■アクシスコンサルティング<9344>の業績動向
3. 2025年6月期の業績見通し
2025年6月期の業績は、売上高5,200百万円(前期比11.4%増)、営業利益700百万円(同16.0%減)、経常利益700百万円(同15.8%減)、当期純利益636百万円(同26.5%増)と見込んでいる。なお、2024年7月1日にケンブリッジ・リサーチ研究所を吸収合併したことに伴い、2025年6月期は非連結決算となることから決算短信では業績見通しを開示していないが、便宜上、決算説明資料で開示された数値を使用して連結決算の2024年6月期と比較した増減率を表示した。また、吸収合併に伴って抱合せ株式消滅差益172百万円が特別利益に発生することが予想されるため、当期純利益のみ人員増など先行投資を吸収して2ケタ増益となる見込みである。
同社は、引き続きコンサルティングファームを中心としたハイエンド人材の需要を確実に捉えるとともに、事業会社向け人材紹介を大きく伸ばす方針だ。また、体制強化などにより2024年6月期下期から成長軌道に戻ってきたスキルシェアをさらに拡大することで、人材紹介とスキルシェア全体で売上を増加させる計画である。利益面では、中期成長へ向けて事業会社向け人材紹介とスキルシェアを大きく育てるため、中期経営計画の期間、特に初年度の2025年6月期には先行的に人員を増加する計画だ。このため、2025年6月期の営業利益及び経常利益は、持続的な成長に向けて一時的に踊り場となる見込みである。
サービス別では、人材紹介の売上高(=平均年収×平均手数料率×入社決定人数)について、大手コンサルティングファームの採用需要の過熱感が一段落することを視野に、平均年収は前期とほぼ同水準を見込み、平均手数料率はコンサルティングファームの前期実績を下回って推移すると予想する。一方、事業会社向けサービスを強化していることから、入社決定人数を前期比13.6%増と想定し、人材紹介の売上高は3,259百万円(前期比3.1%増)を見込む。フリーコンサルBizの売上高(1人当たり月額平均受注単価×フリーコンサルタントの月次稼働人数合計)について、1人当たり平均受注単価は前期とほぼ同水準を維持すると見込む一方、稼働人数は体制を整えた前期下期からの成長軌道を維持することを前提に前期比31.7%増を予想している。これにより、スキルシェア全体で売上高1,941百万円(前期比29.1%増)を見込んでいる。
額を重視した成長の一方、率の改善も進める
4. 中期成長イメージ
同社の強みと中期経営計画を考慮すると、コンサルティングファーム向け人材紹介は、10%+αといわれる市場成長率を上回って推移することが予想される。事業会社向け人材紹介は、ケンブリッジ・リサーチ研究所を統合した効果に加え、コンサルティングファーム向け人材の活用やスキルシェアとのクロスセルにより大幅な成長が見込まれる。スキルシェアについては、同社が自社採用したコンサルタントとフリーランスによる大規模案件への対応強化に加え、事業会社へ展開も進めることで高成長が期待できる。このため、中期的に同社が想定する売上成長は達成が可能と弊社では考える。また、案件次第だが、これにM&Aやアライアンスを加えることで、売上成長を加速することも考えられる。
利益面では、大きな伸びを見込む事業会社向け人材紹介とスキルシェアは好採算とはいえ、コンサルティングファーム向け人材紹介ほど採算は高くないので、売上総利益率は低下傾向が続くと思われる。加えて中期経営計画初年度に人員など先行投資をするため、今回の中期経営計画では、2024年6月期起点の営業利益成長率は12.9%(3年加重平均)と、売上高成長率17.1%(3年加重平均)を下回る予想であり、妥当な計画と言える。ただし2025年6月期を起点にすると、売上総利益率の低下が鈍化するとともに先行投資が一巡するため、営業利益成長率が30.9%(2年加重平均)と、売上高成長率20.1%(2年加重平均)を上回る見込みである。このため、結果的に額を重視した成長を指向しているように見えるが、一方で率の改善も視野に入れた数値目標になっていることがわかる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■電芯諮詢<9344>的業績動向
