■業績動向
1. 2024年11月期第2四半期の業績概要
ネクスグループ<6634>の2024年11月期第2四半期の連結業績は、売上高が485百万円(前年同期比5.4%増)、営業損失が196百万円(前年同期は87百万円の損失)、経常損失が195百万円(同48百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が203百万円(同87百万円の利益)となった。
メタバース・デジタルコンテンツ事業では、VR関連の開発が進行中のほか、主力作品「静かなるドン」の販売が復調し、公式YouTubeチャンネルの登録者数は10万人を突破した。IoT関連事業では、NVIDIAのGPUを利用したリアルタイム画像認識技術と高速モバイル通信技術を搭載した「AIX-01NX」において、各通信事業者との動作確認を進めるとともに、AIソリューションパートナー及び技術パートナーとの共創によるビジネス機会の拡大に注力した。加えて、会話型AI「Dialogue AI」を展開する(株)レグラスと、「AIX-01NX」を利用した画像解析との連携についての共同研究を開始しており、画像解析と会話型AIとの組み合わせによる新しいサービスの共創を目指す。暗号資産・ブロックチェーン事業では、引き続き「NCXC GameFiプラットフォーム」の開発と他社ゲームタイトルのPlay to Earnへの転換に注力する。
2. セグメント別動向
(1) メタバース・デジタルコンテンツ事業
売上高は82百万円(前年同期比17.4%増)、営業利益は7百万円(前年同期は4百万円の損失)となった。メタバース分野については、VR上のアバターを操作するためのメタバースユーザー向けワイヤレス・モーション・トラッキング装置の開発案件や、VRゲームの自社コンテンツの開発が進捗している。デジタルコンテンツ分野では、子会社の実業之日本デジタルにおいて、主力作品である「静かなるドン(作者:新田たつお)」の販売が復調したほか、年末年始の大型キャンペーンや続編である「静かなるドン-もうひとつの最終章-」の発売に合わせたキャンペーンが好調に推移し、前年同期比161%の営業利益を達成した。公式YouTubeチャンネルも公開から1年未満で登録者数が10万人を突破(2024年6月21日時点の登録者数は101,588人)しており、マンガの各コマを再編集し効果音とセリフを入れ動画化する「ボイスコミック」という手法により、新たなファン層の獲得につながっている。また、電子書籍で好調の漫画作品「異世界でテイムした最強の使い魔は、幼馴染の美少女でした(原作:すかいファーム)」「これが運命!?悪役令嬢は愛されルートに入りました!アンソロジーコミック」「特別じゃない日(作者:稲空穂)」等の新刊を発売したことで、既刊の売れ行きも相互に良い影響を与える形で伸長した。その他、オーディオブックにも注力しており、Amazonが提供する「Audible」において一般書籍の独占配信を行っている。2024年11月期第2四半期は想定どおりの成長でセグメント黒字を確保しており、各種施策の継続推進やM&Aによるシナジー効果によりさらなる成長が期待できると弊社では見ている。
(2) IoT関連事業
売上高は342百万円(前年同期比41.1%増)、営業利益は21百万円(同142.5%増)となった。売上高は計画に対して若干のビハインドとなっているが、5Gモデムの性能改善の影響により市場投入が遅れたことが主な要因である。半導体の供給状況は大きく改善されてきており、足元では納期に影響を及ぼす様な事象は発生していない。同事業は下期偏重の傾向があるため、通期計画達成を目指して第3四半期以降の販売を強化する。
製品別では、NVIDIAが提供するGPU※を利用したリアルタイム画像認識技術と、マルチキャリア対応の高速モバイル通信技術を搭載したNCXX AI BOX「AIX-01NX」は、各通信事業者との動作確認を進めるとともに、AIソリューションパートナー及び技術パートナーとの共創によるビジネス機会の拡大に注力している。同製品は、1台でカメラ・センサーなどから得られた情報をリアルタイムにAI分析し、分析結果をクラウドに連携できる。そのため、リテールテック、製造業、セキュリティ、介護見守り、測定・異常監視、分析やシミュレーションによる効率的なモノ作りから、都市レベルの課題解決に至るまで、その用途の拡大が期待されている。さらに、デジタルツインなどを含めた幅広い分野においても活用が期待される技術であり、今後もこれらの技術をデバイス事業の新たな製品開発に活用していく。
