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「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment

Ark Investment社はどんな会社
Ark Investment社は2014年に創設され、アメリカフロリダ州に本拠地を置く機関投資家である。同社創設者のキャシー・ウッド氏が箱舟を意味するARK(アーク)を社名に冠した。2022年12月末時点の同社運用資産は前四半期末比28.1億ドル減の115.4億ドルだった。
「破壊的イノベーション」を持つ企業への集中投資を重ねてきた結果、 同社傘下の アーク・イノベーションETFの2014年から2021年までの年平均投資収益は 39%に上り、同じ期間のS&P500の3倍以上の収益率を記録した。
そうしたなか、ウォールストリートジャーナルは2022年12月、「アーク・イノベーションETFは2022年に入ってからこれまでに63%下落し、2021年2月のピークから78%下落した」との一報を発した。 同社傘下 ETFの 運用不振を巡り、「5年という投資期間を設けている」と、ウッド氏は自身投資戦略の擁護に回っていた。

Ark Investmentポートフォリオ上位10傑(2022年4Q時点)
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
同社投資ポリシーの核を成す「破壊的イノベーション」とは
「破壊的イノベーション」について、同社では、世の中の働き方を変え得る技術、製品、サービスのことを位置付けている。具体的には、
劇的に生産性の向上をもたらすこと
劇的なコスト低下をもたらすこと
新たなイノベーションを生み出すプラットフォームであることなど
3つの条件のうち、いずれかをクリアできる技術、製品、サービスが破壊的イノベーションになると同社が定義している。
同社はまた、 人工知能、DNAシーケンシング、CRISPR遺伝子編集、ロボット工学、電気自動車、エネルギー貯蔵、フィンテック、3D印刷、ブロックチェーンなど破壊的イノベーションの可能性を秘めた10以上の分野にフォーカスして、5年間のうち、株価の倍増が見込まれる銘柄に重点投資している。ちなみに、同社は暗号資産にも投資しており、ウッド氏はブルームバーグテレビインタビューで、ビットコインの価格は2030年には100万ドルに達するとの見方を明らかにした。
同社のETF一覧と特色
投資戦略が運用・管理している8つのETFのうち、6つがアクティブ運用型、2つがインデックス運用型となる。 同社ETFそれぞれの特色と運用残高(2023年2月13日時点)が下記の通りとなる。
1、 ARKK (ARK Innovation ETF)
ARKKは、破壊的イノベーションの投資テーマに関連する国内外企業の株式証券(資産の65%以上)に投資することにより、長期的な資本の成長を目指すアクティブ運用のETFである。 主な組み入れ銘柄はZOOM 、EXACT SCIENCES CORP、TESLA 、ROKU、SQUAREなどがある。同社の旗艦ETFとなるARKK の運用残高は75.4億ドル。2022年10月31日時点の ARKK 年間トータルリターンは▲59.55%だった。
S&P500種指数、MSCI世界指数 、ARKK の2021年末まで5年間の平均運用リターン率の比較
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
2、 ARKW (ARK Next Generation Internet ETF)
ARKWは、次世代インターネット投資テーマに関連する米国内外企業のほか、米国の上場外国株式証券(ADR)(資産の80%以上)へ投資することにより、長期的な資金成長を目指すアクティブ運用のETFである。主な組み入れ銘柄は ZOOM、 SQUARE、 ROKU、 SHOPIFY TESLA などがある。 ARKW の運用残高は12.0億ドル。2022年10月31日時点の同ETF年間トータルリターンは▲59.28%だった。
S&P500種指数、MSCI世界指数 、ARKWの2021年末まで5年間の平均運用リターン率の比較
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
3、ARKG (ARK Genomic Revolution ETF)
ARKG は、ゲノム革命のテーマ投資に関連するヘルスケア、IT、素材、エネルギー、消費者関連など複数のセクターの米国内外株式(資産の80%以上)に投資を行い、長期的な資金成長を目指すアクティブ運用のETFである。主な組み入れ銘柄はEXACT SCIENCES CORP、IONIS PHARMACEUTICALS、PACIFIC BIOSCIENCES OF CALIFORNIA、TELADOC HEALTH、INCYTE CORP などがある。ARKW の運用残高は12.0億ドル。2022年10月31日時点の同ETF年間トータルリターンは▲59.28%だった。
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
4、 ARKQ(ARK Autonomous Technology & Robotics ETF)
ARKQは、自動運転及びロボット企業などの投資テーマに関連する米国内外の株式(資産の80%以上)に投資することにより、長期的な資本成長を目指すアクティブ運用のETFである。主な組み入れ銘柄は TRIMBLE、KRATOS DEFENSE AND SECURITY、TESLA、IRIDIUM COMMUNICATIONS、UIPATHなどがある。ARKQの運用残高は9.6億ドル。2022年10月31日時点の同ETF年間トータルリターンは▲39.72%だった。
