■会社概要
4. 製薬事業
製薬事業は、藤永製薬と第一三共エスファの2社で構成されるが、大半は第一三共エスファで占められる。第一三共エスファは、第一三共が後発医薬品市場への参入を目的に2010年に設立した企画と販売に特化したファブレスメーカーで、後発医薬品で国内第3位の売上規模を誇り、AG製品に限ってみれば2022年度で約26%とトップ企業である。売上高の約75%がAG製品で占められ、販売品目は第一三共以外にも複数の製薬企業とAG製品の開発販売権許諾契約を結び製品化している。2024年3月末時点で18製品を販売しており、生産委託先は国内の製薬企業となる。ここ数年、後発医薬品企業で製造品質基準の不正が発覚し、供給が滞る状況となっているが、クオールホールディングス<3034>の委託先ではこうした問題は発生していない。
藤永製薬は1941年設立(創業は1924年2月)の製薬企業で、精神科・皮膚科を主な事業領域とし、製造品目としては抗てんかん薬のフェノバールやヒダントール(いずれも先発薬)、睡眠障害やうつ病などを適応症とした炭酸リチウム「フジナガ」(ジェネリック薬)などがある。また、2022年12月より対外診断用医薬品としてSARSコロナウイルス抗原検査キット「テガルナ(R)スティックSARS-CoV-2 Ag」を製造販売している。
■業績の動向
2025年3月期中間期はM&A効果により売上高、営業利益、経常利益で過去最高を更新
1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期の連結業績は、売上高で前年同期比40.9%増の124,771百万円、営業利益で同71.3%増の6,096百万円、経常利益で同69.2%増の6,220百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同35.8%減の1,211百万円となり、売上高、営業利益、経常利益で過去最高を大きく更新した。第一三共エスファの連結子会社化により製薬事業の業績が大きく伸張したことが要因だ。ただ、第一三共エスファの株式段階取得に係る差損214百万円を計上したこと、また、非支配株主に帰属する中間純利益を1,122百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する中間純利益は減益となった。また、第一三共エスファの業績が想定を上回ったことにより、営業利益と経常利益は期初計画を13%程度上回ったが、特別損失を計上したことで親会社株主に帰属すると中間純利益は未達となった。
事業セグメント別の業績を見ると、薬局事業は売上高で前年同期比3.8%増の84,080百万円、営業利益で同10.2%減の4,232百万円となり、営業利益率は同0.8ポイント低下の5.0%となった。売上高は、M&Aも含めた新規出店効果などによる処方箋枚数の増加と処方箋単価の上昇により増収となった。ただ、仕入コストや人件費などの店舗運営コストの増加を増収効果で吸収しきれず減益となった。仕入環境については、後発医薬品の供給不足が続いていることや、外資系製薬企業を中心に医薬品の卸先を1品目1社に絞る傾向となっていることから、医薬品卸会社との価格交渉において厳しい状況が続いているものと見られる。ただ、2024年6月に実施された調剤報酬改定により技術料単価が上昇したことから、第2四半期(2024年7月〜9月)だけで見ると営業利益は前年同期比13.5%増の2,602百万円と増益に転じている。
一方、BPO事業は売上高で前年同期比1.2%増の6,755百万円、営業利益で同15.9%増の928百万円となった。売上高が伸び悩んだように見えるが、CSO事業の顧客先であった第一三共エスファを子会社化したことで、内部売上高が前年同期の173百万円から622百万円に増加したことが一因であり、内部取引高も含めた増収率で見ると7.7%増であった。CSO事業が伸張したほか、薬剤師を中心とした医療人材紹介派遣事業が好調に推移した。また、製薬事業は売上高で33,936百万円(前年同期は897百万円)、営業利益で2,742百万円(同142百万円の損失)と第一三共エスファの子会社化により収益が大幅に伸長し、期初計画に対しても超過した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■公司資料
