■要約
1. 人的資本を最大化する「RPA Robo-Pat DX」や「Smart Boarding」を提供
FCE<9564>は、DX(Digital Transformation:デジタル化による社会や生活の変革)推進事業で、純国産RPA(Robotic Process Automation:パソコンの事務作業を自動化するソフトウェアロボット技術)ソフトウェア「RPA Robo-Pat DX」を販売、教育研修事業では、自社製の転職者「即戦力化」プラットフォーム「Smart Boarding」や、子どもの「自立力」向上を支援する中高生向けビジネス手帳「フォーサイト」(以下、フォーサイト手帳)、世界的ベストセラー『7つの習慣』を基盤としたプログラム・研修などを販売している。手厚いサポートやワンストップサービス、高採算のストック型収益に特徴があり、人口減少に直面する日本企業に対し、「『人』×『Tech』で、人的資本の最大化に貢献する」ことをミッションとしている。
2. 最大の強みは、使いこなせるまでサポートするきめ細かな「伴走型営業」
同社の強みは、「RPA Robo-Pat DX」で業務に精通した人自身が使いこなせる「パーソナルRPA」、「Smart Boarding」が転職者一人ひとりの成長速度の違いに着目した「即戦力化プラットフォーム」であるという設計思想にある。さらに、ともに無料トライアルを入口に、きめ細かな「伴走型営業」によって使いこなせるまでワンストップでサポートしていることが何よりの強みである。また、営業人員の強化が進んできたこと、純粋持株会社制度の解消により容易になった事業間シナジーも強みと言える。このため、同社の製品の解約率は1%台と低く、顧客の人気も業界の評価も高い。国内最大級のIT製品・SaaSのレビューサイトであるITreviewの「RPAツール カテゴリーレポート2024 Summer」で8期連続顧客満足度No.1となったほか、様々な賞を獲得している。
3. 中期経営計画の進捗が速く、売上高は2024年9月期に1年前倒しで達成見込み
同社は3ヶ年の中期経営計画(2023年9月期~2025年9月期)を策定し、2025年9月期に売上高4,915百万円、経常利益885百万円を目指している。「Robo-Pat DX」「Smart Boarding」フォーサイト手帳のアプリ版「フォーサイトアプリ」を戦略商品とし、クロスセルやパートナー制度の拡大、様々な連携によって成長を図っている。業績が好調のため計画の進捗が速く、売上高は2024年9月期に1年前倒しで達成を見込み、経常利益も達成が射程圏に入った。なお、実績のなかった「フォーサイトアプリ」に加え、中期経営計画発表後に実行した(株)日本コスモトピアの子会社化や新事業「FCEプロンプトゲート」の本格展開、リンクアンドモチベーション<2170>との資本業務提携の収益貢献は織り込んでおらず、これらは成長に弾みをつける新たな取り組みとなりそうだ。
4. 新たな取り組みも奏功し成長トレンドが上方乖離する可能性も
2024年9月期第3四半期の業績は、売上高3,680百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益728百万円(同25.3%増)と高い伸びとなった。主力製品である「RPA Robo-Pat DX」と「Smart Boarding」がともに好調に推移し、導入企業数、ARPU(ユーザー当たりの平均収益)ともに拡大、売上高は2ケタ増となった。利益面では、業績賞与など人件費を中心にコストが増加したが、高収益のストック型ビジネスであるため売上拡大に伴って採算が改善、営業利益は売上高を上回る伸びとなった。このため、2024年9月期の業績予想を上方修正したが、成長に弾みをつける新たな取り組みが始まったことから、中長期的に成長トレンドが上方に乖離する可能性もある。次期中期経営計画に期待したい。
■Key Points
・DX推進事業・教育研修事業ともに手厚いサポートとワンストップサービスが好評
・「Robo-Pat DX」と「Smart Boarding」が好調で2024年9月期業績予想を上方修正
・業績好調に加え新たな取り組みも奏功し成長に弾み。中長期成長トレンドは上方乖離も
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■概要
1. 提供“RPA Robo-Pat DX”和“Smart Boarding”等软件,实现最大化的人力资本
FCE<9564>在数字化转型(DX:Digital Transformation)推动业务中,销售纯国产RPA(Robotic Process Automation,即自动化办公软件机器人技术)软件“RPA Robo-Pat DX”,在教育培训业务方面,销售公司自制的“即战力化”平台“Smart Boarding”以及支持提升青少年“自立能力”的业务手册“未知之事”(以下简称“未知之事”手册),以及基于全球畅销书《7习惯》的课程和培训等。其特点是提供周到的支持、一站式服务和高效益的存货型收入,致力于向面临人口减少的日本企业提供“以‘人’ב科技’的方式,实现最大化人力资本”的使命。
2. 最大优势在于提供细致的“伴随式销售”支持,直到熟练运用
该公司的优势在于"RPA Robo-Pat DX"设计理念强调业务精通的员工能够运用的"个人RPA",以及"Smart Boarding"注重每位求职者成长速度差异的"即战力化平台"。此外,通过免费试用作为入口,通过细致入微的"陪跑式营销",为客户提供一站式支持直到能够熟练运用是最大的优势。此外,销售人员的加强,以及纯粹持股公司制度的消除使得业务之间的协同作用更为容易也是优势。因此,该公司的产品退订率低于1%,客户满意度高,备受业界推崇。他们不仅在国内最大的IT产品和SaaS评论网站ITreview的"RPA工具2024年夏季类别报告"中连续8个季度获得客户满意度第一,还赢得了多项奖项。
3. 中期经营计划进展迅速,预计到2024年9月季度提前一年实现营业收入目标
该公司制定了为期3年的中期经营计划(2023年9月期至2025年9月期),并旨在到2025年9月期实现4,915百万日元的营业收入和885百万日元的经营利润。将“Robo-Pat DX”、“Smart Boarding”和“未知之事”手册的应用版“未知之事应用”作为战略产品,通过交叉销售、合作伙伴制度的扩大和各种合作来实现增长。由于业绩良好,计划进展迅速,预计到2024年9月季度提前一年实现营业收入目标,经营利润也望实现目标范围内。值得注意的是,除了“未知之事应用”没有业绩之外,中期经营计划发布后进行了(株)日本高斯电子的子公司化和新业务“FCE Prompt Gate”的全面推出,以及与Link and Motivation<2170>的资本业务合作的盈利贡献尚未反映在内,并且这些都可能成为推动增长的新举措。
4. 新的尝试也取得成功,成长态势有可能超出预期
2024年9月季度第3季度业绩表现强劲,营业收入为3,680百万日元(同比增长17.0%),营业利润为728百万日元(同比增长25.3%)。主力产品“RPA Robo-Pat DX”和“Smart Boarding”表现均良好,引入企业数量和ARPU(每用户平均收益)均扩大,营业收入增长达到两位数。在利润方面,虽然人工成本等成本增加,但由于是利润丰厚的存量业务,随着营业收入的扩大,成本效益改善,营业利润增速超过营业收入增速。因此,虽然上调了2024年9月季度业绩预期,但随着开始推动增长的新举措,未来中长期增长趋势可能有望向上偏离。期待下一阶段的中期经营计划。
■Key Points
・DX推动业务・内地教育股研修业务均受到充分支撑和一站式服务的好评
・“Robo-Pat DX”和“Smart Boarding”表现强劲,导致2024年9月季度业绩预期上调
・业绩良好并且新举措取得成功,促使增长势头。中长期增长趋势可能有望向上偏离
(作者:华富证券客座分析师宫田仁光)