■業績動向
3. 財務状況と経営指標
ウェーブロックホールディングス<7940>の2025年3月期中間期末の資産合計は前期末比907百万円増加の29,367百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では営業債権が806百万円減少した一方で、現金及び預金が1,166百万円増加した。固定資産では建設仮勘定が375百万円増加したほか、投資有価証券が92百万円増加した。
負債合計は前期末比551百万円増加の12,899百万円となった。短期借入金の返済と長期借入れの実施により有利子負債が83百万円減少した一方で、営業債務が407百万円増加した。純資産合計は同356百万円増加の16,468百万円となった。親会社株主に帰属する中間純利益403百万円の計上と配当金支出126百万円により利益剰余金が276百万円増加したほか、為替換算調整勘定が50百万円、非支配株主持分が17百万円それぞれ増加した。
経営指標を見ると、有利子負債の減少に伴い有利子負債比率が前期末の33.0%から31.8%に低下し、自己資本比率も55.8%と高水準で推移していることから、財務内容は健全な状況にあると判断される。
■今後の見通し
2025年3月期業績は期初計画を据え置くも金属調加飾フィルムの好調持続で上振れ余地あり
1. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績は、売上高で前期比8.2%増の25,500百万円、営業利益で同8.4%増の420百万円、経常利益で同2.4%減の660百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同3.6%減の440百万円と期初計画を据え置いた。売上高は中間期までの堅調なトレンドが続くと見ているが、不安定な為替動向やナフサ価格に連動しない原材料に対する価格上昇圧力に加えて、欧米におけるEV市場の減速に伴う自動車メーカーの生産計画見直しなど、不透明な市場環境を勘案し計画を据え置いた。
中間期までの業績進捗率は、売上高で50.5%、営業利益で68.8%となっており、直近3年間平均(売上高50.7%、営業利益105.7%)と比較すると営業利益の進捗が低いように見えるが、前期及び前々期は下期に原材料コスト上昇や在庫評価損の計上など、収益悪化要因が重なったことが影響しており、通常の季節変動パターンであれば営業利益も順調な進捗だったと見られる。営業外収支で前期比48百万円の悪化を見込んでいるが、主には前期に計上した為替差益89百万円がなくなることを前提としているためだ(中間期で186百万円の為替差益を計上)。持分法による投資利益の増加が見込めることも考えれば、為替が円高に急速に進まない限りは営業外収支も計画比で改善するものと見込まれる。なお、為替の前提レートは150円/米ドル(前期は144円/米ドル)、原材料価格の先行指標となるナフサ価格の前提は72千円/kl(同67.6千円/kl)としている。
(1) マテリアルソリューション事業
マテリアルソリューション事業の売上高は、前期比7.1%増の19,000百万円、営業利益は同6.7%減の950百万円を計画している。売上高は、引き続きすべてのソリューション分野で堅調な推移が見込まれ、計画達成が射程圏にあるが、利益面では原材料費やユーティリティコストの増加などから計画を若干下回る可能性が高い。
また、注力分野の地中熱ビジネスの売上高は前期比3.6倍増の330百万円を計画していたが、足許の受注状況からすると200〜300百万円程度に落ち着くものと予想される。電力料金の高止まりなどが懸念されるなかで、地中熱を用いた省エネソリューションに対する関心は徐々に高まっており、今後も営業体制を強化して事業拡大を目指す方針に変わりない。
(2) アドバンストテクノロジー事業
アドバンストテクノロジー事業の売上高は前期比11.3%増の6,500百万円、営業利益は同258.9%増の150百万円を計画している。中間期の営業利益進捗率が32.9%とやや低い水準だが、下期も海外において金属調加飾フィルムの新規案件が売上貢献し始めることや成型加工品の生産性向上も見込まれることから、計画を上振れする公算が大きい。
新規採用事例として、北米ではEVメーカーのエンブレムとして複数車種に新規採用が進んだほか、その他のパーツ向けにも成型加工品としての採用が進んだ。メッキ品と比較してCO2排出量削減につながる点が評価されたようだ。また大手自動車メーカー向けにも光透過性という機能面で評価されエンブレムとして複数車種に採用されたほか、複数のパーツ向けにも採用され、成型加工品として販売が進んでいる。
