株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:近藤禎人、以下「ジェイテクト」)のグループ会社、株式会社ジェイテクトサーモシステム(以下、ジェイテクトサーモシステム)と株式会社ジェイテクトフルードパワーシステム(以下、ジェイテクトフルードパワーシステム)が、2024年度(令和6年度)省エネ大賞製品・ビジネスモデル部門で「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。
ジェイテクトグループは、「環境チャレンジ2050」を策定し「All for One Earth」をスローガンに、かけがえのない地球を次世代につなぐためのチャレンジをし続けています。カーボンニュートラル達成のためにSCOPE1、2、3すべてにおいてCO2排出量削減をすすめ、自社の生産活動に関連するSCOPE1、2においては2035年にカーボンニュートラル達成を目指しています。
今回の省エネ大賞では、自社のCO2排出量削減だけでなく、多様な産業へのCO2排出量削減に貢献するジェイテクトグループ会社の製品が評価され、2社それぞれが受賞しました。
2024年度省エネ大賞 省エネルギーセンター会長賞受賞
ジェイテクトサーモシステム「金属・工業加熱装置向けCNレトロフィットサービス」
金属の熱処理工程はCO2排出量が多く、2022年度では2,400万トンのCO2が国内の工業炉から排出されています。工業炉の平均的な耐用年数は約30年と長く、現状の炉を活用した省エネ対策が急務でした。
今回受賞した、「金属・工業加熱装置向けCNレトロフィットサービス」は現在稼働中の炉のCO2排出量削減に貢献するものです。
- スーパーモルダサーム
加熱室の断熱層には従来、断熱れんが、断熱ボードが使用されています。その断熱れんが、断熱ボードを新たな素材と独自の製法で自社開発したスーパーモルダサームに変更することで断熱性が向上し、待機状態の消費電力を従来に比べ約20%の低減が期待できます。(930℃の空炉の場合) - QEC(Quenching oil temp Eco Control)
焼入油槽を有する熱処理装置は、通常、次の焼入れをするまでの間、油温を一定に保つ必要があります。従来は焼入後に焼入油を強制冷却し、ヒーターによる短時間加熱を繰り返すことで一定温度にしていますが、強制冷却を行わず、次の焼入タイミングまでに徐々に冷却するよう制御方法を最適化しました。これにより、油温保持に使用するヒーターの消費電力を従来に比べ約50%の低減が期待できます。(設定温度90℃の場合) - N2ショット
ガス浸炭炉は、製品の投入・排出時の扉の開閉で炉内や油槽が負圧になると、未燃焼エアの吸い込みによる爆発のリスクがあります。そのため負圧にならないよう、常時大流量の変成ガスが熱処理炉に導入されていますが、扉開閉時以外の圧力安定状態では過剰な量となっています。そこで変成ガスの量は常に小流量とし、内圧が乱れるタイミングにはN2ガスを投入することで、変成ガスの量を従来比で約1/3以上削減することができ、ガス生成に消費されるエネルギーの低減が期待できます。
2024年度省エネ大賞 省エネルギーセンター会長賞受賞
ジェイテクトフルードパワーシステム「超低電力電磁切換弁 HD1Eシリーズ」
製造業のCO2排出量削減、カーボンニュートラルを達成のためには生産設備の省電力化が最も効果的です。今回受賞した「超低電力電磁切換弁 HD1Eシリーズ」は、生産設備に取り付ける電磁切換弁で、従来製品を上回る省電力化を達成し、製造業のカーボンニュートラルに貢献する製品です。