S&P500種指数、MSCI世界指数 、ARKWの2021年末まで5年間の平均運用リターン率の比較
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
5、 ARKF(ARK Fintech Innovation ETF)
ARKFは、金融技術(以下、「Fintech」)の革新に取り組む企業などの投資テーマに関連する米国内外の株式(資産の80%以上)に投資することで、長期的な資本の成長を目指すアクティブ運用ETFである。主な組み入れ銘柄は、SHOPIFY、SQUARE、COINBASE、MERCADOLIBRE、TWILIOなどがある。 ARKQの運用残高は8.9億ドル。2022年10月31日時点の同ETF年間トータルリターンは▲59.17%だった。
S&P500種指数、MSCI世界指数 、ARKFの2021年末まで1年間の平均運用リターン率の比較
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
6、ARKX (SPACE EXPLORATION & INNOVATION ETF)
ARKXは、宇宙探査とイノベーションなどの投資テーマに関連する米国内外の株式(資産の80%以上)に投資することにより、資本の長期的成長を目指すアクティブ運用のETFである。主な組み入れ銘柄は TRIMBLE、IRIDIUM COMMUNICATIONS、AEROVIRONMENT 、KRATOS DEFENSE AND SECURITY、L3HARRIS TECHNOLOGIESなどがある。
ARKXの運用残高は2.9億ドル。同 ETFは2021年3月末設立のため、比較データはなし。
7、 PRNT (3D PRINTING ETF)
PRNTは、3Dプリンティング産業に関わる企業の株価に連動するように設計されたTotal 3D-Printing Indexのパフォーマンスにほぼ一致する投資成果を目指すインデックス運用型ETFである。主な組み入れ銘柄はCELLINK、ANSYS、FARO TECHNOLOGIES、PTC、 DASSAULT SYSTEMESなどがある。PRNTの運用残高は1.9億ドル。2022年10月31日時点の同ETF年間トータルリターンは▲38.51%だった。
S&P500種指数、MSCI世界指数 、PRNT の2021年末まで5年間の平均運用リターン率の比較
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
8、 IZRL( Israel Innovative Technology ETF)
IZRLは、ARK Israeli Innovation Indexに連動して、ゲノム、ヘルスケア、バイオテクノロジー、インターネットなどテルアビブ証券取引所で上場しているイスラエル企業の株価に連動する投資成果を目指すインデックス運用型ETFである。主な組み入れ銘柄は TABOOLA.COM、WALKME、MONDAYCOM、 LEONARDO DRS、 SILICOMなどがある。 IZRL の運用残高は1.1億ドル。2022年10月31日時点の同ETF年間トータルリターンは▲36.47%だった。
S&P500種指数、MSCI世界指数 、 IZRL の2021年末まで1年間の平均運用リターン率の比較
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
Ark Investment ポートフォリオ (2022年4Q)の見どころは?
同社が提出した2022年4Q(12月末時点)のフォーム13Fをみると、2022年9月末時点のフォーム13Fとの比較から、同社運用残高は20%減の115.4億ドルとなったなか、組み入れ銘柄は250銘柄から232銘柄に減少したほか、時価総額は3億ドルを上回った銘柄も18銘柄から14銘柄に減少した。注目されるのは、同社が一貫してヘルスケアセクターやITセクターに注力していることだ。ヘルスケアセクターは2016年4Q時点の32.8%から足元には36.1%へやや拡大したほか、 ITセクターも23.9%から35.4%へ上昇した。一方で、通信セクターは21.5%から5.0%に下落したほか、一般消費財セクターも13.0%から6.4%に低下した。同社直近5年間ポートフォリオの変遷から、破壊的イノベーションとの投資戦略に肩入れする同社の投資スタンスが一目瞭然だ。

Ark Investmentポートフォリオに占めるセクター別割合推移(2022年4Q時点)
「破壊的イノベーション」 投資に一筋なArk Investment
伝説の投資家ジョージ・ソロス 氏が同社ETFを購入
2022年のテスラの株価が急落していたなか、著名投資家のジョージ・ソロス氏は、ソロス・ファンド・マネジメントを通じてテスラ株を買い増ししてきた。最近の報道によると、ソロスファンドは 2022 年の第 4 四半期にテスラ株を 242,399 株を買い増しして、テスラの持ち株は合計で332,046 株に達した。また、ソロス氏による ARKK (ARK Innovation ETF)  の購入も明らかとなった。ソロス氏は22年3Q時点、 ARKK (ARK Innovation ETF)  の500,000 株を購入した。同ETFに占めるテスラ株の割合は6.5%だった。「イングランド銀行を潰した男」(The Man Who Broke the Bank of England) の異名で知られるソロス氏の慧眼と共に、 今後Ark Investmentの出方から目が離せない。
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