■Chordia Therapeutics<190A>の業績動向
1. 2024年8月期の業績概要
2024年8月期の事業収益の計上がなく(前期はマイルストン収入2,500百万円を計上)、営業損失で1,801百万円(前期は212百万円の利益)、経常損失で1,824百万円(同225百万円の利益)、当期純損失で1,827百万円(同223百万円の利益)となった。
研究開発費は1,499百万円と前期比で497百万円の減少となった。内訳は、CTX-712が米国での第1/2相臨床試験開始により同331百万円増の1,018百万円となった一方で、安全性試験や治験原薬の製造を終えたCTX-439が同483百万円減の132百万円となったほか、その他開発費が同342百万円減の347百万円となった。また、営業外では助成金収入17百万円、株式上場関連費用28百万円などを計上した。
2025年8月期もCTX-712の開発費用増加により損失が続く見通し
2. 2025年8月期の業績見通し
2025年8月期も事業収益の計上予定はなく、営業損失で2,434百万円(前期は1,801百万円の損失)、経常損失で2,378百万円(同1,842百万円の損失)、当期純損失で2,380百万円(同1,827百万円の損失)と損失が続く見通し。
研究開発費はCTX-712の第1/2相臨床試験費用(治験薬製造費用含む)1,610百万円を中心に、同525百万円増加の2,025百万円を見込む。CTX-439については既述の通り自社開発を行わず導出する方針であることから18百万円(AMEDからの助成金を受けた活動費用のみ)まで減少する見通しだ。その他一般管理費は、特許取得関連費用を中心に同107百万円増の408百万円を見込んでいる。また、営業外収支はAMEDからの助成金56百万円(5つのプログラム)の計上を見込むほか、株式上場関連費用がなくなることで前期比80百万円改善する見通しだ。なお、研究開発費についてはCTX-712の開発を中心に進めていくことから、当面は20億円程度の水準が続くものと予想される。
株式上場で14億円の資金を調達、当面は1年分の事業活動資金を目安に手元キャッシュを確保する方針
3. 財務状況
2024年8月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比276百万円減少の4,632百万円となった。株式上場に伴う新株発行収入1,464百万円があったものの、事業活動資金の支出に伴い現金及び預金が同469百万円減少した。
負債合計は前期末比62百万円増加の471百万円となった。主に未払金が133百万円増加したことによる。また、純資産合計は同339百万円減少の4,161百万円となった。新株発行に伴い資本金及び資本剰余金がそれぞれ755百万円増加した一方で、当期純損失の計上により利益剰余金が1,827百万円減少した。
経営の安全性指標である自己資本比率は前期末比1.4ポイント低下の89.8%となった。継続的な収入がないバイオベンチャーの場合、金融機関から借入れを行うことは困難なため、有利子負債残高はないものの、当面は開発ステージが続くため手元キャッシュは減少していくことになる。2024年8月末時点で4,329百万円のキャッシュがあるが、2025年8月期は2,380百万円の当期純損失を見込んでいることから、1年後の2025年8月期末のキャッシュは2,000百万円前後まで減少することが予想される。同社ではキャッシュポジションについて、事業活動資金の1年分程度を確保しておきたいとの考えであり、今後同水準を下回りそうな場合には、エクイティファイナンスにより資金調達していくことになりそうだ。
CTX-712の価値最大化に向けリソースを集中投下し、早期収益化を目指す
4. 今後の事業方針
同社は「『日本発』『世界初』のこれまでにない新しい抗がん薬を、一日でも早く患者様のもとに。」をスローガンに、2030年ビジョンとして掲げた「日本発の研究開発型の製薬会社になる」ことを目指している。国内についてはアライアンス戦略により自社による製造販売を展開し、海外市場ではグローバル製薬企業とライセンス契約を締結することで効率的に事業を拡大していく戦略だ。
開発戦略としては、当面は早期収益化の実現を目標に、CTX-712に経営リソースを集中し、まずは再発・難治性AMLの米国および日本での販売承認を得ることを最優先に取り組み、その後はAMLの一次治療やその他のがん種への適応拡大を進めることでCTX-712の製品価値最大化を目指す。既述の通り潜在市場規模は大きく、ブロックバスターとして育つポテンシャルを持つことから、2025年末頃に発表が見込まれる第1相パートの中間成績結果の内容が注目される。良好な結果が得られれば、海外でのライセンス契約締結の可能性が一気に高まると弊社では見ている。その後の第2相パートの組み入れが順調に進み、主要評価項目となっているCR率で期待どおりの結果※を得ることができれば、2027年前半に承認申請を行い2028年8月期には販売収入を計上できるものと予想される。また、同時期に小野薬品工業に導出したMALT1阻害薬の開発進展に伴う2回目のマイルストン収入を得られる可能性もあり、これらが実現すれば単年度の黒字化達成も視野に入ってくることになる。
