■Lib Work<1431>の成長戦略
1. 中期経営計画「NEXTSTAGE2026」
同社は2023年8月に中期経営計画「NEXTSTAGE2026」(2024年6月期~2026年6月期)を策定し、最終年度2026年6月期の目標値として、戸建住宅事業の売上高285億円、営業利益30億円、ROE30%、WEB集客数年率30%増、YouTubeチャンネル登録者数20万人、プラットフォーム事業におけるマイホームロボ事業の営業利益4.5億円、IPライセンス事業の営業利益1億円を掲げている。基本方針は、戸建プラットフォーマーへの加速化(マイホームロボ事業、IPライセンス事業)、戸建住宅事業のエリア・顧客層・販売チャネル拡大と利益率改善、「家」を再定義する-未来の家をつくる-(3Dプリンターハウスの開発・販売)としている。
少子化や人口減少等で住宅市場全体の大きな伸びは期待できないが、独自のデジタルマーケティング戦略や戸建プラットフォーマー戦略によって戸建住宅市場におけるシェア拡大余地は大きいと考え、既存の戸建住宅(注文住宅、建売住宅)事業の拡大を推進するとともに、全国の住宅会社・工務店向け住宅ソリューションサービスのマイホームロボ事業、住宅業界初の住宅IPライセンス事業、3Dプリンターハウス事業によって、ハウステックカンパニーとして戸建プラットフォーマーへの進化を加速する方針だ。
(1) 戸建プラットフォーマーへの加速化
マイホームロボ事業はパートナー企業の安心計画(株)と共同開発し、2022年6月に開始した全国の住宅会社・工務店向け住宅ソリューションサービスである。1ライセンスごとの月額課金(税抜6.8万円~)型サブスクリプションサービスとして、AIを活用した住宅プラン提案サービス「My Home Robo」を提供する。AIが顧客の要望に対して僅か5分で初期プランを提案できる機能を持つ。さらなる加盟事業者拡大に向けて機能・利便性強化も推進している。2023年5月には「My Home Robo」にChatGPTを搭載した。また2023年10月には、理想の住宅プラン(生活動線)をスマホゲームで体験できる「My Room tour」を開発した。無料アプリとして提供し、「My Home Robo」と連動して加盟事業者の集客を支援する。
3ヶ年計画の目標値として2026年6月期に累計アカウント数1,550件、売上高5.2億円、営業利益4.5億円を掲げ、2024年6月期末時点の加盟社数は49社(年商別内訳は年商100億円以上が8社、年商50億円以上~100億円未満が4社、年商50億円未満が37社)となった。年商500億円以上の大手ビルダーの加盟も増加傾向であり、今後は加盟社数の増加とともに、1社当たり複数アカウント利用を促進する方針だ。
IPライセンス事業はアダストリアと提携し、2023年5月に開始した住宅業界初の住宅IPライセンスサービスである。20代~30代の男女に人気を誇るアダストリアのスタイルエディトリアルブランド「niko and ...」がプロデュースする戸建商品「niko and ... EDIT HOUSE」のライセンス(当該商標・意匠デザイン・販促ツールの利用権)を全国の住宅会社・工務店向けに販売する。一般的な住宅FCと異なり、指定構造材の購入はなく、基本デザイン(外観・内観)や素材・設備を仕様として設定し、商品の世界観を表現するものであれば、加盟事業者が価格を自由に設定・受注して建築できる。加盟事業者にとっては、人気ブランドとのコラボレーションによる集客力の向上や自社の顧客層の拡大が可能になり、業績の向上につながるというメリットがある。利用費は月額固定で、FCのように販売棟数によるロイヤリティ課金がないため、同社(同社の100%子会社である(株)リブサービスが当該事業を運営)の管理コスト負担も小さい。なお2024年6月にはライセンス加盟パートナーである(株)山田工務店が静岡県に当該モデルハウスを完成、2024年7月には加盟パートナーであるアーキテックス(株)が愛知県に当該モデルハウスを完成、2024年8月には加盟パートナーである南日本ハウス(株)が鹿児島県に当該モデルハウスを完成した。
今後は地方の戸建事業者の経営支援として展開するとともに、さまざまな企業ブランドと提携して新商品開発を推進する。3ヶ年計画の目標値としては2026年6月期に累計アカウント数54社、売上高1.8億円、営業利益1億円を掲げ、初年度の2024年6月期は13ライセンスを受注して順調なスタートとなっている。
(2) 戸建住宅事業の拡大
