■今後の成長戦略
アンジェス<4563>は経営理念として、「治療法がない疾病分野や難病、希少疾患などを対象にした革新的な遺伝子医薬を開発・実用化し、人々の健康と希望にあふれた暮らしの実現に貢献する」ことを掲げ、長期ビジョンとして「遺伝子医薬のグローバルリーダー」になることを目指している。
黒字化の時期に関しては、開発パイプラインの進捗状況次第となる。特に、潜在市場規模の大きい米国でHGF遺伝子治療用製品の開発に成功した場合には、数十億円規模のマイルストーン収入(既に受領した契約一時金含む)が得られる見通しであり、後期第2相臨床試験で想定以上の好結果を得られたことは、黒字化達成に向けて一歩前進したと見ることができる。慢性椎間板性腰痛症を対象としたNF-κBデコイオリゴDNAの国内第2相臨床試験の結果は2026年前半にも判明する見込みで、その内容次第で塩野義製薬への導出の可能性も高まると思われる。希少遺伝性疾患の検査受託サービスについては規模が小さいものの、受託先並びに検査領域の拡大によって2024年12月期以降は収益貢献する見通しであり、Emendoについては事業構造改革により知識集約型の研究開発体制に移行し、損失額を最小限に抑えながら、ライセンス活動を積極的に行うことで収益化を目指すことになる。IPOにより資金を独自で調達できるようになれば、同社の財務負担軽減にもつながるだけに今後の動向が注目される。弊社では、これらの取り組みが順調に進めば2020年代後半には連結業績も黒字化する可能性があると見ている。
成長戦略としては、グローバル化に向けた組織強化や人材育成、並びにプラットフォーム技術の深化と拡大に取り組みながら、1) 「コラテジェン(R)」の製品価値最大化、2) パイプラインの継続的拡大、3) 欧米を中心としたグローバル展開の推進、4) 検査受託サービスも含めた希少遺伝性疾患への取り組みを強化することで、企業価値の向上を目指す。希少遺伝性疾患の検査受託サービスを行うことで同疾患領域での新たな開発品候補を見出し、EmendoのOMNIプラットフォーム技術を活用して治療薬を開発する好循環を作り出すことができれば、「遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指す」という同社の長期ビジョン実現の可能性も高まるだけに、今後の展開が注目される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■未來的增長戰略
安捷倫股份有限公司作爲其經營理念宣揚“開發和實用革新性的基因藥物,針對無有效療法的疾病領域、罕見病等,爲人們健康和充滿希望的生活做出貢獻”,其長期願景是成爲“遺傳醫藥領域的全球領導者”。
盈利時期取決於開發管道的進展。特別是,在潛在市場規模巨大的美國成功開發了HGF基因治療用製品,預計可以獲得數十億日元規模的里程碑收入(包括已收到的契約暫定金),如果在後期第2相臨床試驗中獲得預期以上的好結果,則可以認爲朝着實現盈利一步前進。針對慢性椎間盤性腰痛症的NF-κB-decoy寡核苷酸的國內第2相臨床試驗結果有望在2026年上半年確認,具體情況決定了對小野義製藥的導出可能性也隨之增加。雖然針對罕見遺傳性疾病的檢測委託服務規模較小,但通過擴大受託方和檢測領域的拓展,預計從2024年12月期開始,將爲收入做出貢獻。針對Emendo,將通過業務結構改革,轉向知識集中型的研究開發體制,最小限度地抑制損失,並積極推進許可活動,以實現收入化。如果可以通過IPO獨立籌集資金,則僅有利於該公司的財務負擔,因此未來的發展趨勢備受關注。我們認爲,如果這些舉措順利進行,聯合業績在2020年代後期有可能實現盈利。
作爲增長戰略,我們將通過加強組織建設和人才培養,深化和擴大平台技術,着手實施以下措施,以提高企業價值:1)最大化“膠原蛋白(R)”的產品價值;2)持續擴大開發管道;3)推進以歐美爲中心的全球化擴張;4)加強針對檢測委託服務等罕見遺傳性疾病的措施。通過進行罕見遺傳性疾病檢測委託服務,我們可以找到新的開發候選品,利用Emendo的OMNI平台技術開發治療藥物,從而形成良好的循環。這也使得該公司成爲實現“成爲遺傳藥物領域的全球領導者”的長期願景的可能性更強,因此未來的發展趨勢備受關注。
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)