■プログリット<9560>の事業概要
1. 事業内容
同社は英語コーチングサービス「プログリット」とサブスクサービス「シャドテン」を提供している。事業コンセプトは「人×テクノロジー」としており、英語学習に革新を起こすべく、人の力とテクノロジーの力を融合させた科学的根拠のある英語学習を提供している。顧客の学習目標を達成させるため、サービスを開発・提供する過程の要所においてテクノロジーを用いることで、学習内容の充実と効率を向上させている。例えば、従来の英語学習では、生徒が教室で教師から講義を受け、英会話を通して学習を行う形式が一般的で、標準化された配布資料や本、紙やペンを用いて学習が進められていた。しかし今日では、ノートパソコン、タブレットといった情報端末を多くの学生や社会人が所有・使用しており、これらのテクノロジーが講義などの従来学習の在り方を変化させている。それらの情報端末を活用した場合と従来の紙媒体の教材を活用した場合を比較すると、言うまでもなく前者が様々な面で学習効率を向上できることから、同社もこの変化の流れを汲んでおり、すべてのサービス開発・提供において、様々な目的に応じたテクノロジーが用いられている。学習アプリを自社で開発し、それを利用した受講生の学習データの取得・分析など、データドリブンを推進して効果的な学習方法を見つけることなどに活用している。ほかにも、受講者の個別データをベースに、スケジュール管理、週次の面談・相談、英語の添削などにも利用されている。
(1) プログリット
顧客の英語力を短期間で確実に向上させるサービスである。サービスの月単価は20万円(入会金を含む)前後である。サービス内容は個別にある顧客ニーズを満たすべく、カスタマイゼーションされているところが特徴である。具体的には、英語学習者一人ひとりにとって、最適な学習方法の選択と学習継続支援がパッケージ化されているだけでなく、学習者に専任コンサルタントがつき、学習の仕方から生活習慣の改善まで指導を行う。受講者が英語を学習する際に求めている到達レベル(使用環境、使用目的など含め)はそれぞれ異なるため、最初に学習目的と学習状況がヒアリングされる。それらの状況を踏まえたうえでコンサルタントによる、学習時間・教材・学習方法など、様々な要素が考慮された「オーダーメイドの学習方法」が提案される。学習者一人ひとりに最適化されたオーダーメイド学習プランは個々の学習意欲を向上させ、学習者側も能力が効率的に向上していくことを実感できる。さらに、学習者のパフォーマンスを評価する際に、実施した学習プランが学習成果に与える影響も同時にモニタリングされる。これにより学習が進むにつれて、学習デザイン指導のパーソナライズが一段と最適化され、学習者の自律性・エンゲージメント・効率性を向上できる仕組みとなっている。
英語コーチングサービスは4つのコースと7つの料金プランがある。「ビジネス英会話」「TOEIC(R)L&R TEST」「初級者」「TOEFL iBT(R)/IELTS」の4つのコースで構成され、顧客は入会金と各コースの受講期間に応じて料金を支払う仕組みである。ちなみに、主要顧客は仕事上の実務や資格取得が目的のビジネスパーソンだが、特に効果を短期的に求めるコストパフォーマンス意識の高い顧客層がメインとなっている。なお、「プログリット」の受講生は2024年7月末時点で累計20,000名を超え、2024年8月期末現在においては、受講生の69%が「NEXT」または「サブスクサービス」に入会し、学習を継続した。
(2) シャドテン
「シャドテン」は、「プログリット」を卒業した顧客向けに当初提供していた継続コースである「シャドーイング添削コース」を、一般に向けて提供するサービスだ。サービス名は「シャドーイング添削」の略である。シャドーイングとは、音声で聞いた英語を再現して表現する、プロの同時通訳者のトレーニングとして使われる手法であり、学習者が文章を聞いてすぐに発声するのではなく、その文章が発声されてから少し遅れて影(シャドー)のように模倣して表現を再現することに由来する。英語を聞くことと発音することを同時に行う難易度の高い練習方法であり、この練習方法を誰でもできるようにしたサービスが「シャドテン」である。「シャドテン」の売上高はユーザー数が増えるごとに積み上がる。流入経路としては、「プログリット」卒業後の「シャドーイング添削コース」経由と、デジタルマーケティング経由などによる一般流入が存在するが、足元の急成長は後者による貢献が大きい。
(3) コンサルタント
