■スマサポ<9342>の業績動向
1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の業績は、売上高が前期比37.2%増の2,674百万円、営業利益が108百万円(前期は133百万円の損失)、経常利益が112百万円(同143百万円の損失)、当期純利益が106百万円(同147百万円の損失)となった。同社は2024年8月9日に通期業績計画を上方修正したが、いずれの項目も過達した。
売上高は主力の「スマサポサンキューコール」の販売好調、「totono」の導入社数増加の、主要2サービスの好調な推移により大幅拡大した。営業利益は増収効果に加え、取引条件の見直しや各種アライアンスによる業務効率化などにより黒字転換した。なお、前期は大東建託パートナーズ(株)への「スマサポサンキューコール」の導入が遅延し、売上計上のタイミングが後ずれしたものの、先行して受託体制の強化を行ったことから損失を計上した。
2.サービス別業績動向
(1) 「スマサポサンキューコール」
「スマサポサンキューコール」の売上高は1,977百万円となった(前期の実績は非開示)。同サービスはコンタクト数及び単価をKPI※としている。コンタクト数は導入企業数が増加し、より多くの入居者に架電を行ったことで、前期比18.7%増の301,787件と拡大した。単価は減少傾向であったが、1コンタクト当たり多くの商材を販売するため商材ラインナップの追加や入居後のフォローアップを重点的に取り組んだことにより、前期の5,433円から1,119円増の6,552円に上昇した。
※ Key Performance Indicator = 重要業績評価指標。
(2) 「totono」
入居者アプリ「totono」の2024年9月末時点のMRR※1は34百万円、ARR※2は411百万円となった(前期の実績は非開示)。同サービスは導入社数と平均単価をKPIとしており、導入社数は前期比26社純増し、累計導入社数は89社と拡大した。「スマサポサンキューコール」の顧客に対して販促活動を行い、導入社数は順調に拡大している。平均単価は378千円と、前期の442千円から63千円低下した。ただし、その主な要因は導入社数の増加に伴い小規模な不動産管理会社の構成比が高まったことであり、価格引き下げなどを行ったわけではないことに留意したい。
※1 Monthly Recurring Revenue = 毎月継続的に得られる収益。
※2 Annual Recurring Revenue = 年間で継続的に得られる収益。
3. 財務状況と経営指標
2024年9月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比152百万円増加の689百万円となった。流動資産は同109百万円増加の438百万円で、主に現金及び預金が109百万円増加した。固定資産は同42百万円増加の250百万円であり、主にソフトウェアが36百万円、繰延税金資産が15百万円増加した。
負債合計は前期末比46百万円増加の248百万円となった。流動負債は同49百万円増加の243百万円であり、利益拡大に伴い、主に未払法人税等が27百万円、未払消費税等が32百万円増加した。固定負債は同3百万円減少の4百万円であった。
純資産は前期末比106百万円増加の441百万円となった。前期末は利益剰余金がマイナス82百万円であったが、利益拡大に伴い、繰越利益剰余金が同106百円増加した。
自己資本比率は前期比1.6ポイント上昇の64.0%であり、利益剰余金の増加に伴い改善した。同社は無借金経営を続けており、自己資本比率は利益創出によりさらなる改善余地がある。
4. キャッシュ・フロー
2024年9月期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは利益拡大により201百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローはソフトウェアなど無形固定資産の取得により84百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは0.2百万円の支出であった。フリーキャッシュ・フローは、前期の当期純損失の計上などによる276百万円の支出に対して116百万円の収入となり、現金及び現金同等物の期末残高は116百万円増加し、285百万円となった。
■今後の見通し
2025年9月期は、売上高・利益ともに過去最高を更新へ
2025年9月期は、売上高が前期比12.1%増の3,000百万円、営業利益が同84.5%増の200百万円、経常利益が同77.1%増の200百万円、当期純利益が同58.3%増の168百万円と、売上高・利益ともに過去最高を更新する見通しである。
