■会社概要
1. 事業概要
ユニリタ<3800>は、金融や製造をはじめ、幅広い業種向けにITシステムの運用管理を行うパッケージソフトウェア及びデータ活用ソリューションの開発・販売・サポート並びにそれらの事業に関わるコンサルティングやアウトソーシングサービスを手掛けている。
創業以来、金融機関や大手企業を中心としたメインフレーム向けの製品が安定収益源となっており、高い収益性を誇っている。また、過去においては、顧客のジョブ管理や帳票管理など、ITシステム運用の自動化、効率化に貢献することで同社の業績も着実な成長を遂げてきた。
システムのオープン化やダウンサイジング化の進展、クラウドの普及、ビッグデータの活用など外部環境の変化を受けて、それまでのITシステム運用の自動化、効率化に貢献する分野(生産性向上など)に加えて、顧客の企業価値向上に直接貢献する分野(市場拡大や競争力の向上など)へと事業領域を拡充してきた。特に、企業の情報システム部門だけでなく事業部門における各サービスの提供モデルにもデジタル変革(以下、DX)の流れが加速しており、ITの「攻め」と「守り」の両面において、顧客のDXニーズに対応するための事業体制の確立が同社の強みとなっている。最近では、同社自身のビジネスモデルのサービス化(クラウド活用により自社サービスを提供する継続課金型の収益モデルへの移行)やデジタル技術を活用した社会課題解決ビジネスなどにも取り組んでいる。
事業セグメントは、「プロダクトサービス」「クラウドサービス」「プロフェッショナルサービス」の3つに区分される。創業以来の主力である「プロダクトサービス」の売上高構成比は約39.4%であるが、営業利益率が高いため収益源となっている。今後は、成長分野である「クラウドサービス」を大きく伸ばす戦略である。
各事業の概要は以下のとおりである。
(1) プロダクトサービス
システム運用領域に関わるプロダクト(自動化、帳票等)をオンプレミス型※1並びにサービス型で提供している。また、創業以来の主力事業であり、金融機関や生損保、大手製造業を中心としたメインフレーム向け製品(基幹業務システムの運用管理)の販売・サポートも展開している。主力製品には、ジョブ管理ツール「A-AUTO」(自動化事業)※2や帳票業務をまとめて支援する「まるっと帳票クラウドサービス」※3などがある。
※1 サーバやソフトウェアなどの情報システムを、使用者が管理している施設の構内に設置して運用すること。
※2 A-AUTO」は、異なるプラットフォームで稼働するシステムのジョブを統合管理し、自動実行制御を実現するバッチ処理のジョブ管理ツール。
※3 顧客の面倒な帳票の出力業務(帳票の印刷・郵送代行から、電子化・Web配信まで)をまとめて支援するサービス。
(2) クラウドサービス
サービス提供による課題解決領域を「IT課題」(IT活用クラウド事業)、「事業課題」(事業推進クラウド事業)、「社会課題」(ソーシャルクラウド事業)の3つのカテゴリに区分し、それぞれの特性に合わせたサービスを提供している。1) IT活用クラウド事業では、「LMIS」(サービスマネジメントプラットフォーム)※1や、「infoScoop × Digital Workforce」(リモートワーク推進サービス)、「まるっとデータ変換・加工クラウドサービス」(データ変換・加工処理・運用保守サービス)などを企業の情報システム部門向けに展開している。2) 事業推進クラウド事業では、「DigiSheet」(人材派遣業向け勤怠管理サービス)、「らくらくBOSS」(業務管理の統合ソリューション)、「CommuRing」(企業間コミュニケーションを支援するサービス)、「Gro」(カスタマーサクセスの立ち上げと成長支援サービス)などを企業の事業部門・管理部門向けに展開しており、今後の成長分野として位置付けている。また、3) ソーシャルクラウド事業では、公共交通と地域活性化の実現を支援する「Community MaaS」※2を地方自治体や公共交通機関向けに推進している。
※1 企業のサービスデスク機能(システムの不具合や、技術サポートなどユーザーの問い合わせに対応する窓口)を中心としたサービスマネジメントプラットフォーム。
※2 子会社の(株)ユニ・トランドが、複数の公共交通機関やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせ、路線検索や予約・決済などを一括で行うサービスであるMaaSに、移動の目的を促すサービスを連携させ、そのサービスで収集したデータを活用できるプラットフォーム。
(3) プロフェッショナルサービス
グループ企業を主体とし、データ・サービスマネジメント領域における専門性を生かしたコンサルティングからシステム導入支援、システムインテグレーション、アウトソーシングまでのサービスをワンストップで提供している。
顧客数(同社製品の導入実績数)は1,700社を超え、大手企業による導入実績が多く見られる。業種別売上構成比では、幅広い業種に対応しているが、製造、小売・流通、金融・保険の比率が高い。
販売チャネルは、従来、直販を中心に提供してきたが、最近では、パートナー企業(販売代理店)との協業によるソリューション提供力の強化(協業モデル推進)に取り組んでおり、パートナー企業数も100社を突破している。また、Webマーケティングにも注力しており、Webマーケティングからの案件化の仕組みも確立している。