コンサルタント(コーチングスタッフ)の質は事業成長の基盤であり、同社のサービスの品質を左右するため、厳しい採用基準で選別される。コンサルタントの採用募集は、既存コンサルタントのリファラル採用、採用メディアへの出向、Wantedlyや同社採用サイトでの記事の充実、ミートアップ開催など、幅広く行われる。そのなかで、コンサルタントとしての業務に必要な英語力はもちろんのこと、顧客の目標達成のために必要なアドバイスを躊躇なく伝えられるような、本質的に高いコミュニケーション能力を備えているかが重視される。加えて、同社のサービスは英語そのものを教えるのではなく、学習の仕方やタイムマネジメントに関するコンサルティングの要素も含まれているため、論理的思考力も求められる。また、同社が事業運営を行ううえで重視している価値観「FIVE GRIT」を体現できることも重要な要素である。これらの要素を備えている人材を採用しているため、応募者の採用率は0.88%と非常に低く、少数精鋭のコンサルタント集団となっている。加えて、全員が正社員として採用される点も特徴的だ。また、より採用力を高め、コンサルタントがモチベーション高く働ける環境を提供するために、同社は2023年9月より全コンサルタント職の給与を年50万円引き上げた。
コンサルタントの品質を維持するための取り組みとして、組織全体で学ぶ仕組みも構築している。コンサルタントのベストプラクティスを共有する「BPS」、顧客対応などでコンサルタントが抱える課題に対して仲間のコンサルタントがアドバイスをする「CSアップ」、顧客からのアンケートをもとに実施する改善活動、コーチングスキルを身につけるための研修などがある。コンサルタントの教育と管理も徹底されているため、コーチングサービスでは全コンサルタントが高品質を維持できる仕組みとなっている。拡大する事業に対応すべくコンサルタントの採用を進めており、2024年8月期においては、計画を上回る人数のコンサルタント職を確保した。足元では、同社のコーチングサービスは受講者が申し込みを行ってから約1ヶ月強の受講待ちの状態で推移している。この待機期間中は予習期間と位置付けられており、顧客のモチベーションを高めるとともに受講初日から実践的な姿勢で受講できるため、待機期間における顧客離れの懸念は不要だと弊社では見ている。
(4) 顧客獲得について
同社のビジネスモデル上、当然ながら新規顧客の獲得を継続していく必要がある。利用者は一定のレベル以上に英語のスキルが身についた後は、新しい目標を設定して学習を継続するか、もしくは卒業していくためだ。新規の顧客獲得には、リスティング広告、SNS広告、YouTube動画への配信などのWebマーケティングを行い、日本全国の顧客層を対象にサービスを紹介している。そのほか、足元では電車内広告等オフライン広告にも投資を行い、潜在顧客層の認知獲得に注力している。同社では、幅広く同社のサービスを潜在顧客に紹介するため、海外リーグで活躍したサッカー選手の本田圭佑氏をアンバサダーとして起用し、ブランドの構築や信頼獲得を推進している。Webマーケティングにおいては、実際にどれぐらいの効果を得られたかを判定することが数字によって確認できるため、同社は、広告を打ったことによる自社サイトへのアクセス数や各ページの滞在時間といった情報を分析し、プロモーション効果を測定している。新規顧客獲得のKPIとなるこれらの数値を向上させるために、マーケティングの実行と分析が繰り返されている。この一連のサイクルにより改善点を明確にして、施策の展開もその都度最適な方法にすることで、新規顧客獲得の拡大につなげている。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
■PROGRIT <9560> 業務概覽
1。業務內容
該公司提供英語輔導服務 「Progrit」 和訂閱服務 「Shadten」。經營理念是 「人與科技」,爲了創新英語學習,我們爲英語學習提供科學證據,將人的力量與技術的力量相結合。爲了實現客戶的學習目標,在開發和提供服務的過程中,通過在關鍵時刻使用技術來提高學習內容的增強和效率。例如,在傳統的英語學習中,學生通常在課堂上接受老師的講座並通過英語會話學習,並且使用標準化的講義、書籍、紙和筆來促進學習。但是,如今,許多學生和在職成年人擁有和使用筆記本電腦和平板電腦等信息終端,這些技術正在改變傳統學習的方式,例如講座。將使用這些信息終端的案例與使用傳統紙質教材的案例進行比較時,不用說,前者可以在各個方面提高學習效率,因此公司也在順應這種變革趨勢,在所有服務的開發和提供中都使用了各種用途的技術。我們在內部開發學習應用程序,並通過推廣數據驅動的實踐(例如使用它們採集/分析學生的學習數據)來尋找有效的學習方法。此外,它還用於根據參與者的個人數據進行日程管理、每週訪談和諮詢、英語更正等。
(1) Progrit
