■アンジェス<4563>の業績動向
1. 2024年12月期第2四半期累計の業績概要
2024年12月期第2四半期累計の事業収益は347百万円(前年同期比296百万円増)、営業損失は5,107百万円(同843百万円減)、経常損失は3,190百万円(同1,586百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純損失は3,500百万円(同1,329百万円減)となった。
事業収益は、希少遺伝性疾患に関するオプショナルスクリーニング検査の手数料収入が前年同期比68百万円増加の107百万円と順調に拡大したことに加え、「ゾキンヴィ」の売上151百万円、Anoccaからのライセンス契約一時金の受領等による研究開発事業収益76百万円を計上したことが増収要因となった。「コラテジェン」の売上は同横ばいの11百万円となったが、既述のとおり国内での本承認申請を取り下げたことで販売を一旦終了した。
売上原価は前年同期比141百万円増加の199百万円となった。「コラテジェン」の売上原価は前年同期に計上した在庫廃棄損がなくなったことにより3百万円減少したが、ACRLの売上原価が44百万円増加したほか、「ゾキンヴィ」の仕入原価100百万円が増加要因となった。
研究開発費は前年同期比918百万円減少の2,245百万円となった。Emendoの事業構造改革に伴い人件費が329百万円減少したほか、外注費が233百万円、支払手数料が122百万円それぞれ減少した。販管費は同229百万円増加の3,009百万円となった。Emendoの事業構造改革に伴う弁護士等専門家及びコンサルタントへの報酬増加により、支払手数料が129百万円増加したほか、為替の円安進行によりEmendoののれん償却額が1,668百万円と同190百万円増加したことによる。
営業外収支は前年同期比742百万円改善した。補助金収入が46百万円減少した一方で、Emendoへの貸付金の評価替に伴い為替差益が826百万円増加した。また、特別損失としてEmendoの研究開発部門再編に伴う事業構造改革費用230百万円を計上した。
Emendoの事業構造改革実施により2024年12月期の営業損失は縮小する見通し
2. 2024年12月期の業績見通し
2024年12月期の業績は事業収益で600百万円(前期比447百万円増)、営業損失で8,450百万円(同3,517百万円減)、経常損失で8,450百万円(同2,798百万円増)、親会社株主に帰属する当期純損失で8,650百万円(同1,212百万円増)を見込んでいる。なお、EmendoがAnoccaとライセンス契約を提携したことに伴い、第2四半期において契約一時金が計上されたことから、2024年12月期の連結業績計画を修正した。
事業収益は、ACRLにおける手数料収入の拡大に加えて「ゾキンヴィ」の販売開始や第2四半期までに計上した研究開発事業収益が増加要因となる。ただ、「コラテジェン」の販売を第2四半期で終了したため、「ゾキンヴィ」の売上計上時期によっては通期計画を若干下回る可能性もある。
事業費用に関しては、ACRLの売上拡大に伴う原価増や「ゾキンヴィ」の仕入原価の計上があるものの、Emendoの研究開発部門縮小を主因として研究開発費が前期比20億円程度減少する見込みであり、営業損失の縮小要因となる。ただ、為替が第2四半期まで想定の142円/米ドルを上回って推移したため、のれん償却額を含めた外貨建て費用がかさ上げされており、下期の為替水準次第では計画よりも損失額が若干膨らむ可能性はある。一方、前期に営業外収益として計上した新型コロナウイルス予防ワクチン開発に係る補助金収入5,402百万円がなくなるほか、為替差益(前期は745百万円)を見込んでいないことから、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失は前期から拡大する見通しだ。
新たに第三者割当による社債と新株予約権を発行し当面の事業活動資金を賄う方針
3. 財務状況について
2024年12月期第2四半期末の財務状況は、資産合計が前期末比1,217百万円減少の27,675百万円となった。流動資産では、「ゾキンヴィ」を購入したことにより商品を213百万円計上した一方で、事業費用等の支払いにより現金及び預金が2,339百万円減少したほか、使用期限切れによる廃棄が見込まれる材料の評価損計上により原材料及び貯蔵品が379百万円減少した。固定資産は、第2四半期末にかけて円安が進行したことに伴い、米ドル建てとなるEmendoののれんが1,197百万円増加の22,943百万円となった。ただ、為替レートは第2四半期末の160円/米ドルに対して、9月13日時点では140円/米ドルまで円高が進んでおり、今後も同水準が続いたとすると第3四半期末ののれんは200億円を下回ることが見込まれる。
負債合計は前期末比591百万円減少の2,198百万円となった。前期の費用の支払いにより買掛金が146百万円、未払金が165百万円減少したほか、Emendoの事業構造改革費用の支払いにより、事業構造改革引当金が252百万円減少した。純資産合計は同625百万円減少の25,477百万円となった。新株予約権の行使や転換社債型新株予約権付社債の発行等により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ936百万円増加したほか、円安に伴い為替換算調整勘定が934百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が3,500百万円減少した。
第2四半期末の現金及び預金残高が約18億円と資金繰りが厳しくなっていることから、同社は2024年9月に第三者割当による無担保社債1,300百万円及び第45回新株予約権(行使価額修正条項付、潜在株式数12,920万株、当初行使価額63.9円、下限行使価額35.5円)を発行しており、これらで当面の事業活動資金を賄う方針である。新株予約権を当初行使価額ですべて行使した場合、発行株数が54.4%増加し8,268百万円を調達できることになるが、このうち1,300百万円は無担保社債の返済資金に充当する。なお、第44回新株予約権の取得及び消却をあわせて行っているが、2024年7月以降9月末までに当該新株予約権の行使で1,118百万円を調達している。