主な連結子会社は、システム運用コンサルティング事業を展開する(株)ビーエスピーソリューションズと中国の販売拠点である備実必(上海)軟件科技有限公司のほか、(株)ヒューアップテクノロジー(人材ビジネス業界向けサービス)、(株)データ総研(データ活用に関するコンサルティング事業)、(株)ユニ・トランド(地方公共交通向け移動体IoTサービスの提供)、(株)ユニリタプラス(西日本地域の顧客への販売強化及びパートナー企業との連携)、(株)無限(システムインテグレーション事業、自社パッケージソフトの開発・販売など)、(株)ユニリタエスアール(システム運用代行業務及び技術支援サービスの提供)の計8社となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
■公司资料
1. 业务概况
ユニリタ<3800>为金融、制造等广泛行业提供IT系统的运行管理,并开发、销售及支撑位软件和数据利用解决方案,以及与这些业务相关的咨询和外包服务。
自创办以来,主要面向金融机构和大型企业的主机产品已成为稳定的营业收入来源,并且具有高盈利能力。此外,过去通过贡献于客户的作业管理和报表管理等IT系统运行的自动化和效率化,公司业绩也实现了稳步增长。
随着系统开放化和小型化的推进、云计算的普及以及大数据的利用等外部环境的变化,除了贡献于IT系统运行的自动化和效率化的领域(如生产力提升等),还扩展到直接贡献于客户企业价值提升的领域(如市场拓展和竞争力提升等)。尤其是,不仅在企业的信息系统部门,业务部门的各项服务的提供模式也在加速进行数字化转型(以下简称,DX)的趋势,在IT的“攻”和“守”两个方面,为满足客户的DX需求而建立的业务体系已成为公司的强项。最近,公司自身的业务模型的服务化(通过云计算提供自有服务的持续收费型营业收入模型的转型)和利用数字技术解决社会问题的商业模式等也正积极开展。
业务分段分为“产品服务”、“云服务”和“专业服务”三部分。作为自创办以来的主力,“产品服务”的营业收入构成比例约为39.4%,由于其营业利润率较高,因此成为收益来源。未来将实施扩大“云服务”这一增长领域的战略。
各业务的概要如下。
(1) 产品服务
与系统运行领域相关的产品(自动化、报表等)提供本地型和服务型。此外,自成立以来,主力业务是面向金融机构、保险及大型制造业的主机产品(核心业务系统的运行管理)的销售和支撑。主力产品包括作业管理工具 "A-AUTO"(自动化业务)以及支持报表业务的 "全能报表云服务" 等。
在用户管理的设施内安装和运行服务器和软件等信息系统。
"A-AUTO" 是一款批处理作业管理工具,可以对在不同平台上运行的系统作业进行统一管理,实现自动执行控制。
支持客户繁琐的报表输出业务(从报表打印、邮寄代办到电子化及网络发布)的综合服务。
(2) 云服务
服务提供的课题解决领域分为三个类别:IT课题(IT活用云业务)、业务课题(业务推进云业务)和社会课题(社交云业务),并针对各自的特性提供相应的服务。1) 在IT活用云业务中,推出了针对企业信息系统部门的服务,如"LMIS"(服务管理平台)※1、"infoScoop × Digital Workforce"(远程工作促进服务)、"完整数据转换・加工云服务"(数据转换、加工处理及运维服务)等。2) 在业务推进云业务中,推出了针对企业业务部门和管理部门的服务,如"DigiSheet"(人力派遣行业的考勤管理服务)、"轻松BOSS"(业务管理的综合解决方案)、"CommuRing"(支持企业间沟通的服务)、"Gro"(客户成功的启动与成长支持服务),将其定位为未来的成长领域。此外,在3) 社交云业务中,推动了支持公共交通与地区振兴实现的"Community MaaS"※2,面向地方自治体及公共交通机构。
以企业的服务台功能(响应用户对于系统故障、技术支持等咨询的窗口)为中心的服务管理平台。
※2 子公司(株)Uni-Trand通过最优组合多个公共交通及其他移动服务,提供MaaS服务,可以进行线路搜索、预定、支付等一站式服务,并将促进出行目的的服务与之整合,利用该服务收集的数据构建的平台。
(3) 专业服务
以集团企业为主体,提供从数据服务管理领域的专业咨询到系统实施支持、系统集成、外包等一站式服务。
客户数(同公司产品的实施成果数)超过1700家,大型企业的实施成果较多。在行业板块营业收入构成比例中,虽然涵盖了广泛的行业,但制造、零售与流通、金融与保险的比例较高。
销售渠道以往主要以直销为主,但近期正在加强与合作伙伴企业(经销商)联合的解决方案提供能力(推进合作模式),合作伙伴企业的数量也已超过100家。此外,还注重网络市场营销,已建立从网络市场营销到案件化的机制。
主要的合并子公司包括开展系统运营咨询业务的(株)BSP解决方案以及中国的销售基地备实必(上海)软件科技有限公司,另外还有(株)HUEUP科技(面向人力资源商业行业的服务)、(株)数据总研(关于数据利用的咨询业务)、(株)UNI-Trend(为地方公共运输提供移动物联网服务)、(株)UniRitaPlus(加强对西日本地区客户的销售以及与合作伙伴企业的合作)、(株)无限(系统集成业务、自主软件的开发与销售等)、(株)UniRitaSR(系统运营代行业务及技术支持服务的提供)共8家公司。
(撰写:FiSCO客座分析师柴田郁夫)