■トリプルアイズ<5026>の業績動向
1. 2024年8月期の業績概要
2024年8月期の連結業績は、売上高4,410百万円(前期比88.0%増)、営業利益38百万円(前期は269百万円の営業損失)、経常利益47百万円(同290百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は76百万円(同825百万円の当期純損失)となり、期初に発表した売上高4,045百万円、営業損失96百万円、その後に上方修正した売上高4,341百万円、営業利益3百万円を売上高、営業利益ともに上回った。
2023年8月期が期初計画に対して下方修正したこともあり、2024年8月の期初予想をやや保守的に組んでいたと見られる。期初時点では期末では営業損失を見込んでおり、早期黒字化の定着が課題であったが、2024年8月期に営業段階で黒字を達成できたことは評価したい。期中にBEXの買収が発表されたが、これを除いた既存事業部分だけでも営業利益は期初計画に対して順調に上振れたと弊社では考えている。
事業別の業績は、AIソリューション事業の売上高が3,029百万円(前期比29.1%増)、営業利益が1百万円(前期は269百万円の営業損失)、GPUサーバー事業の売上高が1,381百万円(2023年9月より連結化されたため前年比較なし)、営業利益が2百万円(同)であり、AIソリューション事業の売上高にはBEXの新規連結効果(約300百万円)があったと見られるため、これを除いた既存事業でのAIソリューション事業の売上高は前期比15%程度の増収と推測される。
第三者割当増資により2025年8月期第1四半期以降の財務状況はさらに改善へ
2. 財務状況と経営指標
(1) 連結貸借対照表
2024年8月期末の資産合計は前期末比2,614百万円増加し、4,917百万円となった。流動資産は現金及び預金が140百万円減少したが、売掛金が351百万円、商品及び製品が436百万円、原材料及び貯蔵品が12百万円増加したことなどにより、同875百万円増加し3,028百万円となった。なお、売掛金や商品及び製品、原材料及び貯蔵品の増加は、主に製造業であるBEXの新規連結に起因する。固定資産は有形固定資産が404百万円、無形固定資産が1,043百万円増加したことにより、同1,739百万円増加し1,889百万円となった。なお、無形固定資産の増加の主たる要因は、BEX、ゼロフィールド買収に伴うのれん、顧客関係資産の増加による。
負債合計は前期末比2,097百万円増加し、4,067百万円となった。流動負債は同1,499百万円増加し2,346百万円となった。これは主に、短期借入金が250百万円、1年内返済予定の長期借入金が154百万円、契約負債が601百万円増加したことによる。固定負債は長期借入金が266百万円増加したことなどにより、同597百万円増加し1,720百万円となった。株主資本は同518百万円と大幅に増加し850百万円となった。ゼロフィールドのグループ化に伴い2023年9月に実施した第三者割当増資により、299百万円を資金調達したことが大きく寄与した。また、BEXグループインに伴うファウンダー及びゲームカード・ジョイコホールディングスからの第三者割当増資の実施により、2024年9月、10月に純資産が1,102百万円増加する見通しである。そのため、2025年8月期第1四半期末においては株主資本が11億円程度、自己資本比率も2024年8月期末の17.3%から32%程度まで回復することが見込まれ、当面の財務状況や資金繰りに関しては問題なくなったと考えられる。
(2) 連結キャッシュ・フロー計算書
2024年8月期における営業活動によるキャッシュ・フローは2百万円の収入となった。これは主に、減価償却費56百万円、のれん償却費95百万円などの収入要因があったものの、売上債権の増加75百万円、棚卸資産の増加45百万円などの支出要因が大きかったことによる。投資活動によるキャッシュ・フローは1,074百万円の支出となった。これは主に、ゼロフィールド、BEXの買収に起因した連結の範囲の変更を伴う子会社株式取得の支出1,092百万円による。財務活動によるキャッシュ・フローは771百万円の収入となった。これは主に、短期借入金による収入132百万円、長期借入れによる収入530百万円、新株発行による収入299百万円による。この結果、2024年8月期の現金及び現金同等物の期末残高は前期比300百万円減の1,453百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
