■要約
GMOリサーチ&AI<3695>は、フィロソフィー「想いを、世界に(Engaging people around the world)」を掲げ、GMOインターネットグループにおいてインターネットリサーチ分野を担い、日本・アジアを中心としてグローバルに市場調査・マーケティングで新しい価値を創造する企業である。
1. 2024年12月期第3四半期の業績概要
2024年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前期同期比3.8%減の3,657百万円、営業利益が75.7%減の73百万円、経常利益が78.3%減の67百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が73.1%減の58百万円となった。第2四半期までに発生した国内の調査会社向けや海外案件の特殊要因の影響を主因として減収減益となった。なお売上高は特殊要因の影響を除くと3.6%増収となった。第3四半期では特殊要因影響セグメントにおいて、下げ止まりが確認できた。売上総利益は3.3%減少したが、売上総利益率は0.3ポイント上昇して48.9%となった。利益率の高い国内事業会社向けの第2四半期までの増収がけん引した。販管費は10.9%増加し、販管費比率は6.2ポイント上昇して46.9%となった。営業体制変更、AI活用関連費用、CASHMART事業譲受、海外子会社に係る為替換算等の影響で増加した。
2. 2024年12月期の業績予想
2024年12月期の連結業績予想は2024年11月6日付で下方修正して、売上高が前期比0.2%減の5,107百万円、営業利益が40.1%減の264百万円、経常利益が40.5%減の255百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が38.2%減の190百万円としている。第2四半期までの特殊要因の影響と、ホームページドメイン変更の影響による有効リード数の低下の影響を勘案して通期予想を下方修正した。ただし第4四半期以降は売上高が回復基調となり、販管費では特筆すべき増加要因を見込んでいないため、業績はV字回復の見込みとしている。配当予想は据え置いて2023年12月期と同額の年間114.84円(期末一括)としている。市場環境変化を踏まえた事業構造変革等の施策の進展により、2024年12月期第4四半期からV字型の業績回復が見込まれ、2025年12月期についても2023年12月期を上回る水準の業績が見込まれるため、配当予想を据え置いた。
3. 成長戦略
同社は成長戦略として、AIを活用した4つの成長ステップ(「販売先フォーカスの変更+社内AI生産性の劇的な向上」「業界のAI化、生産性の劇的な向上(プラットフォームAI展開)」「AIによるパネルとの関係性の在り方(負荷軽減・不正排除)変革」「仲間づくり(M&A)、新サービス提供」)を掲げている。2024年12月期第3四半期末時点の進捗状況として、「販売先フォーカスの変更+社内AI生産性の劇的な向上」では、フォーカスする販売先を利益率の高い国内事業会社及び海外調査会社にAIを活用するこことにより変更を実現した。そして2024年12月期第3四半期の売上高は事業会社が20.3%増、海外調査会社7.3%増となり、取り組みの成果が表れた形となっている。また2024年10月より、AI技術を活用して社内のリサーチオペレーション業務を大幅に効率化する取り組みを開始した。
■Key Points
・2024年12月期第2四半期までは特殊要因が影響したが、第3四半期では特殊要因影響セグメントにおいて、下げ止まりを確認
・2024年12月期は下方修正し減収減益を予想。ただし、第4四半期及び2025年12月期以降は収益力が改善し、2023年12月期を超える業績水準を想定
・AIを活用した4つの成長ステップを推進し、着実な成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
■摘要
GMO研究與人工智能<3695>秉持着"想要,遍及全球(Engaging people around the world)"的理念,承擔着GMOInternet Plus-related集團在Internet Plus-related研究領域的角色,並在日本和亞洲爲中心,全球範圍內創造市場調查與營銷的新價值。
1. 2024年12月期第3季度的業績概要
2024年12月期第3季度累計的合併業績顯示,營業收入較上年同期下降3.8%,爲3657百萬日元,營業利潤下降75.7%,爲73百萬日元,經常利潤下降78.3%,爲67百萬日元,歸屬於母公司股東的季度凈利潤下降73.1%,爲58百萬日元。由於第2季度之前發生的國內調查公司及境外案件的特殊因素影響,導致了收入和利潤的雙降。值得注意的是,去除特殊因素的影響,營業收入實際上增長了3.6%。在第3季度,特殊因素影響的細分市場方面,已經確認了下滑的止步。總利潤下降3.3%,但總利潤率上升0.3個百分點,達48.9%。利潤率高的國內業務公司的第2季度收入增長是推動因素。銷售及管理費用增長10.9%,銷售及管理費用比例上升6.2個百分點,達46.9%。這一增長歸因於營業體制變更、人工智能應用相關費用、CASHMART業務收購以及境外子公司外匯換算等影響。
2. 2024年12月期的業績財務預測
2024年12月期的合併業績財務預測在2024年11月6日進行了下調,營業收入預計較上年下降0.2%,爲5107百萬日元,營業利潤預計下降40.1%,爲264百萬日元,經常利潤預計下降40.5%,爲255百萬日元,歸屬於母公司股東的當期凈利潤預計下降38.2%,爲190百萬日元。考慮到第2季度之前的特殊因素影響以及因網頁域名更改導致的有效線索數下降,全年預測因此下調。但預計第4季度開始營業收入將呈回暖趨勢,同時在銷售及管理費用方面並未預見顯著的增加因素,因此業績預計將以V型復甦的態勢發展。分紅預測在2023年12月期保持不變,仍爲年114.84日元(期末一括)。根據市場環境變化及業務結構改革等措施進展,預計2024年12月期第4季度將實現V型業績復甦,並且2025年12月期的業績水平有望高於2023年12月期,因此分紅預測維持不變。
3.戰略增長
該公司通過技術創新、人才培養和業務擴大等措施,追求持續性發展。該戰略側重於增強產品和服務的提供能力、迅速響應市場需求以及提高業務效率和有效管理人力資源。
該公司作爲增長戰略,提出了利用人工智能的四個成長步驟("銷售對象焦點的變更+內部人工智能生產效率的顯著提升","行業的人工智能化,生產效率的顯著提升(平台人工智能推廣)","人工智能如何與面板建立關係(減輕負擔・消除不正行爲)變革","建立夥伴關係(M&A)、提供新服務")。截至2024年12月期第3季度末,"銷售對象焦點的變更+內部人工智能生產效率的顯著提升"方面,實現了將焦點銷售目標改爲高利潤率的國內業務公司及境外調查公司,並利用人工智能進行這一變化。2024年12月期第3季度的營業收入分別增長20.3%來自業務公司和7.3%來自境外調查公司,這表明努力的成效。此外,自2024年10月起,啓動了利用人工智能技術大幅提高內部研究運營工作的效率的計劃。
■關鍵點
・到2024年12月期第二季度,特殊因素產生了影響,但在第三季度,特殊因素影響的細分市場確認已止跌
・2024年12月期下調財務預測,預計營收減少、凈利潤下降。不過,預計在第四季度及2025年12月期後收益能力有所改善,業績水平將超過2023年12月期
・推動利用AI的四個成長步驟,力求穩步成長
(撰寫: FISCO特約分析師 水田雅展)