■ユニリタ<3800>の主なトピックス
1. 「LMIS」が「ITreview Grid Award」にて最高位を14期連続受賞
サービスデスク機能を中心としたサービスマネジメントプラットフォームである「LMIS」が、アイティクラウド(株)が主催するアワード「ITreview Grid Award 2024 Summer」※の「インシデント管理ツール」部門と「ヘルプデスクツール」部門において、満足度・認知度ともに優れた製品であると評価され、最高位である「Leader」を受賞した。なお、「インシデント管理ツール」部門の「Leader」受賞は、2021 Springから14期連続となる。
※ ビジネス向けIT製品やクラウドサービスのレビュープラットフォーム「ITreview」では、集まったリアルユーザーのレビューをもとに、顧客満足度や市場での製品認知度の観点から、優れた製品を「Leader」に、顧客満足度の優れた製品を「High Performer」としてそれぞれ表彰している。
2. 地方自治体・公共交通向けITサービスの進展
2024年5月に日野自動車(株)<7205>と共同開発したゴミ収集業界向けソリューションサービス「GOMIRUTO」を神奈川県葉山町向けに提供開始した。ゴミ収集業務の効率化やデータに基づく運用改善を支援することが目的である。また、2024年7月には宮城県名取市の乗合バス「なとりん号」の大幅リニューアルに際し、「Community MaaS」が採択された。バス運行業務負荷の軽減からキャッシュレス決済導入による利用者の利便性向上など、地域公共交通のDXを支援するものである。下期に入ってからも、2024年11月には福島県三春町が推進する「共創・MaaS実証プロジェクト」※に採択された。高齢運転者の免許返納の促進や交通空白地の移動問題の解消など、地方が抱える共通課題の解決を目指すものであり、自治体初となる「交通のデジタル化」「新デマンド交通の導入」「データ収集と分析」などの交通DXの分野を担当する。
※ 月額1万円の定額乗り合いタクシーの実証実験に参画。顧客管理システムやデータに基づく最適な配車ルートの策定を支援。同町の交通DXの実現に向け、路線バスや鉄道なども組み合わせた分析も担う。
3. 新設した戦略推進室の取り組み
同社は、中期経営計画の遂行にあたって、企業成長と機能強化の両輪を叶える組織へと進化するため、コアコンピタンスであるサービス&データマネジメントを推進する「サービスマネジメント本部」と、グループ横断で未来価値を創造する「グループ戦略推進室」の2つを新設した(2024年5月)。特に「グループ戦略推進室」については、中計で掲げる「新たな価値提供モデルの確立」に向け、グループ共通の強みをリブランディングし、社内外への認知度向上を図るとともに、グループエコシステム案件の創造と、開発からセールス、コンサルティング、そしてカスタマーサクセスに至るまで、グループバリューチェーンの最適化に取り組んでいる。
■業績見通し
2025年3月期の業績予想を据え置き、下期巻き返しにより通期では増収増益を見込む
1. 2025年3月期の業績予想
2025年3月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比4.3%増の12,500百万円、営業利益を同2.6%増の1,050百万円、経常利益を同2.2%増の1,190百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同4.2%増の850百万円と増収増益を見込んでいる。
期初時点では、「クラウドサービス」の積極的な事業展開が増収に大きく寄与する前提となっていた。上期進捗は総じてスローペースではあったものの、上期出遅れた「クラウドサービス」の巻き返しとマイグレーション需要を捉えた「プロダクトサービス」の伸び、「プロフェッショナルサービス」(SI事業)の受注回復などによりキャッチアップを図る想定である。また、引き続き、需要が拡大しているコンサルティングを起点にして、グループ(各サービス)が一体となった新たな価値提供モデルの確立を推進していく考えだ。
損益面では、戦略的投資を継続しながらも、「クラウドサービス」の黒字化や「プロフェッショナルサービス」の付加価値向上により増益を確保する想定であり、期初時点の前提を変えていない。戦略的投資については、人的資本の投資強化や経営基盤強化のための業務システム基盤刷新などに取り組む方針である。
2. 弊社の見方
