■タクマ<6013>の会社概要
3. 事業内容
同社の事業内容は、環境・エネルギー(国内)事業、環境・エネルギー(海外)事業、民生熱エネルギー事業、設備・システム事業の4つの事業セグメントに大別される。2025年3月期第2四半期の事業セグメント別の売上高の割合は、主力事業である環境・エネルギー(国内)事業が約77%を占め、他3つの事業セグメントは民生熱エネルギー13%、設備・システム8%、環境・エネルギー(海外)事業2%の順に続く。環境・エネルギー(国内)事業約77%のうち、各製品・サービスの割合は、おおむね一般廃棄物処理プラントのEPCが29%、アフターサービスが35%と約6割以上を占め、エネルギープラント23%、水処理プラント・その他12%が続いている。
(1) 事業セグメント
a) 環境・エネルギー(国内)事業
環境・エネルギー(国内)事業は、さらに一般廃棄物処理プラント(EPC)、一般廃棄物処理プラント(アフターサービス)、エネルギープラント、水処理プラントの4つに区分しており、主力はコアとなる燃焼技術を用いた一般廃棄物処理プラントのEPC事業及びアフターサービスである。
b) 環境・エネルギー(海外)事業
1950年代から同社は東南アジア(特にタイ)にボイラーを多く納入し、現在は現地法人を置くタイ、中国台湾を中心に、バイオマス発電プラント、廃棄物発電プラントの建設とメンテナンスのサービスを提供している。さとうきびを圧搾した際に発生する繊維質の搾りかすであるバガスを燃料としたタイのバイオマス発電プラントは、引き続き一定の需要が見込まれるが、インド、中国メーカーとの厳しい競争環境が継続している。一方、タイ国政府はバイオマス発電を推進していく方針を掲げており、バガス以外のバイオマスを含めた需要の拡大が期待される。
c) 民生熱エネルギー事業
同社グループである(株)日本サーモエナーを中心に、各業種の生産工場をはじめ、ホテル、病院、商業施設などで使用される汎用ボイラーの製造、販売、メンテナンス及び、関連する熱源装置やシステムの設計と施工を行っている。
d) 設備・システム事業
同社グループの(株)サンプラントと(株)ダン・タクマにて、空調・給排水衛生・消防など各種建築設備の設計・施工と、クリーンルーム、ケミカルフィルタ、磁気シールドチャンバーなど、半導体・電子デバイス産業向け各種装置の販売、メンテナンスを行っている。
(2) 製品・サービス
a) 一般廃棄物処理プラント(EPC)
ごみと空気が効率的に接触でき、不均質な性状なごみでも安定して燃焼させる「ストーカ※式焼却炉」、燃えにくい生ごみや湿った紙などの有機性廃棄物を発酵させ、発生するメタンガスを利用してバイオガス発電を行う「バイオガス回収プラント」、粗大ごみ・不燃ごみ・資源ごみを扱う「リサイクルプラント」等の設計・調達・建設をEPC事業として請け負う。
※ 火格子を階段状に並べた燃焼装置のこと。
b) 一般廃棄物処理プラント(アフターサービス)
同社が納入した一般廃棄物処理プラントのうち、現在120施設以上が稼働しており、定期的なメンテナンスや機能改善・延命化工事、運転管理等のアフターサービスを通じて、地域における安全かつ安定的な廃棄物の適正処理を支えている。加えて蓄積された豊富なノウハウによって長期補修計画を策定するとともに、綿密な現地調査を行ったうえで最適なタイミング・内容でメンテナンスを行い、高度な運転管理技術を持つ技術者によって、施設の機能を最大限に発揮させ、安定運転を実現する。また、DBOやO&Mなどの「長期包括運営委託事業」に対応するため、プラントの運転状況、稼働状況を24時間体制で遠隔監視し、運転支援を行う拠点を設置した。プラントの運転・維持管理データを運転・維持管理総合支援システムで一元化しながら、運転状況や機器の稼働状況をリアルタイムに集約管理している。