※画像処理やディープラーニングに不可欠な並列演算処理を行う演算装置。
トピックスとしては、2024年3月に、AIカメラによるリアルデータの取得から、AI Platformによるデータ分析と予測を通じて、様々な業態の業務課題を解決するエッジAIカメラソリューション「IDEA」に採用された。同サービスの「AI学習の量と質」は業界No.1を誇り、精度の高いデータ収集、リアルタイムでの取得データの可視化・分析、専門家のサポートによりデータの利活用が実現できるサービスだ。人流解析、車両解析を得意とし、地方自治体との人流調査、渋谷センター商店街の賑わい把握、新橋駅前のデジタルサイネージの視認性評価、商業ビル内入館者の行動情報解析や通行量調査など、全国300ヶ所以上で利用されている。
同年4月には、大規模施設向け監視カメラシステムとして三井不動産<8801>の施設を中心に約20,000台、エッジAIによる映像監視として約1,500台の稼働実績を持つ「SeeITAI(R)」に採用された。同サービスは、必要な情報だけをクラウドに送信する「分散型クラウド方式」を用いた「エッジ・クラウド」技術、AIによる高度な映像分析をリアルタイムに行う「エッジAI方式」により、品質、安定性、安全性、コストの面において競争力を有するクラウド型映像監視ソリューションである。
また、新たな取り組みとして、「AIX-01NX」本体、電源ユニット、LTE携帯通信アンテナ、HUB/PoE HUB、ブレーカーなどが収容でき、防塵・防水(IP66相当)性能をもつ屋外用ボックスや、機器温度を検知してファンを起動し、排熱を行う常駐型アプリケーションの実装に向けた開発を進めている。エッジAIによる映像分析は、公共空間や事業所内の屋外における人流解析、交通量調査、監視カメラなどの屋外ソリューションとして活用範囲が広がっており、屋外利用を目的とした防塵防水対応のニーズの高まりに対応することで利用シーンの多様化を推進する。加えて、会話型AI「Dialogue AI」を展開するレグラスと、「AIX-01NX」を利用した画像解析との連携についての共同研究を開始している。同研究は「AIX-01NX」による画像解析と会話型AIとの組み合わせの、有効性と市場性を見極めることを目的としており、病院やホテルの受付、大型店舗、観光・交通案内など多様なシーンで活用できる新しいサービスの共創を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
■業績動向
2024年11月第2季度業績摘要
Nex Group (<6634>) 2024年11月期第2季度合併業績表現爲,營業收入爲4.85億日元(同比增長5.4%),營業虧損爲1.96億日元(去年同期爲8700萬日元虧損),經常虧損爲1.95億日元(同爲4800萬日元虧損),歸屬於母公司股東的四分之一淨損失爲2.03億日元(同爲8700萬日元利潤)。
在元宇宙和數字內容事業中,VR相關的開發正在進行中,主打作品《安靜的東》的銷售正在復甦,官方YouTube頻道的訂閱用戶數突破了10萬。在物聯網相關業務中,通過在搭載了NVIDIA GPU和高速移動通信技術的AIX-01NX中進行與各通信服務提供商的操作驗證,以及通過與AI解決方案夥伴和技術夥伴的協作,致力於擴大業務機會。此外,Grass (株)正在展開對話型AI「Dialogue AI」的研發,並開始與搭載AIX-01NX的圖像解析的合作研究,旨在結合圖像解析和對話型AI,共同創造新的服務。在加密資產和區塊鏈業務方面,依然專注於開發「NCXC GameFi平台」,並在將其他公司的遊戲標題轉換爲Play to Earn方面進行注力。
2.按業務劃分的動態表現
(1)元宇宙和數字內容業務
