■事業概要
インタースペース<2122>は1999年にインターネット広告事業を主目的に設立され、アフィリエイト広告を中心とするパフォーマンスマーケティング事業とメディア事業の2つの事業を展開している。2024年9月期の事業セグメント別構成比では、パフォーマンスマーケティング事業が売上高の62.8%、事業利益の76.6%と過半を占めている。
グループ連結子会社は2024年9月末時点で9社となっている。国内では2018年4月に分社化した(株)ストアフロント(店舗型DXソリューションを主に展開)や、2018年に設立した(株)TAG STUDIO(比較・検討型メディアの運営)、2018年1月に子会社化した4MEEE(株)(20代の女性をターゲットとした「4MEEE」や、感度の高い主婦・ママ層をターゲットとした「4yuuu」等のメディアサービスを運営)、2020年4月に子会社化した(株)ユナイトプロジェクト(学習塾ポータルサイト「塾シル」の運営)、2023年4月に(株)tactからWebサイト改善ツール「賢瓦」(現在は「SiteLead」に改称)の事業を譲受した(株)N1テクノロジーズがあり、海外には東南アジア(インドネシア、タイ、シンガポール、マレーシア)でパフォーマンスマーケティング事業を展開する4社がある。そのほか、ベトナムに現地企業と合弁で設立した持分法適用会社1社(出資比率49%、パフォーマンスマーケティング事業を展開)がある。
1. パフォーマンスマーケティング事業
パフォーマンスマーケティング事業は、同社及び海外子会社が運営するアフィリエイトサービス「アクセストレード」を通じたパフォーマンス広告(=アフィリエイト広告)や、ストアフロントが展開する店舗型DXソリューション「モバイルウインドウ(旧ストアフロントアフィリエイト)」、N1テクノロジーズが運営するWebサイト改善ツール「SiteLead」などで構成される。売上高の約62%がパフォーマンス広告収入となり、残りを店舗型DXソリューションや「SiteLead」などのマーケティングソリューション売上で占める。アフィリエイト運営事業者のなかでは業界大手の一角を占めており、株式上場している競合としてはファンコミュニケーションズ<2461>のほかアドウェイズ<2489>、バリューコマース<2491>、レントラックス<6045>などがある。
アフィリエイト広告とは成果報酬型のインターネット広告のことで、商品購入や資料請求などの最終成果の発生に応じて、広告主が広告を掲載したWebサイト(パートナーサイト)やメールマガジンなどの運営者に対価を支払う形態の広告を指す。広告主から広告掲載者(メディアパートナー)に至るまでの中間段階として、アフィリエイトプログラムを提供する同社のような運営業者(アフィリエイトサービスプロバイダー)が介在する。売上高については、2022年9月期より「収益認識に関する会計基準」等の適用により、広告主から得られる広告料から媒体費等を控除した額を計上する方法に変更した。売上原価に計上していた媒体費等は計上しないため、営業利益への影響はない。なお、広告取扱高に対する売上総利益率はおよそ20~30%の水準で、残りがパートナーに支払う報酬となる(旧会計基準ベース)。
アフィリエイトプログラムとは、広告掲載者が自身のWebサイトに広告を掲載するためのツールであり、使い勝手の良いツールが各運営業者から提供されている。同社は2001年に「アクセストレード」を開発し、2024年9月末時点で登録パートナー数が約282万サイト、稼働プログラム数が3,576件となっている。特に、2019年以降は海外パートナー数の増加が顕著で直近は7割強を占めるまでになっている。東南アジア各国でもオンラインビジネスの拡大により、アフィリエイトサービスが普及していることがうかがえる。
