■会社概要
2. 企業特長
ユニリタ<3800>は、「共感をカタチにし、ユニークを創造するユニリタグループへ」というビションのもと、「Create Your Business Value ~ITの力で、一歩先の未来を創造する~」をミッションに掲げ、社名の由来でもある「ユニークと利他」を共通の価値観としている。
同社の特長として以下の3点が挙げられる。
(1) 独立系の自社開発パッケージソフトウェアメーカー
創業時からの主力事業(システム運用及びメインフレーム向け)における同社製品は、コンピュータの規模やメーカーなどの制約を受けることなく、システムのスムーズな運用を可能としているところに強みがある。同社製品と競合するメーカー系製品では、ハード部分だけを他のメーカーに切り替えることができないため、顧客にとって柔軟なシステム構築を阻害する要因となっているが、同社製品はそれとは一線を画す。また、同社の主力事業における提供価値は、ITシステム運用の自動化、効率化にどれだけ貢献できるかに集約されるが、最近では各企業が提供する顧客サービスの品質向上においても重要な役割を担うようになっており、その分野に特化して積み上げてきた実績やノウハウが、同社製品及びサービスのきめ細かさやパフォーマンスの高さ、提案の精度に反映されている。システム導入に際しても、代理店任せの傾向が多く見られるなかで、同社製品が金融機関や大手企業を中心に直販にて提供されてきた。システム更新時にリプレースで採用されるケースが多いのは、その証左と言えるだろう。その他、同社が運営を委託されている「システム管理者の会」(日本最大規模のシステム管理者のネットワーク)は、個人会員数19,000名を超え(賛同企業数は400社超)、同社がこの分野をけん引する存在であることを示している。今後は、顧客ニーズの変化に合わせ、これまでの製品販売による提供方法から、クラウドの活用とシステム運用を組み合わせたサービスモデル(継続課金型の収益モデル)への転換により、顧客との関係をさらに密接にしていく方針である。
(2) メインフレーム向けの安定収益源を次の成長分野へ投資
同社収益の大部分が「プロダクトサービス」により稼ぎ出されているが、そのなかでも「メインフレーム事業」の利益率は50%を超える水準にあり、安定的な収益源として同社の業績を支えてきた。それを可能としているのは、同社製品及びサービスへの信頼もあるが、顧客のスイッチングコスト(システムを入れ替えることにより発生するコスト)の高さにも起因していると考えられる。「メインフレーム事業」は外部環境の影響(オープン化の進展等)※により縮小傾向が続いているものの、残存者利益を享受するポジショニングや底堅い需要の継続により、しばらくはキャッシュカウ(資金源)の役割を担っていくことが想定される。したがって、その資金を次の成長分野(クラウドサービス等)への投資に振り向けることができるのは、同社にとって大きなアドバンテージと考えられる。
※ なお、富士通<6702>は2030年にメインフレームの製造・販売から撤退する方針を表明した。ユーザー企業は、保守期間の終了までにクラウドなどへの移行が求められることになる。
(3) サービス&データマネジメントを生かしたトータル提案に強み
これまでの事業構造変革を通じて、従来の情報システム部門から事業部門、管理部門へとサービス提供を拡げ、ITシステム運用の自動化、効率化に貢献するだけでなく、企業価値を創出する分野にまで事業領域の拡充に取り組んできた。消費トレンドがモノからコトへと変化するなかで、企業のサービス提供モデルも販売型からサービス型(定額利用料形式)への流れが加速し、さらにはデータ活用の重要性が一層高まっていることから、顧客事業の「攻め」と「守り」の両面を支援できる体制により、ビジネスモデルの変革に向けたDXサービスをトータルで提案可能なところも同社の優位性を形成している。同社では、システム運用とデータ活用領域で培ってきた「サービスマネジメント」「データマネジメント」をコアコンピタンスと再定義し、それらを生かした企業の事業変革とIT課題解決を支援する方向性を掲げている。2022年3月期にグループ機能を「プロダクトサービス」「クラウドサービス」「プロフェッショナルサービス」の3つのセグメントに再編するとともに、「プロフェッショナルサービス」では、横断的なグループエコシステムを構築。コンサルティングを起点としてプロダクトとクラウドセグメントの各種サービスの導入支援、システムインテグレーション、アウトソーシングまでワンストップソリューションを提供する体制となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
■公司资料
2. 企业特长
ユニリタ<3800>的愿景是“将共鸣化为形状,创造独特的ユニリタ集团”,以“创造您的业务价值 ~借助IT的力量,创造更进一步的未来~”作为任务中心,秉持“独特与利他”作为共同的价值观。
该公司的特长可以归纳为以下三点。
(1) 独立的自家开发软件包制造商
自创立以来的主力业务(系统运营及大型机对接)中,该公司产品的优势在于能够在不受计算机规模及制造商等限制的情况下,实现系统的顺畅运营。与该公司产品竞争的制造商产品由于硬件部分无法更换为其他制造商,因此成为了阻碍客户灵活系统构建的因素,而该公司产品则与之有所区别。此外,该公司在主力业务中提供的价值集中于能够为IT系统运营的自动化和效率化作出多大贡献,但近年来也承担着各企业在客户服务质量提升方面的重要角色,该领域积累的业绩和经验反映在该公司产品及服务的细致程度、性能的高低及提案的准确度上。在系统引入时,虽然代理商的倾向较为普遍,但该公司产品一直是通过直销方式提供给金融机构及大型企业。系统更新时选择更换的案例较多,这可以作为其证据。此外,该公司被委托的“系统管理员协会”(日本最大规模的系统管理员网络),其个人会员数超过19000名(赞同企业数超过400家),显示出该公司在这个领域的引领地位。未来,该公司将根据客户需求的变化,转型为基于云计算结合系统运营的服务模型(持续收费的营收模型),进一步密切与客户的关系。
(2) 将主机的稳定收益源投资于下一个成长领域
该公司的大部分收入来源于“产品服务”,其中“主机业务”的利润率超过50%,作为稳定的收益源支撑着公司的业绩。这得益于客户对该公司产品及服务的信任,但也和客户的转换成本(更换系统时产生的成本)较高有关。尽管“主机业务”因外部环境的影响(如开放化的发展)持续缩小,但由于持续享有剩余者利益的定位及稳定的需求,预计还会继续作为现金牛(资金源)运作。因此,能够将这些资金转向下一个成长领域(云服务等)的投资,对该公司来说可谓是巨大的优势。
※ 此外,富士通<6702>已表明将于2030年退出主机的制造和销售。用户企业需要在维护期结束前向云等进行迁移。
(3) 利用服务与数据管理的整体提案优势
通过以往的业务结构变革,服务的提供已经从传统的信息系统部门扩展到业务部门和管理部门,不仅为IT系统的自动化和效率化做出了贡献,甚至扩展到了创造企业价值的领域。在消费趋势从实体商品向体验转变的背景下,企业的服务提供模型也加速了从销售型向服务型(定额使用费用形式)的转变,数据利用的重要性日益凸显,因此公司通过能同时支持客户业务的“攻”和“守”的体制,形成了可以全面提案商业模式变革的DX服务的优势。公司将系统运营和数据利用领域所培养的“服务管理”“数据管理”重新定义为核心竞争力,并明确提出支持企业的业务变革和IT问题解决的方向。在2022年3月期,群组功能被重新编排为“产品服务”“云服务”“专业服务”三个部分,并在“专业服务”中构建了横向的群组生态系统。从咨询出发,提供从产品和云部分各类服务的引入支持、系统集成、外包的“一站式解决方案”体制。
(撰写:FiSCO客座分析师柴田郁夫)