4. 藥品事業
藥品事業由藤永製藥和第一三共エスファ兩家公司組成,但大部分由第一三共エスファ佔據。第一三共エスファ是第一三共爲進入後發藥品市場而於2010年成立的專注於規劃和銷售的無工廠製造商,在後發藥品領域名列國內第三,AG產品在2022年度約佔26%,是行業領先企業。營業收入中約75%來自AG產品,銷售項目與多家制藥公司簽訂了AG產品的開發銷售權許可合同並實現了產品化。截止到2024年3月底,公司共銷售18個產品,生產委託方爲國內製藥企業。近幾年,後發藥品企業的製造質量標準出現不合規現象,導致供應滯後,但在高斯電子的委託方沒有發生此類問題。
藤永製藥成立於1941年(創辦於1924年2月),是一家制藥公司,主要業務領域爲精神科和皮膚科,生產的產品包括抗癲癇藥物苯巴比妥和氫氯噻嗪(均爲原研藥),以及用於治療睡眠障礙和抑鬱症的鋰鹽"藤永"(仿製藥)等。此外,自2022年12月起,還生產和銷售對外診斷用藥品SARS冠狀病毒抗原檢測工具"特加爾納(R)棒SARS-CoV-2 Ag"。
■業績動態
2025年3月期中期由於M&A的影響,營業收入、營業利潤和經常利潤均創歷史新高
1. 2025年3月期中期的業績概要
2025年3月期中期的合併業績顯示,營業收入爲前年同期的40.9%增長,達124,771百萬日元;營業利潤增長71.3%,達到6,096百萬日元;經常利潤增長69.2%,達到6,220百萬日元;歸屬於母公司股東的中間凈利潤減少35.8%,爲1,211百萬日元,從而在營業收入、營業利潤和經常利潤上大幅創下歷史新高。由於第一三共エスファ的合併子公司化,製藥事業的業績大幅增長。但由於第一三共エスファ的股票階段性取得造成了214百萬日元的損失,以及非控制股東的中間凈利潤爲1,122百萬日元,使得歸屬於母公司股東的中間凈利潤出現減少。此外,由於第一三共エスファ的業績超出預期,營業利潤和經常利潤超出期初計劃約13%,但由於計入了特別損失,導致歸屬於母公司股東的中間凈利潤未能達到預期。
從各業務部門的業績來看,藥房業務的營業收入爲84,080百萬日元,同比增加3.8%,營業利潤爲4,232百萬日元,同比減少10.2%,營業利潤率下降0.8個百分點,降至5.0%。營業收入的增長得益於包括併購在內的新開店效果,處方箋數量的增加和處方箋單價的上漲。然而,由於無法完全吸收進貨成本和人力成本等門店運作成本的增加,導致盈利下降。關於進貨環境,由於後發藥品的供應不足,以及外資藥企傾向於將藥品的批發商限制爲1個品項1個公司,預計與藥品經銷公司的價格談判將面臨嚴峻形勢。不過,由於2024年6月實施的調劑報酬改革使技術費用單價上漲,僅在2024年7月至9月的第二季度,營業利潤同比增長13.5%至2,602百萬日元,已轉爲盈利。
另一方面,BPO業務的營業收入爲6,755百萬日元,同比增加1.2%,營業利潤爲928百萬日元,同比增加15.9%。雖然營業收入似乎停滯不前,但由於將作爲CSO業務客戶的第一三共ESFA子公司化,內部營業收入從上年度同期的173百萬日元增加到622百萬日元,這是其中一個原因。從包括內部交易在內的營業收入增長率來看,增加了7.7%。除了CSO業務的增長外,以藥劑師爲中心的醫療人才介紹派遣業務也保持良好增長。此外,製藥業務的營業收入爲33,936百萬日元(上年度同期爲897百萬日元),營業利潤爲2,742百萬日元(上年度同期爲142百萬日元的虧損),通過將第一三共ESFA子公司化,收益大幅增長,超出了期初的計劃。
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)