這項服務可以在短時間內可靠地提高客戶的英語水平。該服務的每月價格約爲20萬日元(包括註冊費)。服務內容的特點是,它是爲滿足個人客戶需求而定製的。具體而言,不僅爲每位英語學習者提供了最佳的學習方法選擇和學習連續性支持,而且還爲學習者配備了專門的顧問,爲如何學習改善生活習慣提供指導。由於參與者在學習英語時所尋求的成就水平(包括使用環境、使用目的等)不同,因此首先會聽到學習目的和學習情況。基於這些情況,顧問提出了一種 「定製學習方法」,該方法考慮了學習時間、教材和學習方法等各種因素。針對每個學習者優化的量身定製的學習計劃可以提高個人的學習動力,學習者也可以感受到自己的能力得到有效提高。此外,在評估學員的表現時,同時監測已實施的學習計劃對學習結果的影響。因此,隨着學習的進展,學習設計指導的個性化得到進一步優化,學習者的自主性、參與度和效率可以得到提高。
英語輔導服務有4門課程和7種價格計劃。它由四門課程組成:「商務英語會話」、「TOEIC(R)L&R TEST」、「初級」 和 「TOEFL iBT(R)/雅思」,客戶根據註冊費和每門課程的持續時間支付費用。順便說一句,主要客戶是以工作實踐或資格獲取爲目的的商務人士,但特別是,具有高度性價比感的尋求短期效果的客戶群是主要的客戶群。請注意,截至2024/7年底,「PROGRIT」 學生的累計人數超過2萬人,截至2024/8學期末,有69%的學生加入了 「NEXT」 或 「訂閱服務」 並繼續學習。
(2) 暗影十
「Shadten」 是一項爲公衆提供 「陰影校正課程」 的服務,這是一項持續的課程,最初是爲從 「Progrit」 畢業的客戶提供的。服務名稱是 「陰影校正」 的縮寫。陰影是一種訓練專業同聲傳譯員通過語音聽到的英語再現和表達的方法,它來自於學習者不是立即說出句子,而是在句子說出後稍後像影子(影子)一樣模仿表情。這是一種很難同時聽英語和發音的練習方法,而 「shadow ten」 是一項使任何人都可以使用這種練習方法的服務。隨着用戶數量的增加,「Shadten」 的銷量會累積。作爲流入途徑,從 「Progrit」 畢業後通過 「影子修正路線」 和通過數字營銷等進行資金流入,但後者爲近期的快速增長做出了巨大貢獻。
(3) 顧問
顧問(教練組)的質量是業務增長的基礎,由於它會影響公司的服務質量,因此他們是根據嚴格的招聘標準來選擇的。顧問招聘的方式多種多樣,例如推薦招聘現有顧問、借調到招聘媒體、完善Wanteld和公司招聘網站上的文章,以及舉行聚會。其中,不僅要強調顧問工作所需的英語水平,還要強調他們是否具有天生的高溝通能力,能夠毫不猶豫地傳達實現客戶目標所需的建議。此外,該公司的服務本身並不教英語,還包括與學習方法和時間管理相關的諮詢要素,因此還需要邏輯思維能力。此外,能夠體現公司在開展業務運營時強調的 「FIVE GRIT」 價值觀也是一個重要因素。由於僱用了具備這些要素的人力資源,因此申請人的招聘率極低,爲0.88%,這使其成爲一小部分精英顧問。此外,他們都是作爲全職僱員僱用的,這也是一個特點。此外,爲了進一步提高招聘能力並提供一個讓顧問能夠積極工作的環境,該公司從2023/9年起每年將所有顧問職位的工資提高了50萬日元。
爲了保持顧問的質量,我們還在建立一個供整個組織學習的系統。有 「BPS」(分享顧問的最佳實踐)、「CS up」(其他顧問就顧問因客戶支持而面臨的問題提供建議等)、根據客戶問卷開展的改進活動以及爲獲得指導技能而進行的培訓。顧問的教育和管理也很周全,因此輔導服務的結構使所有顧問都能保持高質量。我們正在着手招聘顧問,以應對不斷擴大的業務。在2024/8財年,我們獲得了顧問職位,人數超過了計劃。目前,該公司的輔導服務在參與者申請課程後已處於等待約1個月或更長時間的狀態。這個等待期被定位爲一個準備期,由於它可以提高客戶的積極性,並且可以從課程的第一天起就以務實的態度學習課程,因此我們認爲在等待期間沒有必要擔心客戶會被遺棄。
(4) 獲取客戶
當然,根據公司的商業模式,有必要繼續獲得新客戶。這是因爲在用戶獲得一定水平或更高水平的英語技能後,他們可以設定新的目標並繼續學習或畢業。爲了獲得新客戶,進行了網絡營銷,例如上市廣告,SNS廣告,向YouTube視頻分發等,並向日本各地的客戶群體介紹服務。此外,他們目前正在投資線下廣告,例如火車內廣告等,並專注於獲得潛在客戶群的認可。爲了向潛在客戶介紹公司的廣泛服務,該公司已任命積極參與海外聯賽的足球運動員本田圭介爲大使,負責促進品牌建設和信任獲取。在網絡營銷中,確定實際獲得的效果可以通過數字來確認,因此該公司通過分析諸如訪問自己網站的次數和廣告在每個頁面上花費的時間之類的信息來衡量促銷效果。重複營銷執行和分析,以改善這些數值,這些數值是獲取新客戶的關鍵績效指標。通過這一系列週期可以明確改進措施,每次政策制定也都成爲最佳方法,從而擴大新客戶的獲取。
(作者:FISCO 分析師村瀨智和)