また、店舗型DXソリューションは主に携帯電話販売店にてサービスを提供している。スマートフォンの購入者に対して広告主が提供するコンテンツアプリやサービスをショップ店員が勧め、ダウンロードやサービスを開始した段階で成果報酬が発生するほか、月額課金型サービスの場合には契約期間にわたって収益が発生する。店員が直接顧客に商品・サービスを説明・提案するため、広告主にとっては費用対効果の高い広告サービスとなる。現状は、月額課金型サービスが売上高の大半を占めており、契約件数に連動して売上が積み上がるストック型のビジネスモデルとなっている。主な商材としてスマートフォンユーザー向けのセキュリティ商品のほか、自社プロダクトであるクラウドバックアップサービス「ポケットバックアップ※1」迷惑電話防止サービス「ダレカナブロック※2」などがある。競合としてはエムティーアイ<9438>が挙げられる。
※1 月額550円(税込)で、スマートフォンのデータを容量無制限で自動的にクラウドに保存できるサービス。自社サービスであるため、売上総利益は他社商材と比べて1契約当たり月額数十円程度高い。
※2 月額495円(税込)(iOSアプリ内課金は500円)で迷惑電話の識別と自動ブロック、発信元の自動識別、SMSのフィルタリングができる自社サービス。
Webサイト改善ツール「SiteLead」は月額課金型のサービスで、運営するWebサイトのランディングページやコンバージョンレートの改善を目的とする。離脱率を表示し、ユーザーがどこで離脱しやすいか可視化するヒートマップ分析と各種離脱防止機能(ポップアップ機能、レコメンドウィジェット機能等)を提供している。同機能のサービスを競合では10万PV当たり月額30,000円程度で提供しているのに対して、「SiteLead」では約3,500円と破格の料金で提供している点が特徴である。2024年9月末時点の契約件数は数千件で従来は個人事業主が中心だったが、ここ最近はインターネット広告代理店など法人をターゲットにした営業戦略も推進している。
2. メディア事業
メディア事業では、コンテンツ型メディア並びに比較・検討型メディアの運営を行っている。売上規模は両メディアとも同水準だが、事業利益はコンテンツ型メディアで稼ぎ出しており、比較・検討型メディアは先行投資段階となっている。コンテンツ型メディアの主力は、ママ向けの情報プラットフォーム「ママスタ」で業界最大級のメディアとなっている。同メディアに掲載するディスプレイ広告やタイアップ広告が収入源である。業界特化型メディアのため、クライアント企業も対象ユーザーへのリーチが図りやすく月間訪問者数も多いことから、広告単価の水準は一般的なポータルサイトよりも高くなっている。このほかにも女性をターゲットとしたコンテンツ型メディアに注力しており、40代~50代の女性層をターゲットにしたライフスタイルメディア「saita」、20代の女性向けトレンドメディア「4MEEE」や、ヨガ&ビューティオンラインニュースメディア「ヨガジャーナルオンライン」などを運営している。
一方、比較・検討型メディアは、同サイトに情報を掲載するクライアント企業に対して、見込み顧客を送客することで収益を獲得する成果報酬型のビジネスモデルである。ユナイトプロジェクトが運営する「塾シル」(学習塾ポータルサイト)のほか、TAG STUDIOが運営する「転職派遣サーチ」「転職Finder」(人材サービス会社の比較・検索サイト)、「プロリア」(プログラミングスクールの口コミサイト)などがある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■事业概要
インタースペース<2122>于1999年成立,主要以互联网广告业务为目的,展开展了以联盟广告为中心的绩效营销业务和媒体业务两项业务。在2024年9月期的业务部门组成比例中,绩效营销业务占营业收入的62.8%,业务利润的76.6%,占据了过半。
截至2024年9月末,集团合并子公司已达9家。在国内,主要业务包括2018年4月分拆的(株)ストアフロント(主要开展店型DX解决方案)、2018年成立的(株)TAG STUDIO(运营比较型媒体)、2018年1月子公司化的4MEEE(株)(针对20岁女性的“4MEEE”和针对敏感主妇和妈妈群体的“4yuuu”等媒体服务的运营)、2020年4月子公司化的(株)ユナイトプロジェクト(学习辅导门户网站“塾シル”的运营),以及2023年4月从(株)tact收购的网站改善工具“賢瓦”(现已改称为“SiteLead”)的业务的(株)N1テクノロジーズ。而在境外,有4家公司在东南亚(印度尼西亚、泰国、新加坡、马来西亚)开展绩效营销业务。除此之外,在越南还设立了一家与当地企业合资成立的权益法适用公司(出资比例49%,展开绩效营销业务)。
