東レ株式会社（本社：東京都中央区、代表取締役社長：大矢 光雄、以下「東レ」）は、このたび、浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備（FPSO：Floating Production, Storage and Offloading system）および浮体式海洋石油・ガス貯蔵積出設備（FSO： Floating Storage and Offloading system）向けに、炭素繊維複合材料（CFRP：Carbon Fiber Reinforced Plastic）を用いた真空含浸補修技術“現場VaRTM工法”を活用した、腐食による設備の減厚箇所への標準的な船舶補修工法として世界で初めて、アメリカ船級協会（ABS：American Bureau of Shipping）の型式承認を取得しました。
ABSは世界有数の船級協会であり、世界のFPSOおよびFSOの約半数がABS認証船です。今回の型式承認取得により、ABS認証船は東レが特許を有する“現場VaRTM工法”が適用可能となり、船舶補修の際に必要なエンジニアリングレビューや検証に要する時間を削減できます。
FPSOやFSOの設備保守は、一般的に、洋上での鋼材による補修が行われていますが、溶接は火気工事を伴うため、石油やガスの生産を停止する必要があります。今回ABSの型式認定を取得した“現場VaRTM工法”は、2020年に三井海洋開発株式会社と東レが共同開発し、補修対象の既設鋼構造物の表面に、東レの強度と弾性率のバランスに優れる炭素繊維を使用した織物「トレカクロス」を配置し、その上からフィルムで被覆後、真空ポンプで真空状態を形成し、エポキシ樹脂を注入・硬化させて形成したCFRPと鋼構造物を一体化させる技術です（特許取得済）。
“現場VaRTM工法"により、従来の鋼材を用いた補修法と比べ、資機材の搬入が容易で、少人数・短期間での施工が可能となり、かつ、火気工事を伴わないため、補修工事が石油やガス生産に与える影響の最小化が期待できます。
現場VaRTM工法の概要図
東レは今後も“現場VaRTM工法”をさまざまな産業用途へ展開するとともに、FPSOとFSOの補修補強技術の開発を推進し、市場のニーズに迅速に対応してまいります。
沖合数百kmの油田に設置されたFPSO
（写真提供：三井海洋開発株式会社）＜ご参考＞
2023年12月18日ニュースリリース
FPSOおよびFSO向け補修補強技術「CFRPパッチ工法」を共同開発
2020年12月24日ニュースリリース
「三井海洋開発社とのFPSO/FSO向け補修補強技術の共同開発について」
以 上
本事業に関するお問合せ
东丽工业（本社：东京都中央区、代表董事总经理：大矢 光雄、以下"东丽"）最近获得了美国船级协会（ABS：American Bureau of Shipping）对浮式海洋石油天然气生产储存装卸设备（FPSO：Floating Production, Storage and Offloading system）和浮式海洋石油天然气储存装卸设备（FSO：Floating Storage and Offloading system）使用的碳纤维复合材料（CFRP：碳纤维增强塑料）进行的腐蚀减厚修复技术"现场VaRTM工法"的型式认可。
ABS是全球一流的船级协会，全球约一半的FPSO和FSO都是ABS认证船。此次型式认可的获得，ABS认证船将能够应用东丽拥有专利的"现场VaRTM工法"，从而减少船舶维修时所需的工程审核和验证时间。
FPSO和FSO设备的维护通常使用海上钢材进行修复，但由于焊接涉及火源作业，因此必须停止石油和天然气的生产。获得ABS型式认可的"现场VaRTM工法"是由东丽与三井海洋开发株式会社在2020年共同开发的，将石油股强度和弹性率平衡优异的碳纤维织物"TrecaCross"布置在维修对象的现有钢结构表面，经过覆盖膜后，利用真空泵形成真空状态，注入和固化环氧树脂，与钢结构物融为一体的技术（已获专利）。
通过"现场VaRTM工法"，与传统的钢材修复方法相比，易于进料，并且可以用少数工人在短时间内完成施工，而且不涉及火源作业，因此可以期待最小化维修工作对石油和天然气生产的影响。
现场VaRTM工法概要图 
东丽将继续将"现场VaRTM工法"应用于各种工业用途，并推动FPSO和FSO的维修和强化技术开发，以迅速满足市场需求。
在距离海岸数百公里的油田上安装了FPSO
（图片提供：三井海洋开发株式会社） ＜参考＞
2023年12月18日个股新闻
共同开发面向FPSO和FSO的修补强化技术"CFRP补丁工艺"
2020年12月24日个股新闻
关于与三井海洋开发公司共同开发面向FPSO/FSO的修补强化技术
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