磁気回路の構成を見直すことで磁気回路のロスを低減、プランジャの吸着面形状を見直すことで、過剰な吸引力を低減できました。その2つの方策により必要な吸引力を確保するとともに、電磁切換弁本体の消費電力約30%の低減を実現しています。また、形状の見直しなどにより製品質量を8%低減しています。
今後に向けて
ジェイテクトグループはソリューションプロバイダーとして今回受賞した製品に留まらず、自社のCO2排出量削減に加え、あらゆる産業のCO2排出量削減に貢献するソリューションを提供していきます。
ジェイテクトグループのコンピタンスを活かし、社内外のコンピタンスをつなぎ共創することにより、Only Oneのソリューションを提供し、地球、世の中、お客様に貢献していきます。
株式会社杰克特(总部:爱知县刈谷市,董事社长:近藤禎人,以下称“杰克特”)的群公司,株式会社杰克特热系统(以下称杰克特热系统)和株式会社杰克特流体动力系统(以下称杰克特流体动力系统)在2024年度(令和6年度)省能大奖产品与业务模式类别中荣获“省能源中心会长奖”。
杰克特群制定了“环境挑战2050”,以“为地球而战”为口号,不断挑战将珍贵的地球传递给下一代。为实现碳中和,在SCOPE 1、2、3的全部范围内推进CO2排放量减少,针对与自身生产活动相关的SCOPE 1、2,力争在2035年实现碳中和。
此次省能大奖不仅评价了自家的CO2排放量减少,同时也对为多样产业的CO2排放量减少作出贡献的杰克特群公司产品给予了认可,两家公司分别获得了奖项。
2024年度省能大奖 省能源中心会长奖获奖
杰克特热系统“金属·工业加热设备用CN改造服务”
金属的热处理工序CO2排放量较多,2022年度国内工业炉共计排放了2400万吨的CO2。工业炉的平均使用年限约为30年,利用现有炉具进行省能对策显得尤为紧迫。
此次获奖的“金属·工业加热设备用CN改造服务”是为减少正在运行的炉具的CO2排放量所做的贡献。
- 超级莫尔达萨姆
加热室的绝热层通常使用绝热砖和绝热板。通过将这些绝热砖和绝热板更换为自家开发的超级莫尔达萨姆这种新材料和独特的制造方法,可以提高绝热性,并预计待机状态的耗电量将比以前降低约20%。(930℃的空炉情况下) - QEC(淬火油温度生态控制)
具有淬火油槽的热处理装置通常需要在下次淬火前保持油温恒定。以往是在淬火后强制冷却淬火油,通过加热器进行短时间加热反复达到恒定温度,但现在优化了控制方法,不进行强制冷却,而是逐渐冷却至下次淬火的时机。这样可以降低与保持油温有关的加热器的耗电量,预计比以前减少约50%。(设定温度为90℃的情况下) - N2注入
气体浸碳炉在产品投入和排出时,炉内和油槽会因门的开闭而产生负压,存在因未燃烧空气吸入而引发爆炸的风险。因此,为了避免负压的出现,始终有大量的改性气体被导入热处理炉,但在门开闭以外的压力稳定状态下,改性气体的量往往过多。因此始终保持改性气体的流量较小,并在内压混乱的时机注入N2气体,通过这种方式可以将改性气体的量降低到传统方法的1/3以上,预计能减少气体生成所消耗的能源。
2024年度省能大奖 省能源中心会长奖获奖
杰克特流体动力系统“超低电力电磁切换阀 HD1E系列”
为了减少制造业的二氧化碳排放,达到碳中和,生产设备的节能化是最有效的。此次获奖的“超低电力电磁切换阀 HD1E系列”是安装在生产设备上的电磁切换阀,实现了相较于传统产品的更高节能效果,为制造业的碳中和贡献了这款产品。
通过重新审视磁回路的构成,降低了磁回路的损耗;通过重新审视插头的吸附面形状,降低了过大的吸引力。这两项措施确保了所需的吸引力,同时实现了电磁切换阀本体约30%的电力消耗降低。此外,通过形状的审视等措施,产品质量降低了8%。
今后面向未来
杰克特群不仅提供此次获奖产品的解决方案,还将致力于自身的二氧化碳排放减少,并为各行各业的二氧化碳排放减少提供解决方案。
利用杰克特群的能力,连接公司内外的能力,进行共同创造,提供独一无二的解决方案,为地球、社会与客户做出贡献。