■エレマテック<2715>の中長期の成長戦略
1. 中期経営戦略「エレマテック・プロプラス」の基本方針
同社では、2023年3月まで進めてきた「エレマテックNEXT」に引き続き、中期経営戦略「エレマテック・プロプラス」(2024年3月期~2026年3月期)を発表しており、以下がその概要である。
(1) 外部環境と挑戦課題
同社では、外部環境の動向として、「地政学リスクと内外マーケットの変動」「顧客ニーズの高度化・多様化」「サステナビリティ課題への関心の高まり」「働き方の変化とダイバーシティの伸展」を挙げている。このような外部環境を踏まえて、以下の挑戦課題を掲げている。
a) 成長とリスク分散の観点から日本・中国以外での事業を拡大する
・北米・欧州へのリソース投入
・ASEANでの調達代行からの脱却
b) 開発部の機能強化と各部門の連携強化、外部資源の獲得を目指す
・取引先軸、商品軸での取り組みの強化
・中長期トレンドの継続的フォローと投融資の拡大
c) 地球環境への配慮と社会課題解決への取り組みを強化する
・本業を通じたサステナビリティ課題解決への貢献
・顧客の環境配慮重視を踏まえた仕入先への支援
d) 個々がやりがいを持ち、自己表現できる体制を構築する
・ダイバーシティ&インクルージョンの推進
・従業員エンゲージメントを高める教育・研修・配属の仕組みづくり
(2) 重点施策と定量的目標、重点市場
中期経営戦略の基本方針としては、「前施策は継続進化させ、新中期経営戦略では経営基盤の拡大・強化を進めつつ、ポテンシャル分野に挑戦する」ことを掲げている。これに基づき、以下の4つの重点施策を推進する。
a) 重点施策
(ポテンシャル分野の開拓・深耕として)
・ポテンシャルエリアの本格開拓
・開発部の機能強化
(経営基盤の拡大・強化として)
・M&A・アライアンスによる顧客基盤・事業領域の拡大
・サステナビリティと人的資本への取り組み
b) 定量的目標と重点市場
定量的目標としては、「2023年3月期から2026年3月期までの当期利益※年平均成長率(CAGR:Compound Average Growth Rate)を10%以上とする」としている。この目標を達成するための重点市場として、「オートモーティブ」「アフターマーケット」「医療機器」の3つを挙げている。
※ 当初は「経常利益」であったが、IFRS適用に伴い、目標を「当期利益」に変更した。
各種取り組みは着実に進捗中
2. 各種計画の進捗状況
(1) 高付加価値型ビジネスの強化/自動車領域への注力
これまでの部材単体での提案から、モジュール提案による案件の高付加価値化を促進している。具体的な事例としては、自動車領域における新規顧客のEMCフィルター※案件がある。同社の技術力や、専門性の高い品質保証部門・グローバルなネットワークといった強みを活かし、積極的なモジュール化提案を行った結果、案件の大型化・高付加価値化を実現した。
※ EV車などにも使用される、電磁波干渉を抑制するためのフィルター。
(2) M&A・アライアンスによる顧客基盤・事業領域の拡大
持続的な成長に向け、積極的な投資を推進している。直近では以下の2つのマイナー出資を実行した。
【Esperanto Technologies Inc.】
2024年10月2日にEsperanto Technologies Inc.(以下、ET社)への出資を発表した。同社の強みであるネットワークを活用し、ET社製品の日本での展開を推進していく。ET社は米国シリコンバレーに本社を置くスタートアップ企業で、AI向けRISC-Vベースプロセッサの供給・提供を行っている。日本の先端半導体メーカーであるRapidus(株)と半導体の設計開発で協業している。ET社製品は、低放熱・低騒音の特徴を持ち、高性能を維持しつつ、消費電力を低く抑えられるため、ローパワー稼働が可能になる。
【MEDIROM MOTHER Labs】