■Triple Eyes<5026>的业绩动态
1. 2024年8月期的业绩概况
2024年8月期的合并业绩为营业收入44,100百万元(较上期增长88.0%),营业利润3,800万元(上期为269百万元的营业亏损),经常利润4,700万元(同上290百万元的经常亏损),归属于母公司股东的当期净利润为7600万元(同上825百万元的当期净亏损),超出了期初发布的营业收入40,450百万元、营业亏损9600万元,以及随后上调的营业收入43,410百万元、营业利润300万元。
由于2023年8月期的期初计划下调,因此在2024年8月的期初预测上可能过于保守。期初时预计期末将出现营业亏损,早期实现盈利的稳固成为了课题,但在2024年8月期实现了营业阶段的盈利值得肯定。虽然在期中宣布了收购BEX的消息,但我们认为,排除该收购后,现有业务部分的营业利润也较期初计划稳健上升。
按业务划分的业绩显示,AI解决方案业务的营业收入为30,290百万元(较上期增长29.1%),营业利润为1百万元(上期为269百万元的营业亏损),GPU服务器业务的营业收入为13,810百万元(因在2023年9月开始合并,所以无年度比较),营业利润为2百万元(同上)。可以看出,AI解决方案业务的营业收入包括了BEX的新合并效应(约30,000百万元),因此,排除这一部分,现有业务的AI解决方案业务的营业收入较上期增长约15%。
通过第三方赋值增资,2025年8月期第1季度之后的财务状况将进一步改善
2. 财务状况和经营指标
(1) 合并资产负债表
2024年8月期末的资产总额较前期末增加了2,614百万日元,达到了4,917百万日元。流动资产中,现金及存款减少了140百万日元,但由于应收账款增加了351百万日元,商品及产品增加了436百万日元,原材料及存货增加了12百万日元,总体增加了875百万日元,达到了3,028百万日元。此外,应收账款、商品及产品、原材料及存货的增加主要是由于制造业的BEX新纳入合并所致。固定资产中,有形固定资产增加了404百万日元,无形固定资产增加了1,043百万日元,总体增加了1,739百万日元,达到了1,889百万日元。其中,无形固定资产增加的主要原因是BEX、零场企业收购引起的商誉和客户关系资产的增加。
负债总额较前期末增加了2,097百万日元,达到了4,067百万日元。流动负债同样增加了1,499百万日元,达到了2,346百万日元。这主要是由于短期借款增加了250百万日元,预计在一年内偿还的长期借款增加了154百万日元,合同负债增加了601百万日元所致。固定负债因长期借款增加266百万日元等因素,整体增加了597百万日元,达到了1,720百万日元。股东权益大幅增长了518百万日元,达到了850百万日元。由于零场企业的集团化,2023年9月实施的第三方赋值增资筹集了299百万日元,贡献显著。此外,因BEX集团的入选以及来自创始人和游戏卡片·乔伊科控股公司的第三方赋值增资,预计2024年9月和10月净资产将增加1,102百万日元。因此,2025年8月期的第一季度末,预计股东权益将呈现约11亿日元,资本比率也将从2024年8月期末的17.3%恢复到约32%,因此暂时的财务状况和资金周转不会出现问题。
(2) 合并现金流量表
2024年8月期内,经营活动产生的现金流量为2百万日元的收入。虽然有折旧费用56百万日元、商誉摊销费用95百万日元等收入因素,但应收账款增加75百万日元、存货增加45百万日元的大量支出因素占据了主导地位。投资活动产生的现金流量支出为1,074百万日元。这主要是由于与零场和BEX的收购相关的合并范围更动,导致收购子公司股票的支出为1,092百万日元。融资活动产生的现金流量为771百万日元的收入。这主要来源于短期借款收入132百万日元、长期借款收入530百万日元以及新股发行的收入299百万日元。最终,2024年8月期末现金及现金等价物余额同比减少300百万日元,达到了1,453百万日元。
(作者:FISCO客员分析师永冈宏树)