4Q(10-12月)の売上高見通しについて、300億-325億ドル(前年同期比11%~3%減)との同社予想が明らかにされたなか、うち、為替による逆風は約7%押し下げるとの見方が示された。23年度末の従業員数は22年3Q末時点の水準まで抑える方針を示した。資本支出に関しては、22年の総費用は従来の850億ドルから880億ドル以下に引き上げたほか、23年の資本支出は960~1,010億ドルとした。
ネット広告の減少は同社にとどまることなく、同じくGAFAMのアルファベットにも広告減少の難題が突き付けられているが、アルファベット はクラウド事業の拡大で活路を見出そうとしている。同社の場合、広告収益一本に依存しているほか、同社広告主の中心はターゲティングや正確な測定に頼って顧客獲得している比較的小さな広告主で構成されている。幅広い消費者を対象としたいわゆるブランド広告に重点を置く傾向がある大手広告主を取り込むことが難しいと見られている。
そうしたなか、同社の次の成長分野として注力してきた仮想空間・メタバース関連も芳しくなかった。同部門の売上高は前年同期比49%減の2.9億ドル、営業損失は前年同期の▲26.3億ドルから▲36.7億ドルへ大きく膨らんだ。2023年も仮想空間・メタバース関連への先行投資で、費用が大きく膨らむ見通しだ。