調達資金の具体的使途として、HGF遺伝子治療用製品のグローバル展開のための研究開発費用として3,878百万円を見込んでいるほか、「ゾキンヴィ」の製造販売費用、NF-kBデコイオリゴの第2相臨床試験費用、検査事業の能力増強投資などを予定している。このうちHGF遺伝子治療用製品については既述のとおり、パートナー契約を今後締結できれば、軽減できる可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■關於Anges <4563>的業績動向
1. 2024年12月期第2季度累計業績概要
2024年12月第2季度累計業務收入爲347百萬日元(同比增加296百萬日元),營業損失爲5,107百萬日元(減少843百萬日元),經常損失爲3,190百萬日元(減少1,586百萬日元),歸屬於母公司股東的季度淨損失爲3,500百萬日元(減少1,329百萬日元)。
業務收入主要由罕見遺傳性疾病的選擇性篩查測試費收入增加68百萬日元至107百萬日元,以及「Zokinvi」銷售額151百萬日元,Anocca授權合同的一次性支付等研發業務收入76百萬日元的增加構成。
銷售成本爲199百萬日元,較去年同期增加141百萬日元。「Colategene」銷售成本減少3百萬日元,因去年同期的庫存廢棄損失消除,ACRL的銷售成本增加了44百萬日元,另外,「Zokinvi」的採購成本增加了100百萬日元。
研發費用爲2,245百萬日元,較去年同期減少918百萬日元。Emendo進行業務結構改革導致人工成本減少329百萬日元,外包費用和支付手續費分別減少233百萬日元和122百萬日元。
營業外收支相較去年同期改善742百萬日元。補助金收入減少46百萬日元,然而,由於對Emendo的貸款評估變更,匯兌利益增加了826百萬日元。此外,特別損失方面,因Emendo的研發部門重組導致的業務結構改革成本爲230百萬日元。
Emendo的業務結構改革預計會導致2024年12月期營業虧損收窄。
2.2024年12月期業績預測
2024年12月期的業績預計營業收入爲6億日元(同比增加4.47億日元),經營虧損爲8,450億日元(同比減少3,517億日元),經常虧損爲8,450億日元(同比增加2,798億日元),歸屬於母公司股東的當期淨虧損預計爲8,650億日元(同比增加1,212億日元)。同時,由於Emendo與Anocca簽署了許可協議,導致第二季度計入了許可金,因此修正了2024年12月期的合併業績計劃。
營業收入主要由ACRL的手續費收入擴大,加上"Zokinvi"的銷售開始以及截至第二季度的研發業務收入增加所致。但由於第二季度結束時停止了"Collategean"的銷售,因此根據"Zokinvi"的銷售確認時間可能略低於年度計劃。
關於業務費用,儘管受ACRL銷售增加原因和"Zokinvi"採購成本確認影響,但預計由於Emendo的研發部門縮減爲主要原因,研發費用將比上期減少約200億日元,這將是減少營業虧損的原因。然而,由於匯率超過第二季度預期的142日元/美元,外幣費用(包括商譽攤銷)已經增加,且根據下半年的匯率水平,虧損可能會略有增加。另一方面,去年的疫苗研發補助金收入54.02億日元不復存在,並且沒有進行匯兌損益(上年度爲7.45億日元)的預期,因此預計經常虧損和歸屬母公司股東的當期淨虧損將擴大。
計劃通過新發行第三者配售的債券和新發行的股票認購權來籌集短期經營資金。
3. 關於財務狀況
2024年12月期第二季末的財務狀況顯示,資產總額減少了1,217億日元,爲27,675億日元。在流動資產方面,由於購買"Zokinvi",商品增加了2.13億日元,但由於支付業務費用等支出,現金及存款減少了23.39億日元,另外,由於到期而可能報廢的材料評估減值導致原材料和存貨減少了3.79億日元。固定資產方面,由於第二季度末日元走強,導致以美元計價的Emendo商譽增加了11.97億日元至22.943億日元。不過,匯率在第二季度末已經升至160日元/美元,在9月13日時已經升至140日元/美元,如果未來繼續維持這一水平,預計到第三季度末,商譽將低於200億日元。
負債總額相比上期減少了5.91億日元,爲2,198億日元。由於上期支付的費用減少,應付款減少了1.46億日元,未付款減少了1.65億日元,此外,由於Emendo執行業務結構改革費用,業務結構改革準備金減少了2.52億日元。總淨資產減少了6.25億日元,爲25,477億日元。通過新股認購權行使和發行可轉債型新股認購權帶債券,股本和超過盈餘資金各增加了9.36億日元,並且受日元走強影響,匯兌調整帳戶增加了9.34億日元,但由於歸屬母公司股東的季度淨虧損計入,利潤留存金減少了3.5億日元。
由於2024年9月末第二季度末現金及存款約18億元的資金情況變得緊張,該公司已通過第三方割配發行了無擔保企業債1300百萬日元及第45次新股權預約權(帶有行使價格修正條款,潛在股份數12,920萬股,初始行使價格63.9日元,下限行使價格35.5日元),計劃利用這些資金暫時支持業務活動。如果全部行使初始行使價格的新股權,發行股數將增加54.4%,可籌集82.68億日元,其中1300百萬日元將用於無擔保企業債的償還。此外,已經取消並獲得了第44次新股權預約權,但已於2024年7月至9月底行使了有關預約權以籌集11.18億元日元。
作爲籌集資金的具體用途,預計將用3878百萬日元作爲HGF遺傳治療產品的全球推廣研發費用,另外計劃用於「 ゾキンヴィ」的生產銷售費用、NF-kB去激活核苷酸的第二階段臨床試驗費用、檢測業務的能力增強投資等。其中,關於HGF遺傳治療產品,如前所述,如果未來能簽訂合作協議,則有可能減輕負擔。
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)