日本で開発されたペロブスカイト太陽電池は、現時点で約95%のシェアを持つシリコン太陽電池に代わり、今後の普及が期待される次世代太陽電池。ヨウ素を主原料とする「ペロブスカイト構造」の素材を塗布して製造する。フィルムやガラス基板などに塗布できるため、シリコン製に比べて低コストでの製造が可能なうえに、厚さは100分の1程度、重さは10分の1程度にもなる。軽量で曲がるため、建物の壁面や自動車の屋根部といった部分への設置も可能になる。 シリコン製と比べて、耐久性や太陽光エネルギーの変換効率で劣る点や、有害な鉛が原料に必要といった課題があるが、いずれも克服されつつある。 経済産業省は2024年11月26日、25年度から国内市場を早期に立ち上げ、年間数百メガワット(100メガワットは約3万世帯分の年間消費量)程度の生産体制を確立し、40年には約20ギガワット(約600万世帯分)の導入を目指すと公表した。
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