■ベルシステム24ホールディングス<6183>の事業概要
1. セグメント
同社グループは、持株会社である同社と、(株)ベルシステム24、CTCファーストコンタクト(株)、(株)ベル・ソレイユ、Horizon One(株)、BELLSYSTEM24 VIETNAM Inc.、(株)シンカーの子会社6社で構成される。コンタクトセンター業務を中心とするCRM事業を主たる事業として、日本全国及びベトナム・タイ・中国台湾で事業を展開している。同社グループの報告セグメントは、CRM事業とその他の2つである。
(1) CRM事業
ベルシステム24(同社100%子会社)によるCRM事業には、クライアント企業の商品やサービスに関する質問などに対応するカスタマーサポート業務、クライアント企業の商品・サービスなどの販売促進をサポートするセールスサポート業務、クライアント企業のIT製品などの操作方法などに関する質問に対応するテクニカルサポート業務、クライアント企業のデータ入力やWeb制作などを請け負うBPOなどがある。いずれも電話での対応を軸に、Webやメールのほか、近年は成長が著しいソーシャルメディアやチャットにも対応している。CTCファーストコンタクトは、サービスデスクやコンタクトセンターなどのBPOを展開する子会社で、BPO分野でのビジネス拡大を目的に同社が株式の51%、伊藤忠テクノソリューションズ(株)が49%を保有している。テクニカルヘルプデスク等、ITをベースとしたBPOサービスをはじめ、マニュアル作成サービス/教育・研修サービスなども行っている。Horizon Oneは、同社が51%、経営コンサルティング事業の(株)レイヤーズ・コンサルティングが49%保有する。人事・経理分野におけるコンサルティングとBPOを提供している。2023年7月には、データマーケティング事業やAIソリューション開発を手掛けるシンカーの株式70%を取得した。持分法適用関連会社では、凸版印刷<7911>(現 TOPPANホールディングス)が51%、同社が49%出資した(株)TBネクストコミュニケーションズが、2020年10月にコンタクトセンター業務を中心とするアウトソーシングサービス、コンサルティングサービス業務を開始した。
海外にも事業展開をしており、2017年7月にはベトナムのコンタクトセンター最大手であるBellsystem24-Hoa Sao Group Joint Stock Companyへ出資し(持分比率49.0%)、2023年3月には持分比率を80.0%に引き上げて連結子会社化し、社名をBELLSYSTEM24 VIETNAM Inc.に変更した。同子会社は、ベトナム国内12拠点でコンタクトセンター事業を展開している。さらに、2020年1月にはタイのコンタクトセンター事業者大手のTrue Touch Co., Ltd.に出資し(49.9%保有)、同年2月には台湾最大手の総合通信会社である中華電信股フン有限公司の子会社と業務提携契約を締結するなど、CRM事業の海外展開を活発化している。
(2) その他事業
その他事業は、モバイル・PC等を通じ、一般消費者向けの月額課金によるコンテンツ販売や、事業者向けに気象予報コンテンツの販売を行う同社のコンテンツ事業のほか、子会社であるベル・ソレイユの事業である。ベル・ソレイユは、同社の100%子会社で、「障がい者の雇用の促進等に関する法律」による特例子会社の認定を受け、オフィスカフェ運営、チョコレート製造、野菜・胡蝶蘭栽培、事務・清掃作業を展開する。
CRM事業が売上及び利益のほとんどを占める
2. 収益構造
(1) 売上収益の内訳
これまでの事業再編によるCRM事業への経営資源集中の結果、全社売上収益に占めるCRM事業の比率は2016年2月期の92.7%から年々拡大を続け、2025年2月期中間期には99.7%を占めている。その結果、その他事業の比率は、同期間に7.3%から0.3%に大きく縮小した。
CRM事業の内訳を見ると、2025年2月期中間期では基礎業務が全社売上収益の97.9%、コロナ等国策関連業務が同1.8%を占めている。2023年2月期は政府によるコロナ禍対策の一環であるワクチン接種や給付金など、各種支援に関する案内対応業務の増加に伴って、コロナ等国策関連業務が大幅増収で同社の好業績に貢献したが、2024年2月期からはワクチン関連業務の減少に伴い大幅減収となった。一方、基礎業務は新規・既存業務が拡大するなか、連結子会社化したBELLSYSTEM24 VIETNAMの売上収益も加わり着実な増収を続けている。
税引前中間利益では、CRM事業が減益ながら大幅利益を計上しているのに対し、その他事業は小幅利益にとどまっている。2022年3月にスマートフォン向けアプリ開発及び運営を展開する(株)ポッケをベルシステム24が吸収合併するなど事業再編を進めたことで、2025年2月期中間期にはCRM事業が全社利益に占める比率は99.7%に拡大し、その他事業は0.3%にとどまる。このように同社グループでは、コア事業であるCRM事業に集中する体制を整えてきたことが確認できる。
(2) CRM事業の業種別売上収益
CRM事業における2025年2月期中間期の売上収益上位300社の業種別構成比を見ると、サービス業が27.3%、運輸・通信業が24.5%、金融・保険業が21.6%、卸売・小売業が13.7%、製造業が6.3%、その他が6.6%となっている。サービス業は、新規案件の増加もあったが、人材紹介及びネット関連サービスの大口案件減少に伴い前年同期比5.7%減であった。運輸・通信業では、通信キャリアが個人向けサービスを中心に減少したことで、同6.3%減であった。金融・保険業では、大口スポット取引の反動減はあったが生損保関連は堅調に推移し、同10.1%増であった。卸売・小売業では、通販・Eコマースの健康食品関連が増加したものの、全体としては同6.4%減であった。製造業では、医薬関連は堅調に推移したが、電気料金引き上げ対応等の業務縮小等により同15.6%減であった。その他では、自治体関連のDX化支援業務や新電力サービス業務が着実に増加し、同8.1%増であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
