■いい生活<3796>の業績動向
1. 2025年3月期第2四半期の業績概要
2025年3月期第2四半期の業績は、売上高が前年同期比で8.2%増の1,447百万円、EBITDAは同16.1%減の232百万円、営業損益は27百万円の損失(前年同期は41百万円の利益)、経常損益は30百万円の損失(前年同期は72百万円の利益)、親会社株主に帰属する中間純損益は25百万円の損失(前年同期は45百万円の利益)となった。
売上面においては、サブスクリプション売上が新規顧客の獲得と既存顧客からのアップセル及びクロスセルが堅調に推移し、前年同期比で4.7%増の1,257百万円であった。一方、ソリューション売上も進行中の案件の部分的な計上が進み、同38.5%増の190百万円と大幅に増加した。利益面においては、人的資本への投資の拡大により、新卒採用を中心に人材が積極的に採用され、開発活動にかかる人件費、求人関連費、研修費が増加した。さらに、クラウド・SaaSの運用インフラであるIaaSの利用料等が、米ドル建て取引のため、円安の影響を受けて、売上原価が同12.8%増の652百万円となった。これに加えて、リード獲得のためのマーケティングとインサイドセールスへの投資、及び顧客管理SaaSなど社内システムの機能強化による費用も増加し、販売費及び一般管理費が同14.4%増の822百万円となった。
為替リスクを管理するための為替予約を活用しているが、期間内に円高が進行し、為替差損が営業外損失として発生した。これらの要因が経常損失の拡大につながり、前年同期の経常利益72百万円から大きく減少して経常損失は30百万円となった。
(1) 利用法人数・店舗数
同社の利用法人数と店舗数の推移を見ると、2023年3月期第1四半期から2025年3月期第2四半期にかけて、利用法人数は1,455法人から1,517法人へと緩やかながら持続的に増加している。店舗数も4,406店舗から4,718店舗へと増加しており、特に2025年3月期第1四半期から2025年3月期の第2四半期にかけての増加が顕著である。これは、同社の市場の拡大戦略が功を奏しており、新規顧客の獲得と既存市場での店舗網の拡張が効果的に進んでいることを示している。
(2) KPI
同社は、利用法人数に加え、1顧客当たりの平均月額単価である「ARPU」と特定の期間(月単位)における顧客の売上ベースの解約率である「MRR解約率」をKPIとしている。「ARPU」は、通信業界で事業における健全性や収益性を評価するために使用され、顧客から収益を最大化するための戦略を立てる指標としても活用し、「MRR解約率」は、どれだけの顧客を売上ベースで失っているか、事業の持続可能性や収益予測を図るために用いる。
(a) ARPU
同社の四半期売上高とARPU(平均月額単価)の推移を見ると、2023年3月期第1四半期から2025年3月期第2四半期にかけて、四半期売上高は617百万円から735百万円へと着実に増加している。同時期にARPUは125千円から140千円へと上昇しており、顧客1法人当たりからの収益が増加していることが示されている。このARPUの上昇は、価格戦略の最適化やサービスの付加価値向上が功を奏している可能性が高い。ただし、2024年3月期第4四半期から2025年3月期第1四半期にかけて売上高に一時的な減少が見られるものの、その後は回復しており、全体的な収益成長トレンドはポジティブである。同社は、充実したプロダクトラインナップを展開することで、顧客の課題を深く理解し、段階的なクロスセルを行うことを可能にしている。このアプローチにより、顧客ごとのARPUを持続的に向上させることが期待される。
(b) MRR解約率
2023年3月期第1四半期から2025年3月期第2四半期までのMRR(月次経常収益)解約率の推移を見ると、「ネガティブチャーン」の状況が確認できる。ネガティブチャーンは、解約による収益減少を既存顧客からのアップセルによる収益増加が上回る(解約額がマイナス値となる)現象であり、この現象は顧客満足度が高いことを示している。このデータから解約率がマイナスで表示される期間が多いことが確認される。特に2025年3月期第2四半期に-0.43%と記録されており、これはアップセルが解約を大きく上回っていることを意味する
2024年3月期第1四半期には一時的に解約率が0.65%まで上昇しているものの、これは季節的な要因や市場の一時的な変動によるものである可能性がある。しかしながら、その後の期間で再び解約率がマイナスに戻っていることから、同社が顧客満足度を維持し続けるための戦略が有効に機能していることが窺える。総じて、MRR解約率の推移は同社の顧客維持戦略の成功を色濃く反映しており、継続的な顧客エンゲージメントとサービスの質の向上によって、長期的な収益成長が期待できる。
(3) 人員構成
