■会社概要
1. 沿革
ワンダープラネット<4199>は2012年9月、現 代表取締役社長CEOの常川友樹(つねかわともき)氏が「楽しいね!を、世界中の日常へ。」というミッションを掲げて設立した。世界中の一人でも多くの人々の日常に、家族や友達と「楽しいね!」と笑い合えるひとときを届け、国・言語・文化・年齢・性別などあらゆる壁を越えて誰もが楽しめるプロダクト・サービスを創り、コミュニケーションを通じた「笑顔」を世界の隅々まで広げることを目指している。同社の社名は、「Worldwide」「Nagoya」「Developer」「Play」「Amazing」「Network」を組み合わせた造語で、創業からの想いを初志貫徹すべく、「世界中へ、名古屋から生まれた開発チームが、遊びごころあふれる驚きとワクワクを、広げていく。」という想いがこめられている。同社は地域に根ざした雇用を積極的に行っており、名古屋本社で勤務する従業員は東海三県の出身もしくは卒業生が多数を占める。
同社は当初、なかなかヒット作に恵まれない状況が続いていたが、2015年7月にリリースした自社開発のオリジナルタイトル「クラッシュフィーバー」が初のヒット作品となった。同タイトルは現在運営10年目を迎えており、ロングタイトルとなっている。その後、2018年3月に自社開発のIPタイトルである「ジャンプチ ヒーローズ」をリリース(2024年3月サービス終了)、2022年7月には世界同時運営のオリジナルタイトルとして「アリスフィクション」をリリースした(2024年9月サービス終了)。そして、2024年6月には、ゲームフリークとの共同開発による「パンドランド」をリリースした。
2021年6月には東京証券取引所マザーズ市場へ上場し、2022年4月の同市場区分見直しに伴いグロース市場へ移行した。また、2023年1月にはHappy Elements(株)を割当先とした第三者割当増資を実施した。
2. 事業内容
同社は国内及びグローバル市場をターゲットとしたモバイルゲームの開発・運営を行っており、主要タイトルには自社開発オリジナルタイトル「クラッシュフィーバー」(日本版)と「パンドランド」(日本版)がある。「クラッシュフィーバー」は2015年7月にリリース以降、累計で1,400万ダウンロードの長期運営タイトルとなっている。同社は、自社開発や協業パートナーとの共同開発の下、国内外へと事業を展開している。同社が提供するタイトルはユーザーが無料でダウンロードして楽しむことができ、ゲーム内での一部アイテムの獲得や機能拡張を行う際に課金が必要となるフリーミアムモデルとしている。なお、ゲームの提供方法には、同社がプラットフォームを通じて直接ユーザーにサービス提供を行う「自社配信」と、協業パートナーを通じて行う「他社配信」がある。自社配信の場合は、ユーザーが購入したアイテム等の代金のうち、プラットフォーム利用にかかる手数料や協業パートナーへの収益分配額を控除した金額を同社が受領する。一方、他社配信の場合は、配信元が受け取った収益から同社が分配を受ける形となっている。なお、「クラッシュフィーバー」と「パンドランド」の売上高には季節性が見られる。「クラッシュフィーバー」は第2四半期(年末年始)と第4四半期(周年イベント時期)に売上が増加する傾向にある。一方、「パンドランド」はリリース直後であり、投資対効果の改善に取り組んでいる。
現在は、モバイルゲーム市場の中でも近年グローバルで市場規模を拡大してきた『ハイブリッドカジュアルゲーム』へ注力しており、開発・運営体制については、「ユニバーサルゲーム事業部」、「グローバルマーケティング&クリエイティブ事業部」、「EDMO(エンジニアリング&デザインマネジメント室)」の3つの機能性の高い部署が全社横断で連携し、効率的な開発・運営を行っている。
ユニバーサルゲーム事業部は、創業から培ってきた新規開発及び長期運営のノウハウと、海外でのタイトル運営実績やIP活用実績を活かし、モバイルゲームの企画・開発・運営を行っており、グローバルマーケティング&クリエイティブ事業部は、グローバルパブリッシング機能を含む、ゲーム内外のマーケティングを行っている。EDMOは、同社の技術戦略や技術基盤の構築、各タイトルへの技術支援等を全社横断的に主導しており、各タイトルの品質向上やゲームの面白さといったユーザー価値、ビジネス価値の創出にかける時間の最大化を目的とし、グローバル水準での『ハイブリッドカジュアルゲーム』に向けた独自開発基盤「SEED」の構築も行っている。
同社の成長の背景には、土台となる開発力は当然ながら、大手企業との協業が挙げられる。一例を挙げると、「クラッシュフィーバー」はユナイテッド<2497>との協業※による積極的なプロモーションがヒットに寄与した。また、「ジャンプチ ヒーローズ」(2024年3月にサービス終了)は、協業相手のLINEヤフー<4689>が手掛ける漫画事業やLINEスタンプ事業による独自の事前プロモーションにより、事前登録者数は50万人超、サービス開始から1週間で100万ダウンロードを突破した。
※ 2022年5月にユナイテッドの子会社であるプラスユー(株)との業務提携を解消し、同社単独での運営に移行した。
