■メディネット<2370>の事業活動の進捗及び成長戦略
(1) 特定細胞加工物製造業
再生・細胞医療に取り組む製薬企業、大学、医療機関、研究機関などから製造受託する特定細胞加工物の細胞種・品目を増やす。特に免疫細胞以外の新しい細胞種による加工受託メニューの拡大を推進する。今後も最新の「がんの個別化医療」に貢献しつつ、業績拡大を目指す。
「NKT細胞活性化樹状細胞(がん領域)」は2023年2月より製造受託を開始した。これにより、免疫細胞治療の幅が広がり、がん患者が最適な免疫治療を選ぶことができるようになった。
「脂肪由来間葉系幹細胞(ASC)」については、第19回日本免疫治療学会(2022年5月)で自社技術を確立したことを発表した。様々な疾患に対して臨床応用されており、間葉系幹細胞治療への期待は大きい。ASCの提供計画数は231件(2023年12月同社調べ)と年々増加傾向にあり、間葉系幹細胞を用いた再生医療提供医療機関は281施設が登録している。現在、医療機関からの同社へ製造委託の問い合わせが増えており、同社ではまず対象疾患を「肝疾患」とし、2024年10月に医療機関(治療施設)からの加工受託を開始する準備を進めている。
同社は、セルアクシア(株)が保有する「ダイレクトコンバージョン法」を活用して「歯科診療領域における先進的な骨造成治療法の実用化」に向けた共同研究を行うという基本合意書を、2022年10月に締結した。「ダイレクトコンバージョン法」とは、歯科インプラント手術で歯を入れ戻した際に、歯茎を安定させるための技術である。歯茎から細胞を採取・再生し、インプラントとともに埋め込むことでしっかりと固定できるようになる。メリットとして、インプラント手術のスピード化やインプラントの安定性が挙げられる。ただし、この骨造成治療法の実用化にはまだ時間がかかるとしている。
(2) CDMO事業の拡大強化
同社はこれまでの治験製品に関してヤンセンファーマの製造受託基準をクリアし、製造受託してきた実績と経験を生かすことで、CDMO事業を強化し売上拡大を目指している。国内外製薬企業やバイオベンチャー企業に対し、アプローチを強化している。
(3) バリューチェーン事業の推進
アカデミア(大学、研究機関)を中心として施設運営管理業務を継続受託するとともに、新たに再生・細胞医療分野への参入を企図するアカデミアや製薬企業の様々なニーズに合わせたサービスに取り組み、販売強化につなげていく。なかでも「施設運営管理」は顧客との契約更新により安定した売上を確保しており、「再生医療関連サービス」も固定顧客からの売上が順調に推移している。
2023年9月期からは、バリューチェーン事業の再生医療関連サービスのリソース(細胞製造プロセスや人材)を細胞加工業の2本柱である特定細胞加工物製造業とCDMO事業にシフトして、効率的資源配分を実施している。
(4) 国内外の企業とのアライアンス活動強化
同社がγδΤ(ガンマ・デルタT)細胞培養加工技術のライセンス契約を締結した台湾MBCの提携医療機関が8施設に拡大した。新規提携医療機関の探索・交渉も含め、着々とビジネスは進展している。がん免疫細胞治療が始まれば治療実績に応じてロイヤリティー収入が同社に得られる見込みである。
このほか、細胞加工技術などのニーズの高い中国や韓国をはじめとした東南アジアを中心に、医療インバウンド需要を取り込み、現地の医療機関に再生・細胞医療が健全に提供されるよう、アライアンスの推進並びに細胞培養加工技術の積極的なライセンス供与を進める。現在複数のアライアンス案件が進行中であり、同社では交渉がまとまり次第公表するとしている。さらに日本での治療を待ち望んでいる多数の患者がおり、同社は日本で円滑に受診・治療できる仕組みを構築して、インバウンド医療ツーリズムの足場を築くとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
關於Medinet <2370>的經營活動進展和成長戰略
(1)特定細胞加工物製造業
拓寬從製藥企業,大學,醫療機構,研究機構等處接受委託製造的特定細胞加工物的細胞種和品目。特別是推進使用除免疫細胞以外的新的細胞種類的加工接受菜單的擴大。在爲最新的“癌症個性化治療”作出貢獻的同時,我們致力於擴大業績。
“NKT活化樹狀細胞(癌症領域)”於2023年2月開始接受制造委託。這拓寬了免疫細胞治療的範圍,使癌症患者能夠選擇最佳的免疫治療。
關於“脂肪來源間充質幹細胞(ASC)”,在第19屆日本免疫治療學會(2022年5月)上宣佈了自主技術的確立。被用於多種疾病的臨床應用,對間充質幹細胞治療的期望很高。ASC的計劃提供數爲231項(據該公司於2023年12月調查)。使用間充質幹細胞進行再生醫療的提供醫療機構已有281個進行了註冊。當前,醫療機構委託我們製造的詢問正在增加,我們首先將以“肝疾病”爲目標疾病,着手準備於2024年10月開始接受治療設施的加工委託。
該公司於2022年10月簽署了意向書,利用Cell Axia(株)持有的“直接轉換法”,進行面向牙科診療領域的先進骨成形治療法的實際應用共同研究。所謂“直接轉換法”是一種技術,用於固定牙齦以穩定植入牙齒的手術。通過從牙齦中提取並再生細胞,將其與種植體一起埋入,使其能夠牢固固定。其優點是可以加速種植牙手術,提高種植物的穩定性。但是,該骨成形治療法的實際應用仍需要一定的時間。
(2)CDMO業務的拓展和強化
該公司通過利用已經通過了Janssen Pharma的委託生產標準並受到了生產委託的經驗和実績,強化了CDMO業務,旨在擴大銷售。 對國內外製藥企業和生物初創企業的接觸正在加強。
(3)增強價值鏈業務
在持續承接大學,研究機構等設施運營管理業務的同時,通過積極開展針對希望參與再生和細胞醫學領域的大學和製藥企業的各種服務的銷售增進。 其中,“設施運營管理”已通過與客戶的合約更新確保了穩定的銷售額,而“再生醫療相關服務”從固定客戶的銷售額正在順利推進中。
從2023年9月期開始,該公司將再生醫療相關服務的資源(細胞製造過程和人力資源)轉向特定細胞加工物製造業和CDMO業務這兩個主業支柱,以實施高效的資源配置。
(4)強化與國內外企業的聯盟活動
該公司與MDA(臺灣)簽署了γδΤ(伽瑪-δ-T)細胞培養加工技術的許可協議,合作醫療機構已擴大到8個。除了探索和談判新的合作醫療機構外,業務也在有條不紊地推進。一旦進行免疫細胞治療,將有望獲得同公司的版稅收入。
此外,在亞洲市場需求旺盛的中國和韓國等東南亞地區,推進聯盟以吸引醫療旅遊需求併爲當地醫療機構提供再生和細胞治療技術的健全服務,積極促進細胞培養和加工技術的授權許可。當前,該公司正在推進多個聯盟業務,將在交涉結束後公佈。此外,許多正在等待在日本治療的患者,該公司計劃建立一個可以順利接診和治療的系統,構建醫療旅遊的平台。
(作者:富士客座分析師清水啟司)