戸建住宅事業のエリア・顧客層・販売チャネル拡大では、デジタルマーケティング戦略によって集客が拡大しており、今後も戸建関連のカテゴリー別ポータルサイト、YouTubeチャンネルやオウンドメディアのコンテンツ充実等によって顧客エンゲージメントを高めるとともに、顧客ひとりひとりにマッチしたOne on Oneマーケティング等によりリード獲得からの来場率の引き上げを推進する。さらに、大型ショッピングセンター館内インショップ型の出店を加速する。
エリア拡大については首都圏エリア(千葉県、埼玉県、神奈川県)への展開を加速する。顧客層の拡大については、異業種の人気ブランドとのコラボレーションによって、さまざまな顧客層への訴求を推進している。販売チャネルについては、千趣会とのコラボレーション住宅「BELLE MAISON DAYS house」により、通販チャネルの開拓を開始した。今後もアライアンスによって多くのコラボレーションブランドを創出するとともに、コラボレーションブランドを活用して建売の販売を拡大していく。利益率の改善では、コロナ禍の影響が一巡したため主要5工種の内製化など住宅版SPAモデル構築に向けた施策を再開している。またDXの積極活用による施工管理業務の効率化や、幸の国木材工業の子会社化による木材安定調達体制構築も推進している。
(3) 3Dプリンターハウスの展開
3Dプリンターハウス「Lib Earth House」事業は、大幅な工期短縮・コスト削減に貢献するほか、土を主な建築材料として使用するため環境に優しく、大工をはじめとする職人の高齢化や人材不足といった建設業界が抱える主要な課題の解決に貢献する事業である。同社は2022年8月に、世界有数の建築物の構造設計を手掛けたグローバル企業であるオーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ ジャパン・リミテッドと業務委託契約を締結し、建設用3Dプリンターを活用する住宅の開発を進めてきた。そして2023年10月には、浜田晶則建築設計事務所に3Dプリンター技術を提供して建築作品「土の群島」の完成に協力し、国内最大規模となる高さ1.4メートルの3Dプリンティングによる土壁の出力に成功した。
2024年1月には国内初の土を主原料とする3Dプリンターモデルハウス「Lib Earth House “model A”」の建築に成功し、2024年8月には「Lib Earth House “model A”」について都市計画区域内において建築確認申請を行い、建築確認済証を取得した。今後の展開としては、2024年中にLDK・居室・トイレなどを設置した約100平方メートルの本格的モデルハウス「Lib Earth House “model B”」を建築し、2025年には一般販売を目指す。その後は3DプリンターハウスのFC事業化も検討する。
なお同社の資料によると、世界の3Dプリンター建設市場は、3Dプリンティング技術による廃棄物の削減、デザイン自由度の向上、熟練労働者不足への対応が市場成長を促進し、2024年から2030年にかけて年平均成長率(CAGR)207.1%で成長し、2030年には1兆6,175億米ドルに達すると予測されている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
■Lib Work<1431>的增長戰略
1. 中期經營計劃「NEXTSTAGE2026」
該公司於2023年8月制定了中期經營計劃「NEXTSTAGE2026」(2024年6月期至2026年6月期),並將2026年6月期的目標設定爲:房屋建築業營業收入285億元,營業利潤30億元,ROE30%,網站訪客數量年增長率30%,YouTube頻道訂閱用戶數20萬人,平台業務中的「我的家用機器人」業務營業利潤4.5億日元,IP許可業務營業利潤1億日元。基本方針是加速房屋建築平台化(「我的家用機器人」業務,IP許可業務),擴大房屋建築業的區域、客戶群和銷售渠道,並提高利潤率,重新定義「家」 - 創造未來之家 -(開發和銷售3D打印房屋)。
儘管受到少子化和人口減少等因素的影響,整個住宅市場的增長前景並不樂觀,但該公司認爲通過獨特的數字營銷策略和房屋建築平台化戰略,房屋建築市場中的份額擴大空間仍然巨大,因此決定推進現有定製和現房住宅業務的擴張,同時推動面向全國住宅公司和承建商的住宅解決方案服務中的「我的家用機器人」業務,住宅業界首創的住宅IP許可業務以及3D打印房屋業務,加快成爲住宅科技公司,加速轉型爲房屋建築平台。
(1) 加速房屋建築平台化