売上面は「スマサポサンキューコール」は入居者へのコンタクト数増、1コンタクト当たりの商材の販売単価増による売上拡大を計画する。「totono」は「スマサポサンキューコール」の顧客へのコンタクト強化による導入社数増により売上拡大を計画する(サービスごとの売上高計画は非開示)。利益面では、事業拡大に伴い計画どおりの人件費や外注費の増加を見込んでいるが、営業利益率は増収効果により2.6ポイント改善する計画である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
■スマサポ<9342>的業績動態
1. 2024年9月期的業績概要
2024年9月期的業績,營業收入同比增長37.2%至2674百萬日元,營業利潤爲108百萬日元(前期爲133百萬日元的損失),經常利潤爲112百萬日元(同143百萬日元的損失),凈利潤爲106百萬日元(同147百萬日元的損失)。該公司於2024年8月9日上調了全年業績計劃,但各項指標均超出預期。
營業收入因主要產品「スマサポサンキューコール」的銷售強勁,以及「totono」的導入公司數量增加,兩個主要服務的良好表現而大幅擴大。營業利潤在收入增長的影響下,加上交易條件的優化和各類聯盟帶來的業務效率提升,實現了扭虧爲盈。此外,前期由於大東建託夥伴公司旗下的「スマサポサンキューコール」導入延遲,營業收入的確認時間推遲,造成了損失,但由於提前進行了承接體系的強化,減少了損失。
2.按服務的業績動態
(1) "智能支撐位感謝看漲"
「スマサポサンキューコール」的營業收入爲1977百萬日元(前期的業績未公開)。該服務以聯繫數量和單價爲KPI※。聯繫數量因導入企業數量增加,對更多入住者進行了撥打電話,同比增加18.7%至301,787件。單價雖呈下降趨勢,但爲了每次聯繫銷售更多商品,重點增加了商品類型並加強了入住後的跟進,因此從前期的5433日元增加了1119日元,升至6552日元。
※ 關鍵績效指標 = 重要業績評價指標。
(2) "totono"
入居者應用「totono」截至2024年9月末的月經常性收入(MRR)爲34百萬日元,年經常性收入(ARR)爲411百萬日元(上期業績未披露)。該服務將引入公司數量和平均單價作爲KPI,引入公司數量較上期淨增26家,累計引入公司數量擴大至89家。「スマサポサンキューコール」的客戶進行了促銷活動,引入公司數量穩步增長。平均單價爲378千日元,較上期的442千日元下降了63千日元。然而,主要原因是隨着引入公司數量的增加,小型物業服務公司的比例增高,而並非採取了價格下調等措施。
※1 月經常性收入 = 每月持續獲得的收益。
※2 年經常性收入 = 年度內持續獲得的收益。
3. 財務狀況和經營指標
查看2024年9月期末的財務狀況,資產總額較上期末增加152百萬日元,達到689百萬日元。流動資產較上期增加109百萬日元,達438百萬日元,主要是現金及存款增加了109百萬日元。固定資產較上期增加42百萬日元,達到250百萬日元,主要是軟體增加了36百萬日元,遞延稅款資產增加了15百萬日元。
負債總額較上期末增加46百萬日元,達到248百萬日元。流動負債較上期增加49百萬日元,達243百萬日元,伴隨利潤擴大,主要是未付企業稅等增加了27百萬日元,未付消費稅等增加了32百萬日元。固定負債減少3百萬日元,達4百萬日元。
淨資產較上期末增加106百萬日元,達到441百萬日元。上期末利潤留存爲負82百萬日元,但隨着利潤的擴大,留存收益增加了106百萬日元。
自有資本比例較上期上升1.6個百分點,達到64.0%,隨着盈餘公積金的增加而有所改善。公司繼續保持無借款經營,自有資本比例在盈利創造下還有進一步改善的空間。
4. 現金流
從2024年9月期的現金流來看,因盈利擴大而產生的經營活動現金流爲201百萬元,投資活動現金流因購買軟體等無形固定資產支出84百萬元,財務活動現金流支出0.2百萬元。自由現金流與上期的當期淨損失276百萬元相比,收入爲116百萬元,現金及現金等價物的期末餘額增加116百萬元,達到285百萬元。
■未來的展望
2025年9月期的營業收入和利潤都有望刷新歷史最高紀錄。
2025年9月期,營業收入較上期增長12.1%,達到3000百萬元,營業利潤同比增長84.5%至200百萬元,經常利潤同比增長77.1%至200百萬元,當期凈利潤同比增長58.3%至168百萬元,營業收入和利潤均有望刷新歷史最高紀錄。
在營業方面,"智能支持感謝看漲"計劃通過增加與入住者的接觸次數及每次接觸的商品銷售單價來擴大營業收入。"totono"計劃通過加強與"智能支持感謝看漲"的客戶接觸來增加引入公司數,從而擴大營業收入(各項服務的營業收入計劃未公開)。在利潤方面,預計由於業務擴展,人力成本和外包成本將按計劃增加,但營業利潤率預計將因收入增加效果改善2.6個百分點。
(撰稿:FISCO特邀分析師 吉林拓馬)