期经营计划“KCI2025”,并确定了2026财年的目标为实现联合营业额225亿元,联合利润22.5亿元。
主要举措包括在移动业务中扩大商圈范围,开拓新客户,进入新部件市场;在生活空间业务中,扩大新客户群,扩大新领域产品,进入原创产品市场;在先进和基本业务中,扩大新复合材料产品市场,进入医疗和护理市场,扩大新环境适应性产品市场。
据悉,在制定该计划时考虑到的国内住宅设备市场和泰国市场等因业务环境发生重大变化,计划将进行轨道修正和重建。特别是作为改善盈利结构的法宝,新产品的量产推迟了一年至一年半,这是个失算,但是目前已成功量产,并有望继续支撑该公司的发展。值得关注更新的中期经营计划的内容和进展。
(作者:FISCO特约分析师水野文也)