■アンジェス<4563>のACRLの取り組み状況
2021年7月よりACRLで開始した希少遺伝性疾患のオプショナルスクリーニング検査については、検査数が2022年12月期の1万件から2023年12月期は2万件となり、2024年12月期も4~5万件と2倍強のペースで拡大する見込みとなっている。手数料収入は前期の115百万円から200百万円を上回り、サービス開始以降はじめて黒字化する見通しだ。検査領域及び受託先の拡大が増加要因となる。
新たな受託先として2024年7月より2つの自治体向けにサービスを開始しており、年末や2025年以降も受託先が広がる可能性がある。国内のオプショナルスクリーニング検査の対象疾患数は最大で9疾患となっているが、すべての疾患に対応していない自治体もある。同社は9疾患すべて、または検査対象から外れている疾患のみを対象とした検査をこうした自治体から受託する。また、公費で実施している新生児マススクリーニング検査の対象疾患として、オプショナルスクリーニング検査の対象であった脊髄性筋萎縮症と重症複合免疫症の2つの疾患を加えることが国の方針として決まったが検査体制が整っていない自治体も多く、こうした自治体からの受注も期待できる。ただ、検査能力に関しては2024年でほぼフル稼働となる見通しとなっており、さらなる事業拡大に向けては検査機器などの投資が必要となる。
検査領域拡大の取り組みとしては、遺伝学的検査※の実施体制の構築を完了しており、「ゾキンヴィ」の対象疾患となるHGPS及びプロセシング不全性PLも含めた遺伝学的検査の受託を段階的に開始する予定だ。スクリーニング検査で要検査判定が出る確率は0.15%と極めて少ないため、ビジネス面からスクリーニング検査と遺伝学的検査の両方を実施する衛生検査所がなく、医療関係者からも一括して委託できる衛生検査所が強く望まれていた。
※スクリーニング検査の結果で疾患の疑いがある場合、また、発症した症状から該当の疾患である可能性がある場合に、その病気の原因となる遺伝子変異の有無を確認することで該当の疾患かどうかを確定させる検査(確定検査)。
また、希少遺伝性疾患の治療効果をモニタリングするバイオマーカー検査の実施体制の構築も進めており、希少遺伝性疾患に関わるスクリーニング検査からバイオマーカー検査まで包括的な検査を実施できる体制を構築することで、検査受託サービスを通じて希少遺伝性疾患に関する新たな治療薬候補品を見出していく考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■Anges 的 ACRL 舉措現狀 <4563>
至於從2021/7財年ACRL開始的罕見遺傳病的可選篩查測試,檢測數量將從2022/12財年的1萬例增加到2022/12財年的2萬例,預計2024/12財年將以2倍以上的速度擴大到4萬至5萬例病例。費用收入已從上一財年的1.15億日元超過2億日元,預計它將自該服務開始以來首次實現盈利。視察區域和承包商的擴大是一個越來越重要的因素。
從2024/7年開始,這兩個地方政府的服務以新承包商的身份開始,承包商有可能在年底和2025年之後擴大規模。在日本,接受可選篩查測試的最大疾病數量爲9種疾病,但也有一些城市不支持所有疾病。該公司將與這些城市簽訂合同,對所有9種疾病進行檢測,或僅對未進行檢測的疾病進行檢測。此外,作爲由公共出資進行的新生兒大規模篩查測試的目標疾病,決定將脊髓性肌萎縮症和重度綜合免疫這兩種疾病作爲一項國家政策,這兩種疾病需要接受可選篩查測試,但有許多城市沒有檢測系統,這些城市也可以下達命令。但是,在檢查能力方面,預計到2024年將幾乎達到滿負荷運轉,進一步擴大業務將需要對檢查設備等進行投資。
爲了擴大測試領域,基因檢測實施系統*的建設已經完成,並計劃逐步開始承包基因檢測,包括HGPS和處理功能不全PL,它們是 “zokinvi” 的目標疾病。由於確定需要進行篩查測試的可能性極小,僅爲0.15%,因此從業務角度來看,沒有既進行篩查測試又進行基因測試的衛生實驗室,人們強烈希望衛生實驗室可以集體外包給醫務人員。
*如果根據篩查測試的結果懷疑某種疾病,或者根據已出現的症狀有可能該疾病是相關疾病,則進行一項測試(最終測試),通過確認是否存在導致該疾病的基因突變來確認該疾病是否屬於相關疾病。
此外,用於監測罕見遺傳病治療效果的生物標誌物測試實施系統的建設也在進行中,通過構建一個可以進行從罕見遺傳病篩選測試到生物標誌物測試的全面測試的系統,其想法是通過測試合同服務發現與罕見遺傳性疾病相關的新的候選治療藥物。
(作者:FISCO 客座分析師佐藤喬)