營業收入爲8200萬日元(同比增長17.4%),營業利潤爲70萬日元(去年同期爲400萬日元虧損)。在元宇宙領域,開發面向元宇宙用戶的無線運動跟蹤裝置和自家VR遊戲的內容開發正在進展中。在數字內容領域,子公司實業之日本數碼化推出的主打作品《安靜的東(作者:新田孝)》的銷售復甦,大型活動和續集作品《安靜的東-另一個最終章-》的發佈活動順利進行,實現了比去年同期161%的經營利潤。官方YouTube頻道在不到1年的時間裏就突破了10萬訂閱(截至2024年6月21日,訂閱用戶數爲101,588人),並通過重新編輯漫畫的各格並添加效果音和臺詞的手法,獲得了新的粉絲群。同時,在電子書方面,重點關注漫畫作品,發售了表現不俗的新刊,如「在異世界馴服最強使魔後,發現竟是幼時出逢的美少女(原作:天空之農場)」、「這就是命運嗎?反派女主進入了愛的路線一個選集漫畫」、「不是特別的日子(作者:稻空穗)」等,從而相互促進既有書籍的銷售。此外,還注重發展有聲書市場,在亞馬遜提供的「Audible」平台上,進行了一般書籍的獨家配送。2024年11月期第2四半期取得了預期的成長表現,並通過各類措施的持續推進以及通過M&A實現的協同效應,我們公司預計能夠進一步實現成長。
(1) 元宇宙數字內容業務
營業收入爲8200萬日元(同比增長17.4%),營業利潤爲70萬日元(去年同期爲400萬日元虧損)。
在物聯網相關業務中,營業收入爲3.42億日元(同比增長41.1%),營業利潤爲2100萬日元(同比增長142.5%)。儘管與計劃稍有偏差,但由於5G調制解調器的性能改善影響導致市場投入較晚,這是主要原因。半導體的供應情況已經大大改善,目前沒有像影響交貨期的事件那樣的問題。由於該業務更傾向於下半年業績增長,因此我們將加強第3四半期以後的銷售以實現整年計劃目標。
營業收入爲3.42億日元(同比增長41.1%),營業利潤爲2100萬日元(同比增長142.5%)。雖然營業收入略有落後於計劃,但這主要是由於5G調制解調器性能改善方面導致市場投入較晚的緣故。半導體供應的情況已經大幅改善,目前沒有影響交貨期的事件。該業務更傾向於下半年業績增長,因此我們將加強第3四半期以後的銷售以實現整年計劃目標。
NCXX AI BOX「 AIX-01NX」裝載了基於NVIDIA GPU的實時圖像識別技術和支持多載體的高速移動通信技術,該產品正在進行與各通信服務提供商的兼容性測試,並致力於通過與AI解決方案合作伙伴和技術合作夥伴共創業務機會的擴大。該產品可以實時分析從攝像機、傳感器等獲得的數據,並將其結果與雲端協同。因此它適用於應用的擴大,從零售技術,製造業,安防,看護,測量異常監視,分析和模擬,到解決城市層面的問題等。另外,包括數字孿生在內的廣泛領域也預計會採用這項技術,並將這些技術應用於設備業務的新產品開發。
※執行並行計算操作的運算裝置,用於圖像處理和深度學習。
作爲話題,於2024年3月,採用搭載AI攝像機從實時數據採集到由AI平台進行數據分析和預測解決各種商業問題的邊緣AI攝像方案「IDEA」。該服務的「AI學習量和質量」堪稱業界NO.1,通過高精度數據收集、實時數據的可視化分析以及專家的支持,實現了數據的利用。它擅長於人流分析,車輛分析,被用於全國300多個場所,包括人流調查,渋谷中心街的繁華評估,新橋站前的數字標牌能見度評估,商業建築物入場人員的行爲分析和通行量調查等。
同年4月,被採用於三井不動產<8801>的大規模監視攝像機系統,以及約20,000台,由邊緣AI進行影像監視的「SeeITAI(R)」。該服務是一種雲型影像監視解決方案,具有競爭力的質量、穩定性、安全性和成本,在品質、穩定性、安全性和成本方面與競爭產品一樣具有競爭力,並使用了基於雲的分佈式雲方式、基於AI的高級影像分析、以實時方式運行的邊緣AI方式。
此外,正在開發可容納「AIX-01NX」本體、電源單元、LTE移動通信天線、HUB/PoE HUB、制動器等的戶外箱和實施住宅應用的常駐應用程序(到達的溫度檢測並啓動風扇進行散熱),它有防塵和防水(IP66級)性能。由於邊緣AI影像分析已經在公共場所和企業場所的戶外得到應用,包括人流分析,交通量調查,監控攝像機等,因此需求增長並針對防塵,防水需求的提高以推廣範圍。此外,Regulas正在推出交流型AI「Dialogue AI」,並開展了與「AIX-01NX」圖像分析的協作研究。該研究旨在確定採用基於「AIX-01NX」圖像分析和對話型AI相結合的解決方案的有效性和市場性,併力圖共同創造能夠用於醫院接待、酒店接待、大型商店、旅遊和交通指南等多樣化情境下的新服務。
(撰寫者:富士客座分析師茂木稜司)