■STIフードホールディングス<2932>の事業概要
4. SDGsへの取り組み
魚食の世界的拡大により各社とも調達リスクが増しているが、同社に関しては、販売力から商社や水産会社の協力が十分得られているようだ。しかしリスクはそれに留まらず、地球温暖化による海面水温の上昇によって漁場が変わるなど、漁業自体の持続可能性が危機にさらされている。同社製品の原材料が魚であることを考えると、同社のSDGsへの取り組みは切実と言える。このため同社は、持続可能性を考慮した原材料調達を実践しており、鮭の認証原材料の使用や陸上養殖事業への出資などを行っている。また、食品メーカーの使命としてフードロス・食品廃棄物の削減を目指しており、銀鮭ドレス(下処理)の原材料使用率は99.2%となっている。さらに、地球に優しい事業活動の観点から温室効果ガスの排出削減を目指しており、電気式フリーザーから窒素凍結機に入れ替えることで、CO2の排出量を削減する方針である。このように、同社は調達・加工・流通・消費・廃棄までのすべてのバリューチェーンにおいて、環境や社会への負荷を軽減し、事業を通じて社会課題の解決に取り組んでいる。
また、STIミヤギでは、後継者育成など様々なチャレンジを進めている地元の宮城県水産高等学校の高校生と協力し、東日本大震災からの復興や後継者不足など深刻な問題を持つ宮城県石巻市の水産業復興を支援している。「2022-23年プロジェクト」では、「オール宮城」をテーマに1年の準備期間を経て、原料の金華さばから水、塩、味噌といった調味料、缶まで県産品にこだわった「金華さば缶」を共同開発し、2023年2月より東北地域で販売を開始した。「2023-24年プロジェクト」では、同校の缶詰製造設備が故障して校内実習が困難になったため、STIミヤギの本格的な工場設備の一部を高校生に貸し出し、「さんま味付缶詰」の製造を支援した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■STI Food Holdings<2932>的业务概要
4. 致力于SDGs
随着全球鱼类消费的扩大,各公司都面临着采购风险的增加,但对于该公司而言,从销售力来看,与商社和水产公司合作似乎得到了充分支持。然而风险不仅如此,由于全球变暖导致海洋表层温度上升导致渔场位置的变化等问题,渔业的可持续性正面临危机。考虑到该公司产品的原材料是鱼,可以说该公司对SDGs的承诺是迫切的。因此,该公司实行了考虑可持续性的原材料采购,并进行了鲑鱼认证原料的使用以及对陆地养殖业的投资等。此外,作为食品制造商的使命,该公司致力于减少食物浪费和食品废弃物,银鲑调味料的原材料利用率达到了99.2%。另外,该公司还从环保角度出发,致力于减少温室气体排放,通过将电动冷冻机改为氮冻结机的方式,以减少二氧化碳的排放。因此,该公司在整个供应链的采购、加工、流通、消费、处理等所有环节中,减少对环境和社会的负担,通过业务致力于解决社会问题。
此外,在STI宫城,与当地宫城县水产高中的高中生合作,促进继任者培养等多项挑战,支持宫城县石卷市的渔业复兴,以解决自东日本大地震以来一直存在的问题,例如复兴和继任者短缺。在"2022-23年项目"中,在经历了一年的准备期后,以"全宫城"为主题,共同开发了金华鲭罐头产品,对原材料金华鲭的水、盐、味噌等调味料和罐头进行了省内化,并从2023年2月开始在东北地区销售。在"2023-24年项目"中,由于该校的罐头制造设备损坏,校内实习变得困难,因此STI宫城向高中生提供了公司工厂设备的部分,支持他们生产"味付秋刀鱼罐头"。
(作者:华富证券客座分析师宫田仁光)