■網屋<4258>の業績動向
1. 2024年12月期第2四半期の業績概要
2024年12月期第2四半期の業績は、売上高2,235百万円(前年同期比31.6%増)、営業利益259百万円(同23.2%増)、経常利益276百万円(同2.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益195百万円(同2.4%増)となった。大規模なセキュリティ事故の発生を背景に、防衛関連企業や自動車関連企業などから前期比2倍の引き合いを獲得し増収増益となった。販売費及び一般管理費でALogにかかる販促費17百万円、ALogにかかる大規模対応開発5百万円、人件費24百万円、外注費13百万円が発生し、前年同期比9.6%の微増となったが、売上高の好調な推移により吸収し、営業利益は過去最高を達成した。なお、同社は2023年12月期第3四半期より連結決算へ移行した。前年同期は弊社による単体と連結の単純比較によるものである。
主要KPIであるARRに関しては、データセキュリティ事業で960百万円(前年同期比28.0%増)、ネットワークセキュリティ事業で1,510百万円(同21.8%増)と右肩上がりで成長している。販路については、(株)日立システムズ、(株)日立エンジニアリング、キヤノンマーケティングジャパン<8060>、NSD<9759>の大手4社と新たに代理店契約を締結した。直近では、NTTコミュニケーションズ(株)との販売代理店契約締結を2024年8月20日公表した。主力製品である「ALogシリーズ」のオールサブスク販売の開始により、収益体質のより一層の安定とLTVの向上が期待できると弊社では見ている。
事業別では、データセキュリティ事業は売上高926百万円(前年同期比53.5%増)、セグメント利益375百万円(同33.5%増)であった。サイバー攻撃検知として「ALogシリーズ」の販売が好調に推移した。料金体系をクラウド版・オンプレ版ともにサブスク制へ移行したことで一時的な収益低下を見込んでいたが、大規模なセキュリティ事故などの世情背景もあり製品販売は好調に推移した。今後は契約単価の上昇やLTVの向上によるさらなる成長を見込んでいる。受注状況については、サブスク制移行後も例年どおりの受注件数を確保しており、大型案件に関しては前期比3倍の獲得となった。
ネットワークセキュリティ事業は売上高1,308百万円(同19.5%増)、セグメント利益303百万円(同5.0%増)となった。複数の中規模案件が第3四半期以降へ繰り越されたものの、従来の「信頼してから検証する」アプローチではなく、「信頼しないで常に検証する」アプローチである「ゼロトラスト」需要の高まりを背景に、SaaSモデルの「Verona SASE」が堅調に推移した。人を媒介させない仮想化クラウドの需要は不可逆的であり安定成長を維持している。一方、案件増に伴う外注費の増加により利益額は微増に留まったため、第3四半期以降の改善課題として効率採算性の向上に着手する。具体的には、人材確保による組織体制の拡充が挙げられる。足元では新卒採用が順調に進んでおり、2024年12月期は19名の採用を実施、2025年12月期も30名弱程度の採用を見込んでいる。一方、中途採用については人手不足による売手市場を背景として軟調である。今後も人材紹介サービスによる採用を基本として、M&Aによる人材確保も視野に入れつつ注力する方針である。
なお、同社はM&Aを検討しており、SIerなどの30名~50名程度のエンジニアを擁し、売上高は5億~10億、営業利益率は10%程度の企業を視野に入れている。また、為替相場の仕入れ価格に対する影響については、2022年6月に急激な円安などを要因として価格改定を実施しており適切に転嫁が行われている。足元の為替相場も価格改定当時における為替相場の範囲に収まっている。一括仕入れを行っているため、仮に為替相場の影響を受けたとしてもスポットかつ軽微である。一方、為替相場が円高となった場合、仕入れ価格が低減され利益率の上昇に寄与する。
2. 財務状況
(1) 貸借対照表
2024年12月期第2四半期末における資産合計は4,927百万円となり、前期末比1,150百万円増加した。現金及び預金が1,148百万円、投資その他の資産が5百万円増加したことなどによる。負債合計は2,970百万円となり、同980百万円増加した。短期借入金が600百万円、契約負債が213百万円、長期借入金が78百万円増加したことなどによる。純資産合計は1,956百万円となり、同170百万円増加した。これは主に、利益剰余金が195百万円増加したことなどによる。借入金の増加に伴い、自己資本比率は7.6pt減少の39.7%、有利子負債比率は36.2pt上昇の58.5%となったが、ネットキャッシュは前期比403百万円増の1,914百万円であり、事業投資による中長期的な成長を加味すれば、短期的な懸念事項はないものと弊社では見ている。
(2) キャッシュ・フロー計算書
