■中長期の成長戦略
1. 中期経営計画
クリーク・アンド・リバー社<4763>は映像、ゲーム、Web、医療、会計、法曹など、同社が定義するプロフェッショナル分野において事業を展開し、持続的な成長を続けてきた。今後はこれら既存事業領域の深掘りに加えて、周辺領域への展開や付加価値の高い新規サービスを創出・育成することでさらなる成長を目指す。2024年2月期よりスタートした3ヶ年の中期経営計画では、「プロフェッショナルとともに事業を創造することにより、豊かな社会を創る」をテーマに、プロフェッショナルの生涯価値向上とクライアントの価値創造への貢献をビジョンに掲げ、企業価値の向上に取り組んでいる。
重点施策としては、「プロフェッショナル分野のさらなる拡大」「新規サービスの創出」「経営人材の創出」「コーポレート・ガバナンス強化」に取り組み、2026年2月期に売上高605億円、営業利益56.5億円を目標として掲げている。3年間の年平均成長率は11.1%増収、12.6%増益となる。既存のプロデュース、エージェンシー事業の成長をベースに業績目標を達成する考えで、育成中の新規サービスや新設子会社の期待値は業績目標の中にはほとんど織り込んでいない。
初年度となる2024年2月期並びに2025年2月期中間期までは、人材投資を積極的に推進してきたことや医療分野の構造改革に時間を要したこともあり、業績は会社計画をやや下回る進捗となったが、これらの投資の効果が顕在化する2026年2月期にはキャッチアップする考えだ。昨今、経営のDXやAIの普及によって人材需要が縮小する職種も表れているが、同社が展開するプロフェッショナル人材についてはコンピュータでの代替が難しく、今後も安定した需要が見込まれる。こうした領域において、39万人を超える広範な人材ネットワークを構築し、また周辺領域への展開も期待できる同社の成長余地は大きいと弊社では見ている。
分野数拡大で長期目標は売上高1,000億円、営業利益100億円
2. 長期目標
同社は、長期的な業績目標として売上高1,000億円、営業利益100億円を掲げている。プロフェッショナル領域を現在の8領域18分野から、将来的に50分野まで広げていくことに加えて、グループ資産を生かした新規サービスの育成に注力し、プロフェッショナル人材ネットワークは現在の39.4万人から150万人に、顧客数は5万社から15万社を目標としている。未進出領域としてエンジニアリング領域があるが、C&Rインキュベーション・ラボにてエンジニア派遣を行う(株)ネクサスホールディングスに出資しており、今後の足場づくりにしていくものと予想される。
また、将来的にはプロフェッショナル人材のグローバルネットワーク構想を描いており、そのプラットフォームとなる「C&R Creative Studios Metaverse」を2023年3月に公開した。クリエイター専用の仕事や交流に特化した日本初のメタバースとなる。現在はグループ内のクリエイター同士による交流や作品展示のほか、セミナーやイベントについては外部からの参加も可能となっている。今後も展示エリア(クリエイターの作品集と展示・発表)や交流エリア(クリエイターと顧客の交流の場)、セミナールーム(ライブや講演などのイベント開催)など各種機能を拡充する。海外のクリエイターやクライアント等も参加できるプラットフォームに発展すれば、同社の収益成長機会も一段と広がるものと期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
中長期的增長戰略
1. 中期經營計劃
克里克與河流公司<4763>在公司定義的專業領域,包括視頻、遊戲、網絡、醫療、會計、法律等,開展業務,並持續實現增長。未來除了深入發展這些現有業務領域,還將拓展周邊領域,創造和培育附加值高的新服務,以實現更大的增長。自2024年2月期開始的三年中期經營計劃,以「與專業人士共同創造事業,構建豐富社會」爲主題,設定了提升專業人士的終身價值和爲客戶創造價值的願景,致力於提高企業價值。
作爲重點措施,將致力於「專業領域的進一步擴展」、「新服務的創造」、「管理人才的培養」和「加強公司治理」,目標是在2026年2月期實現營業收入605億日元,營業利潤56.5億日元。預計三年的年均增長率爲11.1%增收,12.6%增益。計劃以現有的製作和代理業務的增長爲基礎實現業績目標,育成中的新服務和新設子公司的預期值在業績目標中幾乎沒有考慮。
在首個年度的2024年2月期以及2025年2月期中期,由於人材投資的積極推進以及醫療領域的結構改革需要時間,業績略低於公司的計劃進度,但預計在這些投資的效果顯現出效益的2026年2月期會趕上。近年來,由於管理的數字轉型(DX)和人工智能的普及,某些職業的人才需求出現縮水,不過該公司所開展的專業人才很難被計算機取代,預計將繼續保持穩定的需求。在這些領域,構建了超過39萬人的廣泛人才網絡,並且預期可以拓展到周邊領域,公司的成長空間被我們認爲非常大。
通過擴展領域數量,長期目標是營業收入1,000億日元,營業利潤100億日元。
2. 長期目標
該公司設定了長期的業績目標,即營業收入1,000億日元,營業利潤100億日元。除了將專業領域從目前的8個領域18個子領域拓展到未來的50個子領域外,還將重點關注利用群資產育成新服務,目標是將專業人才網絡從目前的39.4萬人增加到150萬人,客戶數從5萬家增至15萬家。尚未進入的領域包括工程領域,預計將在C&R孵化實驗室向(株)納克薩斯控股公司派遣工程師,並以此作爲未來的基礎建設。
此外,未來將描繪專業人才的全球網絡構想,並於2023年3月發佈了作爲該平台的「C&R Creative Studios 元宇宙」。這是日本首個專爲創作者提供工作和交流的平台。目前,除了群內創作者之間的交流和作品展示外,外部參加的研討會和活動也已成爲可能。未來還將擴展展示區域(創作者的作品集和展示・發佈)、交流區域(創作者與客戶的交流場所)、研討室(直播或演講等活動的舉辦)等多種功能。如果發展成爲海外創作者和客戶等也能參與的平台,該公司的收益增長機會也將更加廣闊。
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)