■中長期的な方向性
4. 企業価値向上に向けた課題認識と施策
ダイキアクシス<4245>では、仕入価格上昇分の価格転嫁の遅れや先行投資による利益圧迫によりROEが低下し、PBRも1倍前後で推移している状況について課題認識している。引き続き中長期的な成長を視野に入れ、販売地域拡大、生産能力・競争力の強化を図るとともに、利益率の改善に向けてコスト管理やIT推進に取り組む。事業拡大に向けては、「環境機器関連事業」における海外展開の加速(特にインド)がドライバーとなる。また、競争力強化には、「住宅機器関連事業」における木構造事業や「再生可能エネルギー関連事業」におけるPPAモデルの展開及びバイオディーゼル燃料などをポイントにあげている。一方、コスト管理については、海外におけるスリランカモデル※の採用検討や、「住宅機器関連事業」における集中購買、不採算事業の見直しなどに取り組む。
※スリランカモデルの特徴として、1) 組立作業であるため人財育成が容易、2) 組立工場であるため初期投資が少ない、3) 運送費・税関・税金の節約となる、などが挙げられる。
5. 弊社による注目点
国内経済が成熟していくなかで、世界中の新興国で深刻化する水環境問題に着眼し、社会課題の解決を自社の成長に結び付ける方向性は、非常に魅力的で理にかなった戦略であると弊社でも評価している。とりわけ新興国に見合った仕様やコストで、品質の高い製品・サービスを提供できる同社には大きなアドバンテージがあり、ポテンシャルの大きな市場を切り拓いていく可能性は十分にあると見ている。そのうえで、成否を決するのは、いかに各国政府と連携を図り、主体的にレギュレーションづくりに関与できるかということと、世界で活躍できる人財の育成にあるだろう。日本における浄化槽普及の歴史が今後のアジア・アフリカのモデルとして注目されており、高度成長期からの古い歴史を持つ同社にとっては、日本における浄化槽製造・普及の過程をアジア・アフリカに再現していくことで、環境への貢献はもちろん、同社自身の大きな飛躍にもつながると考えられる。人財育成についても、現在進めているインドでの取り組み(インドモデル)が軌道に乗れば、そこからの人財輩出も含め、今後の海外展開を早める転機になる可能性もある。もちろん、新興国特有の難しさもあろうが、その点は新社長のこれまでの経験や経営手腕に期待したい。国内では、引き続きM&Aを活用した事業基盤の強化に注目している。特に構造的な問題を抱える「住宅機器関連事業」や、ポストFITを見据えて新たなビジネスモデルを進めている「再生可能エネルギー関連事業」については様々な戦略オプションが考えられるが、これまでもM&Aを通じて事業ポートフォリオを強化してきた同社にとっては、まさに環境変化や業界の動きが激しい時こそ、新たなチャンスが巡ってくる可能性が高いと見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
■中長期方向
4。確認旨在提高公司價值的問題和措施
Daiki Axis(4245)認識到以下情況存在問題:由於收購價格上漲的價格轉移延遲以及前期投資帶來的利潤壓力,投資回報率下降了,PBR也上漲了約1倍。爲了實現中長期增長,我們將擴大銷售區域,加強生產能力和競爭力,並努力進行成本管理和信息技術推廣以提高利潤率。加快 “環境設備相關業務” 的海外擴張(尤其是印度)將是業務擴張的驅動力。此外,還提到了諸如 “住宅設備相關業務” 中PPA模型和生物柴油燃料的開發以及在 “可再生能源相關業務” 中開發PPA模型等要點,以增強競爭力。同時,在成本管理方面,我們正在考慮在海外採用斯里蘭卡模式*,集中採購 “住房設備相關業務”,並審查無利可圖的業務。
*斯里蘭卡模式的特點包括:1)由於是裝配工作,因此易於人力資源開發;2)由於是裝配廠,因此初始投資較低;3)節省運輸成本、海關和稅收。
5。我們的亮點
隨着國內經濟的成熟,我們還評估了關注全球新興國家日益嚴重的水環境問題的方向,並將社會問題的解決方案與公司的增長聯繫起來,這是一項非常有吸引力和合理的戰略。最重要的是,該公司能夠提供規格和成本與新興國家相稱的高質量產品和服務,具有很大的優勢,我認爲它很有可能開闢一個潛力巨大的市場。此外,決定成敗的可能在於如何與各國政府合作,積極參與法規的制定,以及能夠在世界上發揮積極作用的人力資源的開發。日本化糞池的普及歷史作爲未來亞洲和非洲的典範備受關注,對於自快速增長時期以來歷史悠久的公司而言,人們認爲,在亞洲和非洲複製日本的化糞池製造和傳播過程不僅將爲環境做出貢獻,而且還將爲公司本身帶來重大飛躍。至於人力資源開發,如果印度目前正在實施的舉措(印度模式)步入正軌,則有可能成爲加快未來海外擴張的轉折點,包括從那裏生產人力資源。當然,也可能存在新興國家特有的困難,但從新總統迄今爲止的經驗和管理技能來看,我想對此充滿期待。在日本,人們繼續關注通過併購加強業務基礎設施。特別是,對於存在結構性問題的 “房屋設備相關業務” 和 “可再生能源相關業務”,可以考慮各種戰略選擇,這些業務預計將迎來變革後的新商業模式,但對於迄今爲止一直通過併購加強業務組合的公司來說,隨着環境變化和行業動向,新的機會很有可能出現激烈。
(由 FISCO 客座分析師柴田鬱夫撰寫)