通期業績を達成するためには、下期売上高6,753百万円、営業利益682百万円が必要となる。上期進捗は想定を下回ったものの、マイグレーション需要やDXに伴うIT投資意欲(特にコア領域であるデータ&サービスマネジメントの導入)などを背景に受注環境は良好であり、課題となっていた受注プロセスの改善が進めば十分にキャッチアップできるものと見ている。したがって、上期から取り組んでいるサービス提供体制の強化ならびにプロモーション強化がどのように成果に結びついてくるのかがポイントとなるだろう。また、来期以降の成長加速に向けて、「クラウドサービス」の体制強化(戦略的投資の中身とその成果)の動きにも注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
■ユニリタ<3800>的主要话题
1. "LMIS"连续14期获得"ITreview Grid Award"的最高荣誉
以服务台功能为核心的服务管理平台"LMIS"在由艾提云(株)主办的"ITreview Grid Award 2024 Summer"的"事件管理工具"和"帮助台工具"两个部门中,因其满意度和认知度俱佳而获评,荣获最高荣誉"Leader"。此外,"事件管理工具"部门的"Leader"奖项自2021年春季以来已连续14期获奖。
※ 面向商业的IT产品和云服务的评论平台"ITreview"基于收集的真实用户评论,从客户满意度和市场产品认知度的角度,对优秀产品进行表彰,评选出"Leader"和客户满意度优秀的产品为"High Performer"。
2. 面向地方自治体和公共交通的IT服务进展
2024年5月,与日野汽车(株)<7205>共同开发的垃圾收集行业解决方案服务"GOMIRUTO"开始向神奈川县横须贺市提供。其目的是支持垃圾收集工作的效率化和基于数据的运营改善。此外,2024年7月,针对宫城县名取市的乘合公交"なとりん号"的全面升级,采用了"Community MaaS"。旨在通过缓解公共交通的运营负担和引入无现金支付来提升用户的便利性,以支持地方公共交通的数字化转型。在下半年,2024年11月,福岛县三春町推进的"共创·MaaS证明项目"也被**选中**。该项目旨在解决地方面临的共同问题,如鼓励老年驾驶者退还驾照和解决交通空白地区的移动问题,负责"交通的数字化"、"新需求交通的引入"和"数据收集与分析"等交通数字化转型领域。
※ 参与每月1万日元的固定拼车出租车的实证实验。支持客户管理系统及基于数据的最佳派车路线的制定。为实现当地的交通数字化转型,还将负责分析包括线路公交和铁路等在内的内容。
3. 新设立的战略推进室的工作
为了执行中期经营计划,公司新设了两个组织:推动核心竞争力的服务与数据管理的“服务管理总部”,以及跨群体创造未来价值的“集团战略推进室”,以实现企业成长与功能强化的双重目标(2024年5月)。特别是“集团战略推进室”,将朝着中期计划中提出的“新价值提供模型的确立”方向前进,重塑集团共同的优势,提高内部和外部认知度,同时致力于创造集团生态系统项目,优化从开发到销售、咨询以及客户成功的整个集团价值链。
■业绩预测
公司保持2025年3月期的业绩预测,预计随着下半年的反弹,全年将实现营业收入和营业利润的增长。
1. 2025年3月期的业绩财务预测
关于2025年3月期的业绩预测,公司维持期初预测,预计营业收入比上期增长4.3%,达到12500百万元,营业利润同比增长2.6%,达到1050百万元,经常利益同比增长2.2%,达到1190百万元,归属于母公司股东的当期净利润预计增长4.2%,达到850百万元,预计实现增收增利。
在期初阶段,“云服务”的积极业务拓展被认为对增收有重大贡献。虽然上半年的整体进展比较缓慢,但仍预计可以通过追赶上半年的“云服务”反弹和把握迁移需求的“产品服务”的增长,以及“专业服务”(SI业务)的订单恢复来实现赶超。此外,公司继续以不断扩大的咨询需求为起点,推动集团(各项服务)一体化的新价值提供模型的建立。
在损益方面,公司在继续进行战略投资的同时,预计通过“云服务”的盈利化和“专业服务”的附加值提升来确保增益,并未改变期初阶段的假设。关于战略投资,公司将致力于加强人力资本投资和更新业务系统基础设施,以增强经营基础。
2. 我们的看法
要实现全年业绩,下半年的营业收入需要达到6753百万日元,营业利润需要达到682百万日元。尽管上半年进展低于预期,但由于迁移需求和数字转型所带来的IT投资意愿(特别是核心领域的数据和服务管理的引入),订单环境良好。如果能改善之前存在的订单流程,我们相信可以充分赶上。因此,如何将上半年开始的服务提供体系强化和促进措施的成果结合起来,将成为一个关键点。此外,为了加速来年的增长,也希望关注"云服务"体制强化(战略投资的内容及其成果)的动态。
(撰写:FiSCO客座分析师柴田郁夫)