■今後の見通し
2.成長戦略
ネットイヤーグループ<3622>は、1) 顧客接点改善の対象領域拡張による競合優位性の強化、2) 多面的なサービス提供による重点顧客の拡充、3) NTTデータとの協業強化による安定的な顧客創出、4) 提供サービスの拡充、5) 人的リソースの確保・育成の5点を成長戦略として推進している。
(1) 顧客接点改善の対象領域拡張による競合優位性の強化
同社は顧客接点改善の対象領域を拡張し、価値提供の範囲を拡大することで顧客の多様なニーズに応え事業成長を加速させる。具体的には、従来のWeb領域に留まらず、デジタル領域全般(ソーシャルメディア、ネット広告、EC等)やリアル(実店舗)まで顧客接点を広げることで、顧客企業を支援できる範囲を広げ、競争が激しい市場において競合優位性を確保していく。
(2) 多面的なサービス提供による重点顧客の拡充
顧客企業に対する多面的なサービス提供による関係深化と、重点顧客数の増加による収益効率の向上を目指す。顧客接点ごとに企画やデザイン、開発、運用改善など複数のサービスをワンストップで提供することで、スターバックスのように複数年にわたって数億円規模の安定した取引が見込める重点顧客との取引深耕を図る。現在は数社に留まるが、10社程度の候補企業を重点顧客へと育成していく。
(3) NTTデータとの協業強化による安定的な顧客創出
NTTデータ及びグループ各社と顧客戦略を共有し、協働による営業開拓と両社の強みを生かした価値を提供していくことで、同社単独ではリーチしづらい重点顧客の創出を図る。2024年3月期は大型プロジェクトが終了したこともあり減収となったが、2025年3月期は新社長のプレゼンスも生かしながら協業案件の受注を獲得し、2023年3月期の水準までの売上回復を目指す。
(4) 提供サービスの拡充
中長期的な持続的成長を実現するため、カスタムプロジェクトの拡大だけではなく、ある程度仕組み化されたサービスの拡充による効率化が重要となるため、同社は現在「デザイン&アジャイル」「ブランドバリューアップ支援」「SaaSインテグレーション」「フルスタックSX」の4つのサービスの拡大に注力している。前期は一部で成果があったものの、顧客企業側のニーズと、同社が提案するサービスのギャップを埋めることができず、全体の収益を押し上げるまでには至らなかった。2025年3月期は顧客企業にとって魅力あるサービスとなるよう、サービス品質を向上することで拡販を図る。
さらには、新規サービスの開発も進めている。2023年9月に資本提携契約を締結したHexabaseとは、小規模事業者をターゲットとしたプロダクトを共同開発中で年内のリリースを目指している。Hexabaseは、企業が新規事業を立ち上げる際に必要となるシステムの開発基盤をクラウドサービスとして提供する、いわゆるBaaS(Backend as a Service)企業である。Hexabaseが提供するBaaS「Hexabase」は、エンジニアがバックエンドのコーディングなしで本格的なWebシステムの開発が可能であり、OSS※による先進的なマイクロサービス基盤により、業務プロセスやビジネスニーズに応じた多様なバックエンド機能をクラウドサービスとして一元的に提供している。Hexabaseとは今回の共同開発だけでなく、同社が手掛けるフロントエンド領域と「Hexabase」のサービスをセットで顧客に提案し、今まで取りこぼしていた見込み案件の受注成約率を高めるべく営業活動の連携も開始している。
※OSS(Open Source Software):ソースコードが公開されており、誰でも自由に閲覧、変更、配布可能なソフトウェア。
そのほか、自社にないリソースを持つ企業に対してM&Aやアライアンスを行い、効率的に事業基盤を強化・拡大する。特に、AIの活用はデジタルマーケティング領域においても重要になってきていることから、積極的に取り組む。具体的には、2023年9月に米国のAIプラットフォームベンダーであるbehamics,Inc.と国内初の代理店契約を締結した。
BehamicsはECサイトのパフォーマンスをAIで分析し、収益を向上させることに特化したEC向けSaaS AIプラットフォームを提供している。サービスの特徴としては、1) ECサイト上で商品閲覧中のユーザーに対して、正しく購入の意思決定を下せるように追加情報とリマインダーをポップアップで表示する機能、2) AIによって技術的及びパフォーマンスの問題を検出し、見つけにくいバグを自動的に発見する機能、3) AI分析によって迅速に収益増減の理由が把握できる機能の3つがある。同社はEC分野において「Shopify」の導入支援を手掛けており、behamicsのサービスも併せて提案することで、顧客のECビジネスの早期収益化を支援するとともに、EC分野における受注拡大につなげる考えだ。2024年4月には国内初ユーザーとして、50代以上の女性を対象に出版・物販事業を展開する(株)ハルメクの公式通販サイトに導入された。顧客からの評価は上々のようで、今後はハルメクの導入事例をもとに拡販していく。