■Bellsystem24 Holdings<6183> 业务概览
1. 细分市场
公司集团由控股公司和6家子公司组成:Bell System 24有限公司、CTC First Contact有限公司、Bell Soleil有限公司、Horizon One有限公司、BELLSYSTEM24 VIETNAM Inc.和Thinker Co., Ltd.。我们的主要业务是以联络中心运营为中心的CRM业务,我们正在日本、越南、泰国和台湾发展业务。该集团的两个报告部门是CRM业务及其他。
(1) CRM 业务
Bell System 24(同一公司的全资子公司)的CRM业务包括回应客户公司产品和服务问题的客户支持业务、支持客户公司产品/服务促销等的销售支持服务、回答客户公司IT产品等操作方法等问题的技术支持服务,以及负责客户公司数据输入和网络制作等业务流程外包。两者都以电话支持为中心,除了网络和电子邮件外,它们还与社交媒体和聊天兼容,而社交媒体和聊天近年来发展迅速。CTC First Contact是一家开发服务台和联络中心等业务流程外包的子公司,该公司持有51%的股份,伊藤忠科技解决方案株式会社持有49%的股份,目的是扩大业务流程外包领域的业务。从基于IT的业务流程外包服务(例如技术帮助台等)开始,他们还提供手册准备服务/教育/培训服务。Horizon One由该公司持有51%的股权,49%由管理咨询公司Layers Consulting Co., Ltd.持有49%的股权。我们在人力资源和会计领域提供咨询和业务流程外包。2023/7年,我们收购了负责数据营销业务和人工智能解决方案开发的Sinker70%的股份。在采用股权法的公司中,凸版印刷 <7911>(现为凸版控股)占51%,该公司投资49%的TB Next Communications株式会社于2020/10年度开始以联络中心运营为中心的外包服务和咨询服务业务。
我们还在海外发展业务,在2017/7年,我们投资了越南最大的联络中心Bellsystem24-Hoa Sao集团股份公司(股权比率49.0%),在2023/3年将权益比率提高至80.0%,并使其成为合并子公司,公司更名为BELLSYSTEM24 VIETNAM Inc。该子公司正在越南的12个地点发展联络中心业务。此外,在2020/1年,它投资了泰国主要的联络中心运营商True Touch有限公司(持股49.9%),并于同年2月与台湾最大的通用通信公司中国电信股份有限公司的子公司签订了业务联盟协议,因此CRM业务的海外扩张正在积极进行。
(2) 其他业务
其他业务包括该公司的内容业务,该业务按月向普通消费者出售内容,并通过手机、电脑等向企业出售天气预报内容,以及子公司Belle Soleil的业务。Belle Soleil是该公司的全资子公司,已被《促进残疾人就业等法》认证为特殊子公司,负责发展办公咖啡馆业务、巧克力制造、蔬菜和蝴蝶兰种植以及办公室/清洁工作。
CRM 业务占销售额和利润的大部分
2。利润结构
(1) 销售收入明细
由于迄今为止的业务重组将管理资源集中在CRM业务上,CRM业务与全公司销售收入的比例从2016/2财年的92.7%继续逐年增长,在2025/2过渡期占99.7%。结果,同期其他业务的比例从7.3%急剧下降至0.3%。
从CRM业务的细分来看,在2025/2过渡期,基本运营占全公司销售收入的97.9%,与国家政策(例如 COVID-19)相关的业务占同期的1.8%。在2023/2财年,由于与各种支持(例如疫苗接种和福利)相关的指导和应对行动有所增加,这些支持是政府针对 COVID-19 疫情的措施的一部分,销售额急剧增长,推动了公司的强劲业绩,但从2024/2财年开始,由于疫苗相关业务的减少,销售额急剧下降。同时,随着新增和现有基础业务的扩大,已成为合并子公司的 BELLSYSTEM24 VIETNAM 的销售收入也有所增加,销售额继续稳步增长。
就所得税前的中期利润而言,CRM业务在利润下降的同时录得了可观的利润,而其他业务则保持了边际利润。业务重组继续进行,例如Bell System 24于2022/3年吸收并合并了开发和运营智能手机应用程序的Pokke有限公司,因此CRM业务与全公司利润的比例在2025/2财年中期扩大到99.7%,其他业务保持在0.3%。因此,可以确认,公司集团已经建立了一个专注于CRM业务的系统,这是其核心业务。
(2) CRM业务按行业划分的销售收入
从截至2025/2财年的中期财年CRM业务销售收入前300家公司的行业构成比例来看,服务行业为27.3%,运输/通信行业为24.5%,金融/保险业为21.6%,批发/零售业务为13.7%,制造业为6.3%,其他为6.6%。服务业的新项目也有所增加,但由于招聘和互联网相关服务的大型项目减少,与去年同期相比下降了5.7%。在运输/通信行业,由于通信运营商(主要是个人服务)的减少,比同期下降了6.3%。在金融和保险业,大宗现货交易的反应有所下降,但人寿保险相关事项保持稳定,同期增长了10.1%。在批发/零售业务中,尽管邮购/电子商务健康食品相关产品有所增加,但总体下降了6.4%。在制造业,与药品有关的事项保持稳定,但由于电费上涨等导致业务削减,同期下降了15.6%。除此之外,与地方政府相关的DX支持工作和新的电力服务工作稳步增长,比同期增长8.1%。
(由FISCO客座分析师国茂树撰写)