アイリッジ<3917>は、企業向けスマホアプリの企画・開発運用支援やアプリビジネスプラットフォーム「APPBOX」の開発・運営などを行う「アプリビジネス事業」(第1四半期売上高に対して70.4%)、統合マーケティング支援やビジネスコンサルティング・実行支援などを行う「ビジネスプロデュース事業」(同23.7%)、デジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」の企画・開発・運用を行う「フィンテック事業」(同5.9%)の3つの事業から構成されている。
同社は、小売・鉄道・金融業界等の大手企業を中心に強固な顧客基盤を有しており、ファミペイアプリやニトリアプリ、東急線アプリ、JAバンクアプリなど、いままで300を超えるスマホアプリの企画・開発・運用を支援してきた。同社ソリューションが導入されたアプリはMAUで9,000万人を超えている。ここまで大企業との取引・実績が多い背景には、スマホアプリを中心とした高度な開発力を有しており、同社プロダクト「APPBOX」や外部のソリューションも活用し、スマホアプリを中心に戦略・企画の策定から開発・グロースまで一気通貫で支援できる点にある。また、これまでの開発実績により多くのカスタマイズ・連携実績のノウハウが蓄積されており、あらゆる顧客要望に対応可能となっているほか、大型アプリの開発は開発力や実績が必要で、競合が少ない点も同社の強みとなっている。顧客企業の戦略から課題解決までトータルで支援してきた実績を活かして、ビジネスプロデュース事業やフィンテック事業も展開している。
2025年3月期第1四半期の売上高は前年同期比19.2%増の1,332百万円、営業損益が40百万円の赤字(前年同期は208百万円の赤字)で着地した。全てのセグメントで増収となっており、第1四半期時点の売上高進捗率は通期計画に対して順調に進捗、昨年度の進捗を上回るペースで推移している。「APPBOX」など先行投資を行っているため、第1四半期の原価率が相対的に高くなる傾向にあるものの、期初想定の範囲内で推移。また、ストック型収益は、継続的な契約形態による開発支援案件・マネジメント支援案件が増加傾向にあり、ライセンス等の収入も順調に推移して同25.4%増の増収で着実にストック収益も積み上がっている。同社は、連結売上高は例年下期に偏重する季節性を持つ。通期の売上高は前期比12.0%増の6,400百万円、営業損益は120百万円の黒字に転換する見込み。
同社は、2027年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画を策定しており、開発力やビジネス創出力の活用と顧客企業のパートナーシップの強化による顧客提供価値の向上に取り組んでいくようだ。APPBOXの機能拡張に加えパートナー連携を強化することで、顧客層を拡大し、受託開発領域から顧客企業のアプリ事業プロデュース支援領域へ拡張していく。既に、JR西日本<9021>やディップ<2379>との提携を行っており、DXサービスの共同提供を図っている。今後も顧客企業と同様の提携を拡大することで、強いパートナーシップの実現を目指すようで、大企業との連携強化には注目しておきたい。数値目標としては、2027年3月期の売上高は82億円、調整後営業利益は5億円以上をオーガニック成長のみで達成し、新規事業の成長やM&Aにより売上・利益を更に積み上げていくようだ。長期目標には2030年3月期に売上高150億円・調整後営業利益15億円の達成を掲げている。直近株価の横ばい推移が続いているが、業績の底堅い回復局面にあるなか、有力な顧客基盤を有する同社の今後の動向に注目が集まりそうだ。
艾利吉<3917>是一家通過開發企業智能手機應用的企劃、開發和運營支援以及開發和運營應用業務平台「APPBOX」等業務(佔第一季度營業收入的70.4%),開展綜合營銷支援、業務諮詢和執行支援等的「業務生產事業」(佔23.7%),以及規劃、開發和運營數字地區貨幣平台「MoneyEasy」的「金融科技事業」(佔5.9%)組成的三項業務。
該公司主要客戶群體爲零售、鐵路、金融等各大行業的大型企業,迄今爲止已支持開發和運營300多個智能手機應用,包括家庭支付應用、日本傢俱應用、東急線應用、JA銀行應用等。引入該公司解決方案的應用程序的月活躍用戶已超過9000萬人。在與大企業交易和擁有豐富經驗的背景下,該公司擁有以智能手機應用爲中心的高水平開發實力,其產品「APPBOX」及外部解決方案也得以應用,從戰略規劃、企劃到開發和增長,全方位支持智能手機應用的開發。此外,多年來的開發經驗積累了大量定製和協作經驗,能夠滿足各種客戶需求,而大型應用程序的開發需要開發實力和經驗,同時競爭對手較少也是該公司的優勢。憑藉與客戶企業的合作經驗,支持戰略到問題解決的全面服務,拓展了業務生產事業和金融科技事業。
2025年3月期第一季度營業收入同比增長19.2%,達到13.32億日元,營業虧損爲400萬日元(去年同期爲虧損2.08億日元)。所有部門均實現增收,第一季度營業收入進度順利,超過去年同期的進度。由於進行前期投資,第一季度原始成本率相對較高,但仍在初期預期範圍內。此外,存量收入主要由持續合同形式的開發支持項目和管理支持項目增加,許可證等收入也穩步增長,存量收入實現穩健增長,增長25.4%。該公司的綜合營業收入通常會在每年下半年佔據重要地位,全年預計營業收入將增長12.0%,營業虧損有望轉爲盈利1.2億日元。
該公司制定了以2027年3月期爲終結年度的3年期中期經營計劃,着力利用開發實力和業務創造力,加強與客戶企業的合作伙伴關係,提升客戶提供價值。通過擴展APPBOX功能並加強合作伙伴關係,擴大客戶群,並將業務從委託開發領域擴展到客戶企業的應用業務生產支持領域。該公司已經與JR西日本<9021>和DIP<2379>達成合作協議,致力於共同提供數字化服務。未來,公司將通過擴大與客戶企業類似的合作伙伴關係,努力實現良好的合作伙伴關係,注重加強與大企業的合作。財務目標包括到2027年3月期實現82億日元的營業收入和5億日元以上的調整後營業利潤,僅通過有機增長實現,並通過新業務增長和併購進一步提升營業額和利潤。長期目標是將2023年3月期的營業收入目標上調到150億日元,並將調整後營業利潤目標上調到15億日元。儘管最近股價持平,但在業績穩定回升的背景下,關注該公司未來的動向將是一個熱門話題,特別是考慮到其強大的客戶基礎。