また、2024年6月にはWebサイトのCRO(コンバージョン率最適化)を支援する新サービス「ネットイヤーCVR Max」の提供を開始した。(株)LeanGoのサイト改善ツール「DEJAM」を活用して顧客オウンドメディアのCVRを向上し、効率よく収益成長を支援するサービスとなる。これまで推進してきたPOS(パフォーマンス最適化サービス)におけるコンサルタントの経験と勘に頼ったアプローチからの脱却を図り、同社のUX視点と「DEJAM」の活用によって、データに基づく客観的な洞察と定性的な分析を行う。これにより、改善策の立案及び施策の実行・効果検証といったPDCAサイクルを通じたパフォーマンスの向上をサポートしていく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■未來展望
2。增長戰略
Netyear Group <3622>正在推廣5點作爲增長戰略:1)通過擴大改善客戶聯繫點的目標領域來增強競爭優勢;2)通過提供多方面服務擴大優先客戶;3)通過加強與NTT DATA的合作來創造穩定的客戶;4)擴大提供的服務;5)保護和開發人力資源。
(1) 通過擴大目標區域來改善客戶聯繫點來增強競爭優勢
該公司通過擴大目標領域以改善客戶聯繫點和擴大價值提供範圍,加速業務增長,以滿足不同的客戶需求。具體而言,通過不僅擴大傳統網絡領域的客戶聯繫點,而且擴大整個數字領域(社交媒體、互聯網廣告、電子商務等)和現實(實體商店)的客戶聯繫點,將擴大客戶公司獲得支持的範圍,並在競爭激烈的市場中確保競爭優勢。
(2)通過提供多方面服務擴大優先客戶
我們的目標是通過向客戶公司提供多方面的服務來深化關係,並通過增加優先客戶的數量來提高利潤效率。通過爲每個客戶聯繫點提供規劃、設計、開發和運營改善等多項服務,我們的目標是深化與優先客戶的交易,在這些客戶中,星巴克等有望在多年內實現數億日元規模的穩定交易。目前,只有少數幾家公司,但將有大約10家候選公司發展成爲優先客戶。
(3) 通過加強與NTT DATA的合作,創造穩定的客戶
通過與NTT DATA和集團公司共享客戶戰略,並提供利用兩家公司優勢的價值,我們的目標是創造公司難以單獨接觸到的優先客戶。由於大型項目的完成,2024/3財年的銷售額有所下降,但在2025/3財年,合作項目的訂單是在利用新總裁的到來之際獲得的,我們的目標是將銷售恢復到2023/3財年的水平。
(4) 擴大提供的服務
爲了實現中長期的可持續增長,不僅要擴展定製項目,還要通過在一定程度上擴展服務結構來提高效率,因此該公司目前正專注於擴展 “設計與敏捷”、“品牌價值提升支持”、“SaaS集成” 和 “全棧SX” 這四項服務。儘管上一財年取得了部分業績,但無法填補客戶公司的需求與公司提出的服務之間的差距,也沒有帶來整體收益的提高。在截至2025/3的財年中,我們的目標是通過提高服務質量來擴大銷售,使其成爲對客戶公司有吸引力的服務。
此外,新服務的開發正在進行中。Hexabase於2023/9年度簽訂了資本聯盟協議,正在共同開發針對小型企業的產品,並計劃在年底之前發佈這些產品。Hexabase是一家所謂的BaaS(後端即服務)企業,它爲公司以雲服務形式開展新業務所需的系統提供開發基礎架構。Hexabase提供的BaaS “Hexabase” 使工程師無需後端編碼即可開發全面的Web系統,並且根據業務流程和業務需求使用使用OSS*的高級微服務基礎架構作爲雲服務集中提供各種後端功能。除了與Hexabase的聯合開發外,他們還將公司處理的前端領域和向客戶提供的 “Hexabase” 服務作爲一個整體,銷售活動方面的合作也開始提高迄今爲止遺漏的預期項目的訂單接受率。
*OSS(開源軟件):其源代碼向公衆開放,任何人都可以自由查看、修改和分發的軟件。
此外,將爲資源不在公司內部的公司進行併購和聯盟,並將有效地加強和擴大業務基礎。特別是,由於人工智能的使用在數字營銷領域變得越來越重要,我們將積極努力。具體而言,日本的第一份代理協議是在2023/9年與美國人工智能平台供應商Behamics, Inc. 簽署的。
Behamics利用人工智能分析歐共體的網站性能,併爲EC提供專門用於提高利潤的SaaS人工智能平台。該服務有三個特點:1)在彈出窗口中向在EC網站上瀏覽產品的用戶顯示額外信息和提醒的功能,以便他們能夠正確做出購買決策;2)檢測人工智能的技術和性能問題並自動發現難以發現的錯誤的功能;3)通過人工智能分析可以快速掌握利潤增減原因的功能。該公司參與支持在EC領域引入 “Shopify”,其想法是通過提出Behamics服務來支持客戶的EC業務的早期貨幣化,並促進EC領域的訂單擴展。2024/4年,它作爲日本第一個用戶被引入Halmek Co., Ltd.的官方在線購物網站,該網站爲50多歲及以上的女性開發出版和產品銷售業務。客戶的評價似乎非常好,未來將根據Halmek的介紹案例擴大銷售額。
此外,在2024/6年,開始提供一項新服務 “Netyear CVR Max”,以支持網站的CRO(轉化率優化)。該服務利用LeAngo有限公司的網站改進工具 “DEJAM” 來改善客戶自有媒體的CVR並有效支持利潤增長。我們的目標是打破迄今爲止一直推廣的依賴顧問在POS(性能優化服務)方面的經驗和直覺的方法,利用公司的用戶體驗觀點和 “DEJAM”,根據數據進行客觀的洞察和定性分析。因此,通過PDCA週期來支持績效改進,例如起草改進措施和措施的執行/效果驗證。
(作者:FISCO 客座分析師佐藤喬)