※ AML治療薬として米国での販売承認が有力視されているSyndax PharmaceuticalsのRevumenibはPivotal P2試験でCR率18%だった。このため、CR率が20%程度以上であれば承認される可能性が高いと同社では見ている(日本で実施されたP1試験ではCR率29%だった)。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■Chordia Therapeutics的業績趨勢 <190A>
1。截至2024/8財年的財務業績摘要
截至2024/8財年沒有記錄的營業利潤(上一財年的里程碑收入爲25億日元),營業虧損爲18.01億日元(上一財年利潤2.12億日元),普通虧損爲18.24億日元(利潤2.25億日元),淨虧損爲18.27億日元(利潤2.23億日元)。
研發費用爲14.99億日元,與上一財年相比減少了4.97億日元。至於細目,由於美國開始第1/2期臨床試驗,CTX-712 增加了3.31億日元至10.18億日元,而完成安全測試和臨床試驗成分生產的 CTX-439 減少了4.83億日元至1.32億日元,其他開發成本減少了3.42億日元,至3.47億日元。此外,除業務外,還記錄了1,700萬日元的補貼收入,與股票上市相關的費用等,爲2,800萬日元。
由於 CTX-712 開發成本增加,預計在 2025/8 財年將持續虧損
2。截至2025/8財年的收益預測
沒有計劃記錄2025/8財年的業務收入,預計虧損將繼續下去,營業虧損爲24.34億日元(上一財年虧損18.01億日元),普通虧損造成的23.78億日元(虧損18.42億日元),本財年的淨虧損爲2380億日元(虧損18.27億日元)。
研發費用預計將增加5.25億日元,達到20.25億日元,其中以16.1億日元的 CTX-712 1/2期臨床試驗成本(包括研究藥物製造成本)爲中心。由於 CTX-439 是在沒有進行內部開發的情況下衍生出來的,因此預計將降至1,800萬日元(僅限獲得AMED補助的活動成本)。其他一般管理費用預計將增加1.07億日元至4.08億日元,主要是與專利獲取相關的費用。此外,預計非營業餘額將計入AMED提供的5,600萬日元(5個項目)的撥款,由於取消了與股票上市相關的成本,預計與上一財年相比將增加8000萬日元。請注意,自從 CTX-712 將繼續開發以來,研發費用預計將保持在約20億日元的水平。
該政策是通過股票上市籌集14億日元的資金,並暫時以1年的商業活動資金爲指導,確保手頭現金
3. 財務狀況
從2024/8財年末的財務狀況來看,總資產較上一財年末減少了2.76億日元,至46.32億日元。儘管與股票上市相關的股票發行收入爲14.64億日元,但由於業務活動資金的支出,現金和存款減少了4.69億日元。
總負債比上一財年末增加了6200萬日元,達到4.71億日元。主要是由於未繳金額增加了1.33億日元。此外,總淨資產減少了3.39億日元,至41.61億日元。隨着新股的發行,資本和資本盈餘各增加了7.55億日元,但由於本期的淨虧損入賬,留存收益減少了18.27億日元。
作爲管理安全指標的資本充足率比上一財年末下降了1.4個百分點至89.8%。就沒有持續收入的生物技術企業而言,很難向金融機構借款,因此,儘管沒有計息債務餘額,但發展階段暫時仍在繼續,因此手頭現金將減少。截至2024/8財年底,有43.29億日元的現金,但由於預計2025/8財年的淨虧損爲2.38億日元,因此預計2025/8財年末的現金將在一年後減少至約20億日元。該公司希望獲得約1年的商業活動資金以用於現金頭寸,而且看來,如果將來跌破同一水平,它將通過股權融資籌集資金。
集中資源以最大限度地發揮 CTX-712 的價值,並以儘早獲利爲目標
4。未來的商業政策
該公司 「儘快爲患者帶來前所未有的'日本'和'世界首創'的新抗癌藥物。」在口號下,它的目標是 「成爲日本的研發型製藥公司」,這被定爲2030年願景。在國內,這是一項基於聯盟戰略的內部生產和銷售的戰略,並通過與海外市場的全球製藥公司簽訂許可協議來有效擴展業務。
作爲一項發展戰略,我們將暫時將管理資源集中在 CTX-712 上,目標是實現早期貨幣化,並首先將獲得美國和日本複發性和難治性反洗錢的銷售批准作爲重中之重,然後通過繼續進行急性髓細胞白血病的初級治療和擴大對其他癌症類型的適應來實現 CTX-712 的產品價值最大化。如前所述,潛在的市場規模很大,而且由於它有可能發展成爲轟動一時的巨頭,因此第一階段的中期業績細節引起了人們的關注,該部分預計將於2025年底左右公佈。我們認爲,如果取得良好的結果,簽訂海外許可協議的可能性將迅速增加。第二階段部分的後續整合進展順利,如果以CR比率(主要評估項目)取得預期的結果,則預計將在2027年上半年提出批准申請,並可以在2028/8財年記錄銷售收入。此外,有可能獲得與大約在同一時間引入小野製藥工業的 MALT1 抑制劑的開發進展相關的第二個里程碑收入,如果這些收入得以實現,在一年內實現盈利也將成爲可能。
* Syndax Pharmicals的Revumenib在美國的銷售批准被視爲反洗錢補救措施占主導地位,在Pivotal P2測試中,其CR率爲18%。因此,該公司認爲,如果CR率約爲20%或以上,則很有可能獲得批准(在日本進行的P1測試中,CR率爲29%)。
(作者:FISCO 客座分析師佐藤喬)