「我的家用機器人」業務是與合作伙伴安心計劃株式會社共同開發的住宅解決方案服務,自2022年6月起面向全國住宅公司和承建商提供。作爲一種基於每個許可證的月費訂閱服務(不含稅6.8萬日元~),利用人工智能提供「我的家用機器人」住宅方案服務,AI可以在短短5分鐘內提出顧客需求的初始方案。爲了進一步擴大加盟商,還在推進功能和便利性增強。2023年5月,進行了搭載ChatGPT的「我的家用機器人」。同時,2023年10月,開發了能讓人們體驗理想住宅方案(生活動線)的智能手機遊戲「我的房間遊覽」。這是一款免費應用程序,與「我的家用機器人」配套,支持加盟商的客戶吸引。
作爲3年計劃的目標,到2026年6月期,推定累計帳戶數1,550個,銷售額5.2億日元,營業利潤4.5億日元。截至2024年6月期末,加盟公司數量爲49家(按年銷售額分類爲:年銷售額超過100億日元的有8家,年銷售額50億日元以上但未達到100億日元的有4家,年銷售額未達到50億日元的有37家)。擁有年銷售額超過500億日元的大型建築公司的加盟數量也呈增加趨勢,未來將促進加盟公司數量的增加,同時鼓勵每家公司利用多個帳戶。
IP許可業務是與Adastria合作,於2023年5月開始提供的住宅界首創的住宅IP許可服務。廣受20至30歲男女歡迎的Adastria風格品牌「niko and ...」所製作的房屋商品「niko and ... EDIT HOUSE」的許可(涵蓋商標、設計與促銷工具使用權)銷售給全國住宅公司和承建商。與一般住宅特許經營不同,不需購買指定結構材料,而是設定基本設計(外觀與內觀)、材料以及設施,並且只要符合商品品牌世界觀,加盟商便可自由定價和接受訂單進行建造。對加盟商而言,可以通過與熱門品牌的合作提升吸引力和擴大客戶群,從而提高業績。由於使用費是固定的月費,不像特許經營制必須根據銷售數量進行版稅計算,因此該公司(由Adastria的100%子公司Lib Service經營)的管理成本負擔也較小。另外,2024年6月,許可加盟夥伴山田工務店在靜岡縣建造了當款樣板房,2024年7月,加盟夥伴Arquitectos株式會社在愛知縣建造了當款樣板房,2024年8月,加盟夥伴南日本住宅株式會社在鹿兒島縣建造了當款樣板房。
未來將作爲地方獨立的住宅業務經營支持展開,並與各種企業品牌合作推動新產品開發。作爲3年計劃的目標值,2026年6月累積帳戶數將達到54家,營業收入爲1.8億日元,營業利潤爲1億日元,而首個計劃年度的2024年6月期已取得13份許可證,開局良好。
(2) 獨立住宅業務的擴大
獨立住宅業務領域,客戶群,銷售渠道的擴大,通過數字營銷戰略擴大招徠,未來將通過獨立住宅相關的分類門戶網站,YouTube頻道,以及自有媒體內容的充實等方式提高客戶互動,並通過與每位客戶匹配的個性化營銷等推動提高從潛在客戶到實際到訪率。此外,加速大型購物中心內部店鋪型的出店。
關於區域擴大,加速向首都圈區域(千葉縣,埼玉縣,神奈川縣)擴張。在擴大客戶群方面,通過與不同行業熱門品牌的合作,推動向各種客戶群的訴求。關於銷售渠道,通過與千趣會合作的住宅「BELLE MAISON DAYS house」,開始拓展在線銷售渠道。未來將通過聯盟創造多個合作品牌,同時利用合作品牌擴大建有現貨的銷售。在利潤率改善方面,由於冠狀病毒疫情的影響已經結束,重新開展主要5種工種的內部化等住宅SPA模式構建措施。此外,通過積極利用DX技術來提高建設管理業務效率,以及推進通過相幸之國木材工業的子公司化來建立木材穩定採購體制。
(3) 3D打印房屋的推廣
3D打印房屋「Lib Earth House」業務,不僅大大縮短工期和降低成本,而且由於主要採用土壤作爲建築材料,對環境友好,解決了建築行業面臨的老齡化大工匠和人才短缺等主要問題。該公司於2022年8月與全球知名建築設計公司奧爾夫·阿拉普與合作伙伴日本有限公司簽訂了業務委託合同,並利用建設用的3D打印機推進了住宅的開發。隨後,2023年10月,協助濱田晶規劃設計事務所使用3D打印技術,成功輸出土牆高達1.4米的國內最高規模3D打印。
2024年1月,首次成功建造了國內首個以土壤爲主要原料的3D打印模型房屋「Lib Earth House「model A」」,並於2024年8月在城市規劃區域內申請了建築確認申請,獲得了建築確認書。未來計劃包括,在2024年內建造約100平方米的正式模型房屋「Lib Earth House「model B」」,內設LDK、臥室、廁所等,目標在2025年進行一般銷售。此後將考慮將3D打印房屋的連鎖店業務化。
另據該公司資料顯示,全球3D打印建築市場因3D打印技術減少廢物,提高設計靈活性,應對熟練工人短缺而推動市場增長,預計從2024年到2030年的年平均增長率(CAGR)爲207.1%,到2030年將達到1.6175萬億美元。
(撰寫: FISCO特約分析師 水田雅展)