ただし、大手企業との協業にはメリットが大きい一方、自社IPと比較して収益性が低下するデメリットもある。これらはトレードオフの関係として、モバイルゲーム各社が抱える課題である。同社は、中長期的な既存タイトルの運営・改善に加え、新たなタイトルの創出によって収益の多様化を進める方針だ。有力な他社IPとの連携による安定的なヒットタイトルの創出と、自社開発による高収益タイトルの創出の両輪により、売上はさらに拡大するものと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
■公司资料
1. 沿革
Wonder Planet<4199>于2012年9月由现任代表执行董事兼首席执行官常川友树先生创立,其使命是将“快乐带入全世界的日常生活”。他们旨在为世界各地的人们带来与家人和朋友分享“快乐!”的美好时光,跨越国家、语言、文化、年龄、性别等各种障碍,创造每个人都能享受的产品和服务,通过沟通将“笑容”传播到世界的每一个角落。该公司的名称是由“Worldwide”、“Nagoya”、“Developer”、“Play”、“Amazing”和“Network”组合而成的合成词,旨在传达从创立之初就一直秉持的理念:“从名古屋诞生的开发团队向全世界传播充满乐趣和惊喜的激情。”该公司积极致力于在地区创造就业机会,驻扎在名古屋总部的员工中,东海三县的出生地或毕业生占多数。
该公司最初经历了一段时间没有取得命中作的困境,但在2015年7月发布的自主开发原创作品《Crash Fever(クラッシュフィーバー)》成为了首个命中作品。这款作品目前正在迎来运营的第10个年头,成为长寿标题。之后,在2018年3月,他们发布了自主开发的IP作品《Jumpチーヒーローズ(ジャンプチ ヒーローズ)》(于2024年3月停止服务),2022年7月,作为世界同步运营的原创作品,推出了《Alice Fiction(アリスフィクション)》(于2024年9月停止服务)。然后,于2024年6月,通过与Game Freak共同开发,他们发布了《Pandaland(パンドランド)》。
该公司于2021年6月在东京证券交易所母公司市场上市,并于2022年4月根据该市场分类调整转入成长市场。此外,他们在2023年1月进行了以Happy Elements株式会社为受让方的第三方配售增资。
2.业务内容
该公司专注于开发和运营面向国内和全球市场的手游游戏,其主要作品包括自主开发的原创作品《Crash Fever(クラッシュフィーバー)》(日本版)和《Pandaland(パンドランド)》(日本版)。《Crash Fever(クラッシュフィーバー)》自2015年7月发布以来,成为拥有累计1400万次下载的长期运营作品。该公司通过自主开发和与合作伙伴共同开发,在国内外拓展业务。他们提供的作品让用户可以免费下载并享受,采用了免费游戏模式,在获得游戏内部分物品或扩展功能时需要付费。值得一提的是,游戏提供方式分为公司直接通过平台提供服务的“自家发行”和通过合作伙伴提供的“他家发行”。自家发行的情况下,用户购买的物品金额中,公司收到扣除平台使用费和分配给合作伙伴的收入份额后的金额。另一方面,“他家发行”则是由发布方收到收入后,公司得到分成。此外,“Crash Fever(クラッシュフィーバー)”和“Pandaland(パンドランド)”的营业收入表现出了季节性。“Crash Fever(クラッシュフィーバー)”在第二季度(年底和新年)和第四季度(周年活动时期)呈现出销售增加的趋势。而“Pandaland(パンドランド)”目前处于刚发布阶段,正在努力改善投资回报率。
当前,他们着力于快速成长并在全球市场不断扩大的‘混合休闲游戏’,在移动游戏市场中投入重点,并建立了高效的开发和运营体制。
环球游戏事业部,利用自公司从创立以来积累的新开发和长期经营的专业知识,以及在境外的游戏经营和ip利用经验,进行移动游戏的企划、开发和运营;全球营销和创意业务部门负责进行游戏内外的营销,包括全球发行等功能。edmo公司全面主导公司的技术战略和技术基础框架的构建,跨部门提供各种游戏的技术支持,目的在于最大限度地增加用户价值、商业价值等的创造时间,同时也在构建符合全球水平的“混合休闲游戏”独特开发框架“seed”。
该公司成长的背景,除了拥有坚实的开发实力外,还有与大型企业的合作。举例来说,“crash fever”通过与united <2497>的合作※进行积极的推广,促成了大受欢迎的情况。此外,“jump heroes”(于2024年3月服务结束)通过与合作伙伴line yahoo <4689>进行的漫画业务和line贴纸业务等独特的预先推广工作,吸引了超过50万预注册用户,服务开始后一周内就突破了100万次下载。
※2022年5月,解除了与United子公司plusu株式会社的业务合作,转为独自经营。
然而,与大型企业的合作虽然具有巨大优势,但也存在与自有ip相比收益下降的缺点。这些是一种权衡关系,是各移动游戏公司面临的挑战。该公司的方针是,除了中长期现有游戏的运营和改善外,通过创造新游戏,推进收入多样化。我们认为,通过与有影响力的其他公司ip合作,创建稳定的热门游戏,并通过自家开发创造高收入游戏,销售额将进一步扩大。
(撰写者:富士客座分析师茂木稜司)