2024年3月期第2四半期と2025年3月期第2四半期における企業の人員構成の変化を見てみる。5つの主要部門(セールス&マーケティング部門、エンジニア部門、カスタマーサクセス&サポート部門、導入・運用支援サービス部門、コーポレート部門)のなかで、エンジニア部門の人数が目立っている。2024年3月期第2四半期では、エンジニア部門が最も多く、73人が所属している。これに対し、2025年3月期第2四半期には、この部門の人数がさらに増えて87人となり、企業が技術力の強化に注力していることが窺える。セールス&マーケティング部門の人数は2024年3月期第2四半期に65人であり、2025年3月期第2四半期では66人とわずかに増加しているものの、エンジニア部門に比べるとその増加幅は小さい。このデータから、同社が市場の需要に応えるために製品開発と技術革新に重点を置いている様子が垣間見える。加えて、カスタマーサクセス&サポート部門もわずかながら人数を増やしており、顧客サービスと内部サポートの質の向上にも力を入れていることが分かる。総じて、同社は技術革新と顧客満足度の向上を戦略の主軸に置いていると考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
■良好生活公司<3796>的业绩趋势
1. 2025年3月期第二季度的业绩概况
2025年3月期第2季度业绩,营业收入同比增长8.2%,达到14.47亿日元;EBITDA同比减少16.1%,为2.32亿日元;营业损益为2700万日元的亏损(去年同期为4100万日元的盈利);经常性损益为3000万日元的亏损(去年同期为7200万日元的盈利);归属于母公司股东的中间净损益为2500万日元的亏损(去年同期为4500万日元的盈利)。
在销售方面,订阅销售表现强劲,新客户的获取和现有客户的升级以及跨销售均表现良好,同比增长4.7%,达到12.57亿日元。另一方面,解决方案销售亦计入部分正在进行中项目,大幅增加38.5%,达1.9亿日元。在利润方面,由于加大对人力资本的投资,包括大量新人才的招聘,人力成本、招聘相关费用和培训费用增加。此外,由于云saas的运营基础设施iaas的使用费等因素,受美元交易影响,销售成本同比增加12.8%,达6.52亿日元。此外,为了获取潜在客户,增加了用于市场营销和内部销售的投资,以及用于增强客户管理saas等内部系统功能的成本,导致销售费用和一般管理费同比增加14.4%,达8.22亿日元。
为管理汇率风险,已利用汇率预留,但在期间内日元升值,导致汇兑损失作为营业外损失发生。这些因素导致经常性亏损扩大,从去年同期的经常性利润7200万日元大幅减少到30百万日元的经常性亏损。
(1) 使用法人数和店铺数
根据公司的使用法人数和店铺数的变化,从2023年3月期第1季度至2025年3月期第2季度,使用法人数持续增加,从1455个法人增加到1517个法人。店铺数也从4406家增加到4718家,尤其是从2025年3月期第1季度到第2季度的增长显着。这表明公司的市场扩大战略取得成功,新客户的获取以及现有市场中的店铺网络扩展取得了有效进展。
(2) KPI
公司将"ARPU"和指定时期(按月)客户基于销售量计的退订率"MRR退订率"作为业绩考核来评估。"ARPU"被用于评估通信行业业务的健康性和盈利能力,也被用作制定最大化收益的战略指标,"MRR退订率"用于计算以销售量为基础损失多少客户,以评估业务的可持续性和盈利预测。
(a)ARPU
如果查看公司季度营业收入和ARPU(平均月度单价)的变化,从2023年3月季度第1季度到2025年3月季度第2季度,季度营业收入稳步增长,从6.17亿日元增加到7.35亿日元。与此同时,ARPU从12.5万日元增长到14万日元,表明每个法人客户的收入正在增加。这种ARPU的上涨可能是由于价格战略的优化和服务增值的成功。然而,尽管在2024年3月季度第4季度到2025年3月季度第1季度期间营业收入出现了暂时性下降,但随后已经恢复,整体收入增长趋势是积极的。公司通过提供丰富的产品线,深入了解客户的挑战,并实施逐步的跨销售方式,从而使得每个客户的ARPU持续增长成为可能。
(b)MRR退订率
从2023年3月季度第1季度到2025年3月季度第2季度,观察MRR(月度经常收益)退订率的变化,可以观察到"负面潮流"的情况。"负面潮流"是指解约减少收入而现有客户的升级增加收入相抵时(退订金额为负值)的现象,这表明客户满意度很高。从数据中可以看出,负退订率显示的时间段很多。特别是2025年3月季度第2季度为-0.43%,表明升级超过了退订。
尽管在2024年3月季度第1季度退订率曾一度上升至0.65%,但这可能是季节性因素或市场短期波动的结果。然而,随后退订率再次变为负值,表明公司的保持客户满意度的战略正在有效发挥作用。总的来说,MRR退订率的变化充分反映了公司客户保持战略的成功,通过持续客户参与和服务质量的提高,长期收益增长可期。
(3) 人员構成
观察2024年3月季度第2季度和2025年3月季度第2季度企业人员構成的变化。在五个主要部门(销售和市场部、工程部、客户成功和支撑部门、部署和运营支持服务部门、企业部门)中,工程部门的人数是最显著的。在2024年3月季度第2季度,工程部门拥有最多员工,有73人。相比之下,在2025年3月季度第2季度,这个部门的人数进一步增加到了87人,这表明公司正致力于加强技术实力。销售和市场部门的人数在2024年3月季度第2季度为65人,在2025年3月季度第2季度略微增至66人,但增幅相比工程部门较小。从数据可以看出,公司正在专注于产品开发和技术创新,以满足市场需求。此外,客户成功和支撑部门的人数也有所增加,公司正在致力于提高客户服务和内部支持的质量。总的来说,公司将技术创新和提高客户满意度作为战略的核心重点。
(撰写:FISCO资深分析师中山博词)