■ポールトゥウィンホールディングス<3657>の中長期の成長戦略
● 中長期成長戦略の概要
中期的な成長戦略として同社は、事業成長・財務健全性・人材強化を追求することによって、持続的な成長と企業価値の向上を目指す方針を掲げている。事業成長に関しては、既存事業の着実な成長を土台としながら、関連領域のM&Aや資本業務提携を積極的に活用し、トップラインの拡大を図る。また、財務健全性については、収益性の向上を目的とした成長投資と株主還元のバランスを最適化していく。人材強化については、オフィス環境のさらなる整備や次世代幹部候補の採用と育成などを始めとする人材への投資を積極化する。これらの成長戦略を実行することにより、2029年1月期に売上高1,000億円、営業利益率10%、ROE15%以上、DOE3%(下限)、総還元性向30%以上、自己資本比率50%以上の堅持を目指す。
1) 事業成長
事業成長に向けては、3次元的成長を基本方針としている。同社事業のコアである「サービス・ライフサイクルソリューション」を「分野」、「地域」、「工程」という3つの切り口から捉え、相互に作用しあう3つのベクトルを成長させることによって業績の拡大を目指す考えだ。なお、ここで言う「分野」とは同社がサービスを提供する対象領域のことである。「ゲーム」や「モニタリング」など、安定した基盤分野を着実に成長させながら、同時にこれまでの事業活動から蓄積されたナレッジを基にして「アニメ」や「メタバース」といった新分野へ積極的に投資する方針だ。「地域」に関しては、世界規模の拠点づくりと連携強化により収益獲得機会を最大化する。「工程」とは、サービス・ライフサイクルにおける各工程のことであり、川上から川下までサービス提供領域を網羅的に拡大することにより、受注機会の最大化と収益性の向上を目指す。具体的には、メディア・コンテンツにおいてIP創出を目的として制作出資に挑戦し、収益性を高める方針だ。収益性に関しては、単価向上と原価コントロールの徹底や、不採算事業・拠点の統合・整理などによって高める。
また、3次元的成長を実現するためにオーガニックとインオーガニック、双方の観点から成長投資を実行していく。成長投資に関しては先述のとおり、ROIC10%を基準に投資案件を精査する方針であり、人的資本投資やDX投資によって同社事業の競争力と生産性を高めるほか、関連領域のM&Aや資本業務提携も引き続き推進する。買収後は、PMIをより強化することによってグループシナジーをより早期に創出し、業績の拡大に結びつけていく。
2) 資本政策
資本政策として同社は、財務の健全性を維持しつつ、収益性向上を見据えた成長投資と株主還元のバランスを最適化することを基本方針としている。成長投資に関しては、WACCをハードルレートとしながら、それを上回るROIC達成が見込める案件を精査して投資するほか、営業CF範囲内の投資を基本としながらも、場合によっては借り入れなどを活用することによって機動的に成長投資を実行する方針である。また、株主還元に関しては、純資産配当率(DOE)3%を下限・総還元性向30%以上を意識しつつ、安定的な株主還元を目指す。同社はこれまで「配当性向25%を目安とすること」を配当方針として掲げていたが、2025年1月期から配当方針を上記のとおり変更している。純資産を基準とした配当方針によって、利益に左右されづらい安定的な配当を実現する構えだ。さらに、自己株式の取得なども組み合わせることによって、中長期的に株主還元の拡充を目指す。資本コストを意識した成長投資の実行や株主還元の拡充によって、中長期的にROEを上昇させる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
■Paul To Win Holdings<3657>的中长期成长战略
● 中长期成长战略的概要
中期成长战略方针包括公司通过追求业务增长、财务稳健性和人才强化,旨在实现持续增长和提升企业价值。在业务增长方面,公司以现有业务的稳健增长为基础,积极利用相关领域的并购和资本业务合作,扩大总收入。此外,在财务方面,公司将优化旨在提高收益性的增长投资和股东回报的平衡。在人才方面,公司将加大对办公环境进一步完善、招聘和培养下一代管理人才等人才投资的力度。通过实施这些增长战略,公司旨在于2029年1月期实现营业收入1000亿日元、营业利润率10%、roe15%以上、doe3%(下限)、总回报率30%以上,保持自身资本比率50%以上。
1) 业务增长
为推动业务增长,公司以三维增长为基本方针。公司将其核心业务“服务生命周期解决方案”从“领域”、“地域”、“工程”三个角度来把握,通过促进相互作用的三个向量的增长,旨在扩大业绩。这里的“领域”是指公司提供服务的目标领域。“游戏”和“监控”等稳定基础领域稳健增长的同时,基于先前业务活动积累的知识,公司将积极投资于“动画”和“元宇宙”等新领域。在“地域”方面,通过全球化基地建设和加强协作,最大化收益获得机会。而“工程”则是指服务生命周期中各个阶段,通过全面扩大服务提供领域,实现订单机会最大化和提高盈利能力。具体而言,在媒体内容方面,公司将尝试通过创作投资来创造IP,并增加收益。在收益方面,公司将通过提高单价和控制成本,整合和优化亏损业务和基地等方式来提高盈利能力。
此外,为实现三维增长,公司将从有机和无机的双重视角执行增长投资。关于增长投资,公司将基于ROIC10%的标准审查投资项目,通过人力资本投资和数字化投资来提高公司业务的竞争力和生产力,同时继续推动相关领域的并购和资本业务合作。收购后,通过进一步强化PMI,更快地创造集团协同效应,促进业绩增长。
2) 资本政策
公司的资本政策是在保持财务健康的同时,优化成长投资和股东回报的平衡,根据WACC设为基准率,审查具有超过这一水平ROIC预期的项目进行投资,基本上以营业现金流范围内的投资为基础,但必要时利用借款等方式灵活执行成长投资。此外,在股东回报方面,公司意识到净资产分配率(DOE)不低于3%,总回报率不低于30%,力求实现稳定的股东回报。公司此前设定“以净资产分配率25%为目标”作为股息政策,但自2025年1月期起调整了股息政策。通过基于净资产的股息政策,公司计划实现不受利润波动影响的稳定股息。此外,通过自家股回购等方式,公司力求在中长期扩大股东回报。通过意识到资本成本的成长投资和扩大股东回报,公司旨在在中长期提升roe。
(作者:富士客座分析师清水阳一郎)