中国市場では大手EVメーカー向けで、光透過エンブレムや複数のパーツ向けに採用が広がっているほか、インドでも大手自動車メーカー向けのエンブレムのメッキ代替品として、CO2排出量削減につながる点が評価され新規採用が進んだ。さらには、欧州向けに関しても光透過性や電波透過性が評価され、大手自動車メーカーのEV車種のフロントパネル向けへの採用が予定されている。エンブレムなどの成型加工品の採用が相次いだことで、名古屋工場(成型加工工場)の成型機を増設し、生産能力の増強を進める予定にしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■業績趨勢
3.財務狀況和管理指標
截至2025/3過渡期末,Wavelock Holdings的<7940>總資產較上一財年末增加了9.07億日元,達到293.67億日元。從增減的主要因素來看,就流動資產而言,運營索賠減少了8.06億日元,而現金和存款增加了11.66億日元。至於固定資產,建築臨時帳戶增加了3.75億日元,投資證券增加了9200萬日元。
總負債較上一財年末增加了5.51億日元,達到128.99億日元。由於償還短期貸款和實施長期貸款,有息債務減少了8,300萬日元,而運營負債增加了4.07億日元。總淨資產增加了3.56億日元,達到164.68億日元。留存收益增加了2.76億日元,原因是歸屬於母公司股東的中期淨收益爲4.03億日元,股息支出爲1.26億日元,匯兌調整帳戶分別增加了5,000萬日元和非控股股權帳戶增加了1,700萬日元。
從管理指標來看,由於有息債務的下降,有息債務比率從上一財年末的33.0%下降到31.8%,權益比率也保持在55.8%的高水平,因此可以判斷財務細節處於健康狀態。
■未來展望
由於金屬色裝飾薄膜的持續強勁銷售,截至2025/3財年的財務業績保持不變,還有改善的餘地
1。截至2025年3月31日的財年收益預測
截至2025/3財年的合併財務業績保持初步計劃不變,銷售額較上一財年增長8.2%,至255億日元,營業收入增長8.4%,至4.2億日元,普通收入下降2.4%,至6.6億日元,歸屬於母公司股東的淨收益下降3.6%,至4.4億日元。預計銷售的穩定趨勢將持續到中期,但除了不穩定的交易所趨勢以及與石腦油價格無關的原材料面臨的價格上漲壓力外,考慮到不確定的市場環境,例如由於歐洲和美國電動汽車市場減速而審查汽車製造商的生產計劃,該計劃保持不變。
截至中期的業績進展率在銷售額方面爲50.5%,營業收入爲68.8%,與最近的3年平均水平(銷售額50.7%,營業利潤爲105.7%)相比,營業利潤的增長似乎很低,但是上一財年和前兩個財年受到重疊因素的影響,例如下半年原材料成本上漲和庫存估值損失記錄,以及如果是正常的季節性波動模式,營業利潤也進展順利。預計與上一財年相比,營業外餘額將減少4,800萬日元,但這主要是因爲假設上一財年記錄的8,900萬日元的匯兌收益將消失(過渡期記錄了1.86億日元的匯兌收益)。考慮到權益法可以預期投資利潤的增加,除非匯率迅速發展到日元升值,否則與計劃相比,預計營業外餘額也將改善。請注意,假設匯率爲150日元/美元(上一財年爲144日元/美元),而作爲原材料價格領先指標的石腦油價格的假設爲72,000日元/千升(與67,600日元/千升相同)。
(1) 材料解決方案業務
材料解決方案業務的銷售額計劃比上一財年增長7.1%,達到19億日元,營業利潤將比同期下降6.7%,至9.5億日元。預計所有解決方案領域的銷售將繼續保持穩定,計劃實現也在範圍內,但就利潤而言,由於原材料成本和公用事業成本的增加,利潤很有可能略低於計劃。
此外,重點領域的地熱供熱業務的銷售額計劃爲3.3億日元,比上一財年增長3.6倍,但根據目前的訂單情況,預計將穩定在2億至3億日元左右。由於人們擔心電費將居高不下,人們對使用地熱的節能解決方案的興趣逐漸增加,未來旨在通過加強業務系統來擴大業務的政策也不會改變。
(2) 先進技術業務
先進技術業務的銷售額計劃比上一財年增長11.3%,達到65億日元,營業利潤計劃比同期增長258.9%至1.5億日元。中期的營業利潤增長率略低,爲32.9%,但由於金屬色裝飾薄膜的新項目將在下半年開始爲海外銷售做出貢獻,而且預計成型產品的生產率也將提高,因此很有可能超出該計劃。
作爲新應用的一個例子,在北美,作爲電動汽車製造商的標誌,新車型的採用已取得進展,其他零件作爲模製產品的採用也在取得進展。與電鍍產品相比,它可以減少二氧化碳的排放,這一事實似乎已經得到評估。此外,它還接受了主要汽車製造商在光傳輸等功能方面的評估,除了被用作多個汽車模型的標誌外,它還被用於多個零件,並且作爲模製產品的銷售正在取得進展。
在中國市場,它面向主要的電動汽車製造商,透光標誌和多個零件的採用正在普及。在印度,它可以減少二氧化碳排放這一事實被評估爲主要汽車製造商標誌的電鍍替代品,新的採用也取得了進展。此外,還對歐洲市場的透光率和無線電波滲透率進行了評估,主要汽車製造商計劃將其用於電動汽車車型的前面板。由於徽章等成型產品已陸續被採用,因此計劃擴建名古屋工廠(成型加工廠)的成型機,並着手提高產能。
(作者:FISCO 客座分析師佐藤喬)