米連邦準備制度理事会の懸念が市場を揺さぶるなか、ファンドマネージャーらはキャッシュに避難している。

投資家の平均キャッシュ保有率は、アセット総額1兆ドルを抱えるファンドマネージャーを対象にしたBoAの調査によると、1月の5％から今月の5.3％に飛躍的に増加した。

さらに、UBSによると、富裕層投資家はキャッシュを保有している。

1月に行われた調査では、高純資産層の米国投資家の61％がポートフォリオの10％以上をキャッシュやCDなどの類似商品に投資していると回答した。そのうち56％がキャッシュの価値に対するインフレーションの影響を懸念しており、41％が適切な投資機会を待っていると答えた。

しかし、現在のコロナ危機の低金利政策により、キャッシュはほとんど利回りがない。

なぜファンドマネージャーや高純資産層の米国投資家がキャッシュを保有するのか？

出典：BofA国際的な市場の流動性リスクや混乱などの理由から、キャッシュの割合が増え続けている。.

Brooks MacDonaldの最高投資責任者であるエドワード・パークは、現在の現金比率の上昇は、「名目金利もインフレ補正もリターンが生じるという確信的な見解を表しているわけではないが、もう一度利率主導のセルオフが見られた場合、株式や債券価格の両方が下落しうることに対する懸念」からだと指摘している。