c) エネルギープラント
木質チップ、バーク※1などの木質燃料やPKS※2、バガスなど様々なバイオマスから熱や電力を生み出す「バイオマス発電プラント」、使用済みプラスチック等に由来するRPF※3の燃料活用による収益の向上だけでなく、CO2削減やESG投資、SDGsといった企業価値の向上や地球環境の改善にも貢献できる「RPF発電プラント」等をオーダーメイドで設計・建設し、メンテナンスを通じて長期安定稼働に貢献する。
※1 木の樹皮のこと。
※2 Palm Kernel Shellの略。パーム油(アブラヤシの実から搾り取られた油)を絞りとった後の殻のこと。
※3 Refuse Paper and Plastic Fuelの略。マテリアルリサイクルが困難な古紙及びプラスチック類を原料とした固形燃料のこと。
d) 水処理プラント
最大ろ過速度1,000m/日の高速ろ過にも適用可能な砂ろ過装置「ユニフロサンドフィルタ」、低動力竪型撹拌機「バイオブレードミックス」等、確かな性能と高い省エネルギー効果を持つ装置を提供する。汚泥処理では、「階段炉下水汚泥焼却発電システム」により、下水汚泥のエネルギー化を実現し温室効果ガス削減に貢献する。
4. ビジネスモデル
同社の主力事業である環境・エネルギー(国内)事業は、一般廃棄物処理プラントにおけるEPC(2〜5年)からアフターサービス(約20〜30年)の一連の業務を長期にわたって継続して受注する安定したビジネスモデルにより展開している。一般廃棄物処理プラント分野での競合他社は、カナデビア<7004>、JFEエンジニアリング(株)、日鉄エンジニアリング(株)、三菱重工環境・化学エンジニアリング(株)などが挙げられる。同社は、1960年代からの経験に基づく提案力を強みとし、ごみの性質変化や環境規制、エネルギー回収率向上など、多様な要望に対応してきた。一般廃棄物処理プラントでは、施設建設と運営を一括発注するDBO方式や、価格以外に技術力や総合提案を評価する入札方式の増加が追い風となっている。同社が納入した120以上の施設のうち、2024年3月期にはDBOで13施設、長期O&Mで6施設、O&Mで5施設を運営している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
■タクマ<6013>的公司資料
3. 業務內容
該公司的業務內容大致分爲環境・能源(國內)業務、環境・能源(境外)業務、民生熱能源業務、設備・系統業務四個業務板塊。2025年3月期第二季度各業務板塊的營業收入比例中,主要業務環境・能源(國內)業務佔約77%,其他三個業務板塊爲民生熱能源13%、設備・系統8%、環境・能源(境外)業務2%。在環境・能源(國內)業務約77%中,各產品・服務的比例大致爲一般廢棄物處理廠的EPC佔29%,售後服務佔35%,佔比超過六成,能源廠23%,水處理廠・其他12%排名依次而下。
(1) 業務細分
a) 環境・能源(國內)業務
環境・能源(國內)業務進一步分爲一般廢棄物處理廠(EPC)、一般廢棄物處理廠(售後服務)、能源廠、水處理廠四個類別,其中核心是採用核心燃燒技術的一般廢棄物處理廠的EPC業務及售後服務。
b) 環境・能源(境外)業務