2024年12月第2四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが467百万円の収入となった。これは主に、契約負債の増加額213百万円、減価償却費59百万円による資金の増加があったことによる。投資活動によるキャッシュ・フローは13百万円の支出となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出12百万円、無形固定資産の取得による支出33百万円などによる資金の減少があったことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは693百万円の収入となった。これは主に、長期借入金の返済による支出55百万円があった一方で、短期借入れによる収入600百万円による資金の増加などがあったことによる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
■Amiya的表現趨勢 <4258>
1。截至2024/12財年第二季度的財務業績摘要
截至2024/12財年第二季度的財務業績爲淨銷售額爲22.35億日元(比去年同期增長31.6%),營業收入爲2.59億日元(比同期增長23.2%),普通收入爲2.76億日元(較同期增長2.9%),歸屬於母公司股東的中間淨收益爲1.95億日元(比同期增長2.4%)。在大規模安全事件的背景下,與上一財年相比,我們收到了來自國防相關公司、汽車相關公司等的雙重詢問,導致銷售額和利潤增加。由於銷售費用以及一般和管理費用,產生了1700萬日元的ALOG的促銷成本,500萬日元的大規模兼容開發成本,2400萬日元的人力成本和1300萬日元的外包成本,與去年同期相比略有增長9.6%,但它們被強勁的銷售趨勢所吸收,營業利潤創歷史新高。此外,該公司從截至2023/12財年的第三季度開始合併財務業績。去年同期是根據我們公司對獨立單位和合並單位的簡單比較得出的。
至於作爲主要關鍵績效指標的ARR,它在數據安全業務中穩步增長至9.6億日元(比去年同期增長28.0%),在網絡安全業務中穩步增長至1.51億日元(比同期增長21.8%)。在銷售渠道方面,已經與四家主要公司簽署了新的代理協議:日立系統有限公司、日立工程有限公司、佳能營銷日本<8060>和NSD <9759>。最近,於2024/8/20宣佈與NTT Communications公司簽訂銷售代理協議。隨着我們的主要產品 「AloG系列」 的全部訂閱開始銷售,我們可以預期利潤結構將進一步穩定,LTV將有所改善。
按業務劃分,數據安全業務的銷售額爲9.26億日元(比去年同期增長53.5%),分部利潤爲3.75億日元(比同期增長33.5%)。作爲網絡攻擊的檢測,「ALoG系列」 的銷量一直很強勁。由於雲版本和本地版本的費用結構轉向訂閱系統,預計收益將暫時下降,但由於大規模安全事件等社交環境,產品銷售仍然強勁。由於合同單位價格的上漲和LTV的改善,預計未來將進一步增長。至於訂單狀態,即使在向訂閱系統過渡之後,收到的訂單數量仍照常得到保障,對於大型項目,獲得的訂單數量是上一財年的3倍。
網絡安全業務的銷售額爲13.08億日元(比同期增長19.5%),分部利潤爲3.03億日元(比同期增長5.0%)。儘管多箇中型項目已延續到第三季度或以後,SaaS模式 「Verona SASE」 在 「零信任」 需求不斷增長的背景下保持穩定,「零信任」 是 「始終進行無信任驗證」 的方法,而不是傳統的 「信任然後驗證」 方法。對非人類介導的虛擬化雲的需求是不可逆轉的,並且一直保持穩定增長。同時,由於與項目增加相關的外包成本增加,利潤額仍略有增加,因此我們將從第三季度開始將提高效率和盈利能力作爲改善問題。具體而言,可以舉出通過確保人力資源而擴大組織系統的例子。目前,應屆畢業生的招聘進展順利,2024/12財年僱用了19人,預計2025/12財年還將僱用約30人。同時,由於勞動力短缺,在賣方市場的背景下,職業生涯中期的招聘乏力。展望未來,我們的政策是以通過招聘服務招聘爲基礎,通過併購重點保護人力資源。
此外,該公司正在考慮併購,並正在考慮擁有30至50名工程師的公司,例如SIERs,銷售額爲5億至10億,營業利潤率約爲10%。此外,關於匯率對購買價格的影響,由於日元迅速貶值等因素,在2022/06年度實施了價格調整,並且進行了適當轉移。目前的匯率也在價格修訂時的匯率範圍之內。由於批量購買是進行的,即使受匯率影響,也參差不齊且微不足道。同時,當日元匯率升值時,購買價格會降低,從而促進利潤率的增加。
2. 財務狀況
(1) 資產負債表
截至2024/12財年第二季度末,總資產爲49.27億日元,比上一財年末增加了11.5億日元。這是由於現金和存款增加了11.48億日元,投資和其他資產增加了500萬日元。總負債爲29.7億日元,比同期增加了9.8億日元。這是由於短期貸款增加了6億日元,合同負債增加了2.13億日元,長期貸款增加了7800萬日元等。淨資產總額爲19.56億日元,比同期增加了1.7億日元。這主要是由於留存收益增加1.95億日元等。加上借款的增加,權益比率下降了7.6點至39.7%,有息負債率上升了36.2點至58.5%,但淨現金爲19.14億日元,比上一財年增加了4.03億日元,我們認爲,商業投資導致的中長期增長不存在短期擔憂已考慮在內。
(2) 現金流量表
至於2024/12年第二季度的現金流,來自經營活動的現金流爲4.67億日元。這主要是由於合同負債增加2.13億日元以及折舊和攤銷費用增加5,900萬日元導致資金增加。投資活動產生的現金流爲1,300萬日元的支出。這主要是由於收購有形固定資產產生的1200萬日元支出,收購無形固定資產產生的3,300萬日元支出等導致資金減少。來自金融活動的現金流收入爲6.93億日元。這主要是由於償還長期貸款的支出爲5,500萬日元,但由於短期貸款收入爲6億日元,資金有所增加。
(由 FISCO 客座分析師茂木良司撰寫)