3. 2025年6月期的業績預期
2025年6月期的業績是,營業收入5,200百萬日元(同比增長11.4%),營業利潤700百萬日元(同比減少16.0%),經常利潤700百萬日元(同比減少15.8%),淨利潤636百萬日元(同比增長26.5%)。預計2024年7月1日吸收併合並劍橋研究所,2025年6月期由於採用非合併財務報告,業績短信未透露業績展望,但便利起見,使用在業績說明材料中披露的數據,與2024年6月期的合併財務報告進行比較增減率。此外,預計由於吸收合併,會計合併股份消滅差額利益172百萬日元有望產生特別收益,因此預計僅淨利潤將吸收人員增加等前期投資,實現兩位數增長。
同公司將繼續牢固抓住主要以諮詢公司爲核心的高端人才需求,同時大幅擴大業務公司的人才推介。此外,通過加強體制等措施,計劃通過進一步擴大從2024年6月下半年開始重返增長軌道的技能共享,以進一步擴大人才推介和技能共享的總體銷售計劃。利潤方面,爲了實現中期增長,將大幅增加業務公司的人才推介和技能共享,計劃在中期經營計劃期間,特別是在2025年6月期的第一年度先期增加員工。因此,預計2025年6月期的營業利潤和經常利潤將暫時處於盤整階段,以持續增長爲目標。
服務分項中,關於人才推介的營業收入(=平均年薪×平均手續費率×入職決定人數),考慮到大型諮詢公司招聘需求降溫,預計平均年薪基本與前期持平,平均手續費率預計低於諮詢公司前期業績。另一方面,由於加強業務公司向業務,預計入職決定人數將增長13.6%,人才推介的營業收入預計爲3,259百萬日元(同比增長3.1%)。關於FreeConsult Biz的營業收入(每人月均接單價格指標×自由諮詢人員的月均工作人數總和),每人月均接單價格指標預計與前期基本持平,而工作人數預計從前期調整體制開始的增長軌道前提下增長31.7%。因此,預計整體技能共享的銷售額爲1,941百萬日元(同比增長29.1%)。
注重金額增長的同時,也在推進比率改善
4. 中期增長設想
考慮到公司的優勢和中期經營計劃,預計諮詢公司人才推介將超過被認爲是10%+α的市場增長率。預計業務公司人才推介將受益於整合劍橋研究所的效果,以及利用諮詢公司人才和技能共享的跨銷售,預計會有顯著增長。關於技能共享,通過公司內招聘顧問和自由職業者對大規模項目的響應力量加強,繼續擴大業務公司展開可以期待高增長。因此,從中期來看,我們認爲公司設想的銷售增長是可以實現的。此外,取決於項目,通過併購或聯盟等方式,加速銷售增長也是可以想象的。
在利潤方面,面向大型增長的企業的人才招聘和技能共享雖然利潤可觀,但與諮詢公司的人才招聘相比,盈利能力並不那麼高,因此銷售毛利率可能仍然呈下降趨勢。另外,在中期經營計劃的首個年度需要進行人員等前期投資,因此在本次中期經營計劃中,預計2024年6月期爲基準的營業利潤增長率爲12.9%(3年加權平均),低於營業收入增長率17.1%(3年加權平均),這被認爲是一項合理的計劃。然而,從2025年6月期開始,由於銷售毛利率的下降趨勢減緩,且前期投資也將陸續完結,因此預計營業利潤增長率將達到30.9%(2年加權平均),超過營業收入增長率20.1%(2年加權平均)。因此,最終似乎更傾向於重視金額方面的增長,但另一方面也考慮到了率的改善目標。
(作者:華富證券客座分析師宮田仁光)