1. 绩效营销业务
绩效营销业务由本公司及境外子公司运营的联盟服务“アクセストレード”提供的绩效广告(即联盟广告)以及店型DX解决方案“モバイルウインドウ(旧ストアフロントアフィリエイト)”和N1テクノロジーズ运营的网站改善工具“SiteLead”等组成。营业收入的约62%来源于绩效广告收入,其余则由店型DX解决方案和“SiteLead”等的营销解决方案营业收入构成。在联盟运营商中,该公司是行业领先者之一,上市竞争对手包括Funko<2461>、adways<2489>、ValueCommerce<2491>、Rentrax<6045>等。
联盟广告是指基于业绩报酬的互联网广告,广告主根据最终结果的发生(如商品购买或资料请求),向发布广告的网站(合作网站)或电子邮件杂志等的运营者支付对价。作为广告主和广告发布者(媒体合作伙伴)之间的中介环节,像本公司这样的运营商提供联盟程序(联盟服务提供商)。关于营业收入,自2022年9月期起,由于适用“收入确认会计标准”等,记录了广告主获得的广告费用中扣除媒体费用等后的金额。由此不再确认作为营业成本的媒体费用等,因此对营业利润没有影响。此外,广告处理额对应的销售总利润率约为20%至30%,其余则为支付给合作伙伴的报酬(旧会计标准基础)。
联盟程序是广告发布者在其网站上发布广告所需的工具,各个运营商提供的工具都非常易用。公司在2001年开发了“アクセストレード”,截至2024年9月末,注册合作伙伴数量约为282万网站,活跃程序数量为3,576件。特别是自2019年以后,境外合作伙伴数量显著增加,最近已占到70%以上。各国东南亚由于在线业务扩张,亦可看出联盟服务已普及。
店型DX解决方案主要在手机销售店提供服务。广告主向购买智能手机的消费者提供的内容应用或服务,由店员推荐,在下载或服务启动时就会产生业绩报酬,同时在按月收费的服务中,会在合同期内产生收益。因为店员直接向客户解释和推荐商品・服务,成为广告主具成本效益高的广告服务。目前,按月收费的服务占据了大多数营业收入,随着合同件数的增加,形成了库存型的商业模式。主要商品包括针对智能手机用户的安防产品,以及公司的产品云备份服务“ポケットバックアップ*1”和防止骚扰电话服务“ダレカナブロック*2”等。竞争对手包括エムティーアイ<9438>。
※1 月费550日元(含税),可无限制自动将智能手机的数据保存到云端的服务。由于是自家服务,每合同的毛利润比其他商家的产品高出每月数十日元。
※2 月费495日元(含税)(iOS应用内购为500日元),能够识别和自动阻挡骚扰电话,自动识别发信来源,并进行短信过滤的自家服务。
网站改善工具“SiteLead”是月费制服务,旨在改善所经营网站的着陆页面和转化率。通过显示离脱率,提供用户在哪些地方容易离开可视化的热力图分析和各种离脱防止功能(弹窗功能、推荐小部件功能等)。该功能的服务在竞争对手那里以每10万PV约30,000日元提供,而“SiteLead”则以约3,500日元的低价提供,这是其特征。到2024年9月底的合同数量为几千件,传统上以个人创业者为主,但最近也在推行针对法人如互联网广告代理的营销战略。
2. 广播业务
广播业务中,运营内容型媒体以及比较·检讨型媒体。虽然两种媒体的营业规模相同,但业务利润主要来自内容型媒体,而比较·检讨型媒体仍处于先期投资阶段。内容型媒体的主力是面向妈妈的信息平台“妈妈星”,其规模为行业最大级别。该媒体的收入来源为展示广告和合作广告。由于是行业专属媒体,客户企业也容易触达目标用户,月访客数也很高,因此广告单价水平高于一般的门户网站。此外,还注重面向女性的内容型媒体,运营针对40至50岁女性群体的生活方式媒体“saita”、面向20岁女性的趋势媒体“4MEEE”以及瑜伽与美容在线新闻媒体“瑜伽日报在线”等。
另一方面,比较·检讨型媒体是一种成果报酬型的商业模式,通过将潜在客户引导到信息展示的客户企业来获取收益。除了由联合项目运营的“补习班搜索”(学习补习班门户网站),还有由TAG STUDIO运营的“职业派遣搜索”“职业寻找者”(人力服务公司的比较·搜索网站)以及“普罗利亚”(编程学校的评价网站)等。
(撰写:FISCO客座分析师佐藤让)