2024年10月29日にMEDIROM MOTHER Labs(以下、MM社)との資本業務提携契約の締結を発表した。今後は同社のグローバルなネットワークを活かし、安定的な部材調達のサポートを行う。MM社は、メディロムグループの子会社で、ヘルステック事業を中心に事業展開している。ヘルスケアアプリを利用した体質改善プログラムや、24時間365日充電不要のトラッカー「MOTHER Bracelet」を開発し提供している。介護・流通・デベロッパーなど、BtoB向けに各種ソリューションを展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
■埃萊馬特克<2715>的中長期增長戰略
1. 中期經營戰略「埃雷馬特克·普羅Plus」的基本方針
公司在2023年3月之前推進的「埃雷馬特克NEXT」的基礎上,發佈了中期經營戰略「埃雷馬特克·普羅Plus」(2024年3月至2026年3月)的相關概要。
(1) 外部環境和挑戰課題
公司提到的外部環境趨勢包括:「地緣政治風險與內外市場的波動」「客戶需求的高度化與多樣化」「對可持續性問題的關注上升」「工作方式的變化和多樣性的擴展」。基於這樣的外部環境,公司列出了以下挑戰課題。
a) 從增長和風險分散的角度,擴大在日本和中國以外的業務
・向北美和歐洲投入資源
・擺脫在東南亞的採購代理
b) 強化開發部的功能,增強各部門之間的協作,獲取外部資源
・強化與交易夥伴及商品相關的工作
・持續跟蹤中長期趨勢,並擴大投融資
c) 加強對地球環境的關注和社會問題解決的努力
・通過本業爲可持續發展問題的解決貢獻力量
・根據客戶對環境的關注,加強對供應商的支持
d) 建立讓每個人都能擁有成就感和自我表達的體系
・推進多樣性與包容性
・建立提高員工參與度的教育、培訓和分配機制
(2) 重點施策和定量目標、重點市場
中期經營戰略的基本方針是:「繼續推進前期施策,同時在新中期經營戰略中擴展和強化經營基礎,挑戰潛力領域。」基於此,推動以下四項重點施策。
a) 重點施策
(作爲潛力領域的開拓與深耕)
・全面開拓潛力區域
・強化開發部的功能
(作爲經營基礎的擴展與強化)
・M&A・聯盟通過客戶基礎和業務領域的擴展
・對可持續性和人力資本的努力
b) 定量目標與重點市場
作爲定量目標,設定了"2023年3月期至2026年3月期的當期利潤※年平均增長率(CAGR:Compound)超過10%"。爲了實現這一目標,重點市場確定爲"汽車"、"美股盤後"和"醫療設備"三者。
※最初爲"經常利益",但因IFRS適用,目標已改變爲"當期利潤"。
各項舉措正在穩步推進中
2. 各項計劃的進展情況
(1) 強化高附加值型業務/聚焦汽車領域
從過去的單一部件提案,推動通過模塊化提案實現項目的高附加值化。具體案例包括汽車領域的新客戶EMC濾波器※項目。利用公司在技術實力、專業的質量保證部門和全球網絡等方面的優勢,積極提出模塊化方案,從而實現項目的大型化和高附加值化。
※用於抑制電磁波干擾的過濾器,亦用於電動汽車等。
(2) 通過併購和聯盟擴大客戶基礎和業務領域
爲了實現持續增長,推進積極投資。最近執行了以下兩個小額投資。
【Esperanto Technologies Inc.】
於2024年10月2日公佈對Esperanto Technologies Inc.(以下簡稱ET公司)的出資。利用該公司的網絡優勢,推進ET公司產品在日本的推廣。ET公司是一家總部位於美國硅谷的初創企業,提供AI向的RISC-V基礎處理器供應。與日本尖端半導體製造商Rapidus株式會社在半導體設計開發方面進行合作。ET公司的產品具有低散熱、低噪音的特點,在維持高性能的同時,可以降低功耗,實現低功率運行。
【MEDIROM MOTHER Labs】
於2024年10月29日公佈與MEDIROM MOTHER Labs(以下簡稱MM公司)簽署資本業務合作協議。今後將利用該公司的全球網絡,提供穩定的部件採購支持。MM公司是MEDIROM集團的子公司,主要從事醫療保健業務。開發並提供使用醫療保健應用的體質改善程序,以及無需24小時365天充電的追蹤器「MOTHER Bracelet」。爲護理、流通、開發商等提供多種BtoB解決方案。
(作者:日經FISCO客座分析師 寺島昇)