自1950年代以來,該公司在東南亞(特別是泰國)交付了大量鍋爐,目前在泰國和中國臺灣等地設有當地法人,提供生物質發電廠、垃圾發電廠的施工及維護服務。泰國的生物質發電廠以壓榨甘蔗時產生的纖維殘渣巴嘎斯爲燃料,仍然預計會有一定的需求,但與印度和中國製造商的激烈競爭環境仍在持續。另一方面,泰國政府提出了推動生物質發電的方針,預計會擴大包括巴嘎斯在外的生物質的需求。
c) 民生熱能源業務
以公司群中的(株)日本サーモエナー爲中心,進行各行業生產工廠、酒店、醫院、商業設施等使用的通用鍋爐的製造、銷售、維護,以及相關熱源設備和系統的設計與施工。
d) 設備・系統業務
通過公司群的(株)サンプラント和(株)ダン・タクマ,進行空調、給排水衛生、消防等各類建築設備的設計和施工,以及潔淨室、化學過濾器、磁屏蔽艙等針對半導體・電子設備行業的各類設備的銷售與維護。
(2) 產品・服務
a) 一般廢棄物處理廠(EPC)
設計、採購和施工EPC業務,如能夠高效接觸垃圾和空氣的不均質性狀垃圾穩定燃燒的「攪拌式焚燒爐」,利用發酵不易燃燒的生垃圾和潮溼紙張等有機廢棄物產生的沼氣進行發電的「沼氣回收廠」,以及處理粗大垃圾、不可燃垃圾和資源垃圾的「回收廠」等。
※ 指火格子階梯狀排列的燃燒裝置。
b) 一般廢棄物處理廠(售後服務)
該公司提供的一般廢棄物處理廠中,目前已有超過120個設施在運營,通過定期的維護、功能改善與延長使用壽命的施工、運營管理等售後服務,支撐着地區內安全且穩定的廢物適當處理。此外,根據積累的豐富經驗制定長期修繕計劃,並在進行詳盡的現場調查後,選擇最佳的時機和內容進行維護,藉助技術人員的高級運營管理技術,使設施的功能最大限度地發揮,實現穩定運營。同時,爲了應對DBO和O&M等「長期綜合運營委託項目」,我們設立了一個24小時遠程監控運營和稼動狀況的支援中心,集中管理運營及維護管理數據,實現對運營狀況和設備運行情況的實時彙總管理。
c) 能源廠
通過木屑、樹皮等木質燃料和PKS、甘蔗渣等多種生物質來產生熱能和電力的「生物質發電廠」,不僅提升了使用廢塑料等原料製成的RPF燃料的收益,還有助於減少CO2排放及MSCI ESG ETFs和SDGs等企業價值的提升和全球環境的改善,通過量身定製的設計和施工,提供維護服務以促進長期穩定運營。
※1 木的樹皮。
※2 Palm Kernel Shell的簡稱。棕櫚油(來自油棕果實的油)提取後的殼。
※3 Refuse Paper and Plastic Fuel的簡稱。由難以進行材料回收的舊紙和塑料製成的固體燃料。
d) 水處理廠
適用於最大過濾速度爲1000m/日的高速過濾砂過濾裝置「統流砂濾器」、低功率豎型攪拌機「生物葉片混合器」等,提供卓越性能和高能效的設備。在污泥處理方面,通過「階梯爐污水污泥焚燒發電系統」,實現了污水污泥的能源化,爲減少溫室氣體排放做出了貢獻。
4. 業務模型
公司的主要業務環境與能源(境內)業務是通過在一般廢物處理廠的EPC(2-5年)到售後服務(約20-30年)的連鎖業務,持續長期穩定地接受訂單的商業模式展開展。一般廢物處理廠領域的競爭對手包括加拿大維亞<7004>、JFE工程株式會社、日鐵工程株式會社、三菱重工環境・化學工程株式會社等。公司以自1960年代以來的經驗爲基礎,提出針對垃圾性質變化、環境法規、能源回收率提升等多種需求的提案能力爲強項。在一般廢物處理廠中,逐步增加同時發包設施施工與經營的DBO方式,以及除了價格外還評估技術能力和綜合建議的投標方式,形成了良好的市場環境。在公司交付的120多個設施中,2024年3月期內將有13個設施通過DBO運營,6個設施通過長期O&M運營,5個設施通過O&M運營。
(撰寫:FISCO資深分析師中山博詞)